大滝秀治、菅井きん、淡島千景という日本映画界屈指の
骨董至宝が、
動ける達者な内に、この映画に出はってよかったな。日本の宝だけでなく、どの出演者も、主役ふたりと
対じする演技を堪能する。庶民的な食べ物を食べるシーンが多くて、それも満足度高し。
忠男「俺を捨てるのかっ」 春「そうですっ!!!」
という激しい演技と、
蕎麦屋で
「ここの蕎麦うまいだろ。(身分違いの家に)身重の娘を結婚させてくれと頼みに行ったら断られてな。帰りにここの蕎麦屋でお前のおっかさんとそばを食べた。」 と語る仲代達矢さんがいいよ。
香川照之は、子供に負い目のある父親役は絶品だな。市川猿之助さんとの名乗りはそんな風ではなかったらしいが。こうなりたかったのかな。役者が入れ込む映画だと思う。
さぼ母が、試写会に
勝手に申し込んで、
当たってしまい「いまいち人間ドラマは苦手やねん」(ブツブツ)と気が進まない中、「まあこれもそれも親孝行」としかたなく付き合いで見たんやけど、想像していたよりずっといい映画やった。そってみな、わからへんもんやねぇ。