△ 「背中のイジン」シーン24


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南浅草署、取調室。

周作 「ですから、本名だと言っております!」舞台写真
浜崎 「そんな訳があるか!誰が本物の瀬名周作だなどと…」
周作 「私の周りの者はみんな信用して下さいました。」
浜崎 「どんな手を使った?あぁ?」
周作 「とにかく早く帰して下さい!私の子孫が死にかけてるんだ!」
浜崎 「そうはいかん。一晩は付き合ってもらうぞ!」

浜崎の携帯が鳴る。

浜崎 「なんだ…まだ仕事中だ。…何だって?!そんな馬鹿な…一度戻る。(電話を切り)待ってろ。しばらく担当を変える。」

浜崎、走り去る。

周作 「…周人君…」

部屋の外から声がする。

後藤 「失礼します。」

後藤が入って来る。

周作 「君、お願いだ。僕をすぐ帰してくれ!」
後藤 「はい。」
周作 「え?…いいんですか?」
後藤 「はい。」

後藤の後ろから典子、花音、潤が入って来る。

花音 「周作さん!」
周作 「君達!」
「上着を取り替えて下さい。早く!」
周作 「これは?」
「僕が身代わりになります。」
後藤 「やばいっすよ。これ、マジやばいっすよ。」
典子 「大丈夫、大丈夫。」
後藤 「いや、全然大丈夫じゃないっすよ。」
花音 「裏にみっちゃんさんが車で来てるの。」
典子 「さっ、行きましょ。」
花音 「潤、頼んだよ。」
「任せろ。」

花音、典子、周作を連れて去る。

後藤 「あぁ…俺って…俺って…」

後藤、潤に肩を叩かれ励まされる。

(作:松本仁也/写真:広安正敬)

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