2009年7月の映画  戻る


サンシャイン・クリーニング SUMSHINE cleaning
2009年 米国 92分
監督 クリスティン・ジェフズ
脚本 ミーガン・ホリー
プロデュースチーム 「リトル・ミス・サンシャイン」
撮影 ジョン・トゥーン
キャスト エイミー・アダムス(ローズ・ローコウスキ「魔法にかけられて」
)/エミリー・ブラント(妹ノラ「プラダを着た悪魔」)/ジェイソン・スペヴァック(息子オスカー)/アラン・アーキン(父ジョー・ローコウスキ)/クリフトン・コリンズ・Jr(店員ウィンストン)/スティーヴ・ザーン(マック)/メアリー・リン・ライスカブ(リン)
メモ 2009.7.27(木)晴れ シネ・リーブル梅田
あらすじ
美人なのにパッとしない人生を送っているローズとノラの姉妹。姉のローズは、父親のいない息子オスカーをハウスクリーニングをしながら育てている。チアリーダだった華やかな高校時代とは雲泥の差だ。恋人でフットボールのヒーロだったマックは、別の同級生マージと結婚してしまった。それでもだらだら関係は続いている(どうやら息子の父親らしい)。妹のノラは、何かしたい事があるわけでなし、何をやっても半端な変人だ。父親のジョー(アラン・アーキン)も同じくうだつがあがらないローコウスキ一家。 そんなある日、ローズはマックからぼろい仕事があると聞かされる。それは訳ありの特殊清掃業だった。
感想
クエンティン・タランティーノ製作総指揮の映画「フェティッシュ(1996)」と同じく、事件現場や熟成した遺体のあった家を綺麗綺麗にする仕事につく美人姉妹。掃除道具屋の店員ウィンストンに助言をしてもらいながら奮闘し、「人の人生の最後」をかいま見る事でついに自分達の人生の殻を破っていくお話。えぐい現場とは裏腹に、ほどよい余韻の残る映画だった。主役ふたりが美形だしね。お姉ちゃんがキリキリ働く、ものすごい働き者なの。あのバイタリティは「やっぱり毎日肉を食べるからか」と思って見ていた。
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それでも恋するバルセロナ VICKY CRISTINA BARCELONA
2008年 スペイン/アメリカ 96分
監督・脚本 ウディ・アレン
キャスト ハビエル・バルデム(フアン・アントニオ「ノーカントリー」)/ペネロペ・クルス(マリア)/スカーレット・ヨハンソン(クリスティーナ)/レベッカ・ホール(ヴィッキー「プレステージ」)/クリス・メッシーナ(ダグ)/パトリシア・クラークソン(ジュディ・ナッシュ「ラースと、その彼女」)/ケヴィン・ダン(マーク・ナッシュ)
メモ 2009.7.8(水)晴れ 梅田ビカデリ
あらすじ
堅実派のヴィッキーと奔放に恋愛遍歴を続けるクリスティーナは、バルセロナのヴィッキーの親戚んちでバカンスを過ごす。ふたりの前に現われたのは、色男の画家アントニオ(ハビエル・バルデム)。なんのちゅうちょも無く男に飛び込むクリスティーナ。一方警戒心の固まりだったヴィッキーも、婚約者のいる身でありながらラテン男の魅力によろめく。三角関係か?と思われたところに、色男の元妻マリア(ペネロペ・クルス)が帰って来て、すったもんだのあげく、、、。
感想
ペネロペ・クルスが、アカデミー賞助演女優賞をとった映画。
主役はたぶんスカーレット・ヨハンソン(クリスティーナ)か、レベッカ・ホール(ヴィッキー)やと思うんやけど・・・・後半ペネロペ・クルスが出てくるやいなや、その激しいしゃべくりと存在感でふたりは場面をのっとられ、主役をのっとられの映画。
ラテン男との旅先での恋か。昔は「旅情」というしっとりした映画になったのが、現代では軽いタッチの映画なるんやなぁと見ていたら、最後はとても辛口。
ねたばれ
若いふたりは芸術家たちのインスピレーションの触媒となり、自らは不完全燃焼で終わり、ヴィッキーの叔母ジュディのように虚しさを内包した凡人の人生を送るしかないねん。
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ハゲタカ
2009年 日本 134分
監督 大友啓史
原作 真山仁 「レッドゾーン」
脚本 林宏司
出演 大森南朋(鷲津政彦)/玉山鉄二(劉一華りゅーいーふぁー)/柴田恭兵(芝野)/高良健吾こうら・けんご(守山)/栗山千明(三島由香)/遠藤憲一(古谷社長)/松田龍平(西野)/中尾彬(飯島) 嶋田久作/志賀廣太郎
メモ 2009.7.4(土)曇り TOHOシネマズ梅田
あらすじ
日本の大手自動車メーカー“アカマ自動車”の経営が傾きかかっている。現社長が言うには、先代、先々代の社長が物づくりにこだわり過ぎた結果だそうだ。そんな“アカマ自動車”の技術を狙って、中国の政府筋が株を買い占め始める。隠れ蓑は、劉一華(りゅーいーふぁー・玉山鉄二)が代表となっている中堅ファンドだった。“アカマ自動車”の役員となっている芝野(柴田恭兵)は、かつてハゲタカと異名をとった鷲津(大森南朋)に「これはアカマだけの問題ではない。日本の危機なんだ」と助けを求める。
感想
実に愛国的な内容であった。
日本丸に乗っているしかないさぼてんは、日本の国は「文化も経済」も豊かで、世界に尊敬される国であって欲しいと願う。ここんとこ、映画はよりそえる内容。能力のある人たちには、ぜひ頑張って欲しいと思う。
 
ようするに経済は、ものづくりと金融のバランスが大事なんだな。社会は、みんながゆたかに暮らせるような、富の偏りない分配が大事なんだ。ってわかっちゃいるけど、うまくいかないのはなぜ? 変化を好まない既得権を守る人たちが沢山いるから? 年金政策の失敗で受給開始年齢が上がり、年寄り(上の世代)が居座り、若い人に仕事が少ない今の状況は、本当によくない。
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