詰め物は保険に適用されている材料で作製する以外は自費になります。一般に、自費の材料は保険よりも高価でより良い性質を持った貴金属(腐蝕しにくく、硬すぎず、適合の良いもの)や、より審美的な材質(より天然の歯に近い色調や透明度のあるもの)といえます。
保険 | 自費 |
アマルガム 水銀と金属を練り合わせて合金にした詰め物です。削った穴に直接詰めます。どの歯にも行うことが可能です。 コンポジットレジン 詰め物用のセメントです。かみ合わせの面には強度が足りないため、使用できません。 光重合型充填用レジン強化グラスアイオノマー 金属を鋳造する詰め物です。削った後に型取りをして、石膏模型上で作製します。 金銀パラジウム合金、ニッケルクロム合金、銀合金が保険で認められています。 セメントで歯に付けます。 CRインレー |
セラミック(インレー) セトモノです。磨耗せず、天然歯に近い透明感がありますが、破折する危険性もあります。 ハイブリッドセラミック(インレー) インレー |
被せ物も詰め物と同様、材料によって保険と自費に分かれます。詰め物と同様、保険で使用できる金属は金銀パラジウム合金、ニッケルクロム合金、銀合金となります。
保険 | 自費 |
3/4冠 前歯に適用されます。歯を表、裏、両隣の4面に分けた場合、表側以外の面を削って金属を被せます。 4/5冠 全部鋳造冠(=ぜんぶちゅうぞうかん) 硬質レジン前装鋳造冠 レジン・硬質レジンジャケット冠 メタルコア・レジンコア |
3/4冠・4/5冠・全部鋳造冠・硬質レジン前装鋳造冠 高カラットの金合金、白金加金などの貴金属は自費になります。 また硬質レジン前装鋳造冠を糸切り歯よりも奥側に行なう場合も自費になります。 ハイブリッドセラミック前装鋳造冠 ポーセレン・ラミネートベニアクラウン メタルコア・レジンコア |
金属の表側を白くしたもの(メタルボンド)と硬質レジンのみのもの(ジャケット冠)の違いを示します。
前装冠(メタルボンド) | ジャケット冠 |
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保険 | 自費 | ||||||||||||||||||||||||||||
保険のブリッジは以下の式によって算定します。 まず、上の歯と下の歯にそれぞれ指数が割り当てられます。
ブリッジの抵抗力を次の式に代入します。
土台になる歯の両側がダミーとなる場合、その土台のRは1/2として計算します。 補足疲労は2歯以上連続するダミーとなる場合、その数が追加されます。 延長ブリッジでのダミーの補足疲労は1/2になります。ただし、保険で認められる延長ブリッジのダミーは2番、4番、7番のみになります。 (r)が0以上の場合、保険でのブリッジが可能です。 (r)=R-(F+FS)=8.5-(5+0)=3.5 土台になる歯には上記の被せ物が適応されますが、レジン・硬質レジンジャケット冠はブリッジの土台として認められていません。 |
保険での計算式に当てはまらないブリッジは自費になります。 また、土台になる歯の被せ物が自費となる場合には、ブリッジ全体も自費になります。 |
硬質レジン前装冠(金属部分は金合金)と陶材焼付け鋳造冠を用いたブリッジを示します(両方とも自費のブリッジ)。硬質レジンの場合、かみ合わせの面は金属になります。
硬質レジン前装冠 | 陶材焼付け鋳造冠 |
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最終更新2006. 4. 1.