アンダレーシア王国のエドワード王子は、森で怪物トロールから美しい娘を救う。娘の名前はジゼル。”運命の人”と出会い”真実の愛のキス”を待ち望んでいる乙女。一目で恋に落ちたふたりは、結婚を約束する。しかし、エドワード王子の結婚を阻止したい継母・女王メリッサが立ちはだかる。メリッサは、ウェディングドレスを着て、お城に駆けつけたジゼルを井戸に突き落とした!
突き落とされたジゼルが気づくと、アンダレーシアとは全く違う場所に来ていた。2次元から3次元へ平面から立体の世界へようこそ。そこでは人は多いしみんな急いでいるしで、誰もジゼルの話を聞こうとはしない。ジゼルは知らなかったが世界でもっとも有名な街・アメリカのニューヨークに落ちてきたのだ。ウエディングドレス姿の女性が歩いていても、誰も不思議に思わない場所。弱り目に祟り目の雨にうたれ疲れきったジゼルを救ったのは、6歳の女の子・モーガンだった。弁護士で6歳の娘に「おとぎ話なんてないんだよ」と諭す超現実派のパパを説得し、ジゼルを一晩家に泊める。
感想
ディズニーが自社の名作アニメを、自らパロった
快作、怪作。セントラルパークで歌い踊るジゼルは、頭のねじの外れた人、一歩手前状態。こんななんでもありの物語を、出演者一同楽しんでいるのが伝わってくる楽しい作品だ(パトリック・デンプシーのみお堅い役で、悪乗りしている役者の中にあってそのとまどい状態がマジっぽく、おかしい。)。中でも、エドワード王子と共にN.Y.に駆けつけたシマリスのピップが、最高。パントマイムで
「白雪姫と毒りんご」を熱演し、女王メリッサの悪だくみを伝えようとする姿にテラ笑った。