#008 Windowsパソコンもやってきた

1998/08/14

<前目次次>


 さて専用線が入ってきたのはいいが、肝腎のパソコンがない。いよいよこれは自分でパソコンを購入するか。うーんしかしそのために数十万円払うというのもなあ、などと考えていると、今度は1通のメールが来た。

「古いパソコン買いませんか」

 差出人は、私の高校時代の友人であった。彼も2年ほど前に、彼の先輩からパソコンを払い下げてもらい、そのパソコンをいじっているうちに、私などよりはるかにパソコンに詳しくなってしまった人である。自分のページを作る傍ら、私が二の足を踏んでいる間に、好意で自分のページの一角に劇団のページを作ってくれてきた恩人でもある。その彼が、ついにパソコンを自作し新調したので、それまで使ってきた払い下げパソコンを再び払い下げたいと言ってきたのだ。

 機種はPC-9821Xa12。それまで彼が現役で使ってきただけあって、型は少し古いながらも、メモリは64Mbyte、2次キャッシュ付き、グラフィックメモリ2M付きと、かなり増強を重ねている。それらも含めた本体とディスプレイと、ハンディスキャナをつけて、一式5万円で譲ってくれるという。

 最初は「うーん、98かあ」ということもあってちょっと迷いもあったのだが、実際に彼がページを作るのに使っていたためハンディスキャナもそろっているし、スピードを云々言わないのであれば、ページ作りには十分な機能をそろえている。1ヶ月ほど経ってから再び問い合わせたら、まだ売っていないということなので、買い取ることに決めたのだった。

 今までテキスト打ち込み用の古いノートパソコンはあったのだが、デスクトップは初めてである。買うと決心した直後、早速通販でパソコンラックと椅子を注文してしまった。

 彼の家と私の家はかなり離れているので、モノは彼が車で私の家まで運んで来てくれた。首尾よく注文したパソコンラックも届いていたので、それを組み立ててパソコンを載せて火入れ。セットアップも彼がすでにやってくれていたので、まさにReady-to-Runである。

 それにしても、しばらく最近のパソコンがどうなっているのか知らなかったのだが、PC98NXが出る直前の9821モデルというのは、ほとんどAT互換機に近い仕様となっているようだ。1.44MbyteのFDを読めるのはもちろん、Cバスの他にPCIバスもサポートしてるし、9pinのシリアルコネクタがついてたりするし、IDEドライブはATのものでもほとんど使えてしまうし、恐らくメモリまわりとIRQの使い方といった、旧98との互換部分以外はほとんどATと同じようなものである。98生き残りのために少しずつAT互換機に近づこうとしている98の苦肉の策が年輪となって積み重なっているようである。

 さて友人が帰った後、早速Webをブラウズするために私が速攻でネットワークカードを買いに行ったのは言うまでもない。輸入物の、2980円という格安のPCIバスのネットワークボードをつっこんで、10base-Tのケーブルをつないでみたら、あっけなく接続できてしまった。というわけで、もう買ったその日からネットサーフィン三昧の毎日である。

 というわけで、あっという間にページ作りのための道具もそろってしまった。あとはいよいよ作るだけである。


<前目次次>