2007年5月の映画  戻る


リンガー! 替え玉★選手権 THE RINGER
2005年 米国 95分 FOX
監督 バリー・W・ブラウスタイン
脚本 リッキー・ブリット
撮影 マーク・アーウィン
曲 「荒野の七人」
キャスト ジョニー・ノックスヴィル(主人公・スティーヴ/ジェフィ「ジャッカス・ザ・ムービー」)/ブライアン・コックス(叔父ゲイリー「マッチポイント」)/キャサリン・ハイグル(ボランティアのリン)/ジェド・リース(グレン「ギャラクシー・クエスト」)/ビル・コット(ぽっちゃりしたトーマス)/エドワード・バーバネル(同室のビリー)/レナード・アール・ハウズ(黒人のマーク)/ジェフリー・エアンド(「アイスクリーム食べた?」って聞くウィンストン)/ジョン・テイラー(音楽に強いルディ)/ルイス・アヴァロス(指を無くしそうなスタヴィ)/レナード・フラワーズ(ジミー)/ゼン・ゲスナー(リンの彼氏デヴィッド)
メモ 2007.5.5(土)晴れのち曇りそして雨 シネマート心斎橋・レイトショー
あらすじ
スティーブはしがない勤め人。うだつの上がらない自分を反省して「自己改造」マニュアルの薦めに従い、社長に「もっと大事な仕事が出来る人間だ」とアピールした。そして社長が命じた"大事な仕事"は管理人のスタヴィを首にすること。根がお人よしで優しいスティーブは「ヨメを亡くした上、5人も子供がいる。クビにしないでくだせぇ」とすがるスタヴィに自分のアパートの草刈の仕事にやとってしまう。ところがスタヴィは草刈機で左指を3本飛ばしてしまった! 保険に入っていないため、手術代が2万8千ドルもかかってしまう。リミットは2週間。ちゃらんぽらんな叔父に事情を話すと、スペシャルオリンピックにでろと言う。スペシャルオリンピックは知的発達障害者達のスポーツの祭典。そこで6連覇しているジミーの対抗馬になれ、俺が賭けるからというのだ。叔父も恐い筋に4万ドルの借金がありクビが回らないのであった。叔父とスティーヴは「レインマン」「フォレストガンプ」「アイアムサム」を見て障害者の芝居を研究する。なんという神をも恐れぬ所業! しかし、あんぽんたんの叔父は知的障害者をなめていた。知的障害者には、運動神経が発達している者もいれば、カンの鋭い者もいたのである。そして最強の刺客はボランティアのリンであった。
感想
連休中、難しい映画はさけ、人ごみもさけ、太陽もさけ、お気楽に見れるかもとこの映画を選ぶ。
「ふたりにクギづけ」のファレリー兄弟が製作に関わっているやんちゃで明るい映画であった。
ボランティアのリンが登場してびっくり。今WOWOWで放映している「グレイズ・アナトミー」のイジーじゃん。ブロンドで口も目も大きくてきれえ。
中指立てる叔父ゲイリーが「マッチポイント」の物静かな実業家の父だなんて。同一人物とは思えん! 役者って悩みも多いだろうが、いい商売だな・・・楽しそう・・・。
スティーブはフツーなら自分がアタックしてもモノにできそうもない美女のリンが、「知的障害者」という身であれば優しく親しく笑顔で接してくれるのである。ずっとこのままでいたいし、でもそれじゃ仲は進展しないし、本当の自分を見せても進展しそうもないし、そもそもとても「障害者に化けてた」なんて事言えないしで恋に悶えやましさに悶える姿がうまかったな。
 
仲間がピアノで弾く曲を、イントロで曲名を当てるルディ。ああ、この人「妹の恋人」で書いたダウン症の人やん。元気にしてはったんやね。あれは「Yours to Keep (1989) 」というドキュメンタリやったんか。出てはったデミ・ムーア主演の映画は「第七の予言」やったらしい。
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魚が出てきた日 The Day The Fish Came Out
1967年 イギリス/ギリシャ 110分
監督・脚本・製作 マイケル・カコヤニス(「その男ゾルバ」)
撮影 ウォルター・ラサリー
音楽 ミキス・テオドラキス(「Z」)
キャスト トム・コートネイ/サム・ワナメイカー/キャンディス・バーゲン/コリン・ブレイクリー/イアン・オギルビー
メモ 2007.5.3(木)晴れ WOWOW録画
感想
なんというか、とんでもなくぶっとんだ映画だったよ。たぶん、おそらく、傑作と思う。コメディなのか、サスペンスなのか、シュールな映画なのか、訳わからん。結末が言いようもなくブラック。ラストの映像は「サイレント・ランニング」とともに忘れられんな。製作後40年たっても変わらぬそのポップさとユニークさに、、、やられた。
・・・・・能天気に、あっけらかんと なんら緊張感のないまま事態は破滅に向かってしまうのだ。
10年以上前かなあ。中南米で捨てられていた医療用の放射線治療機器を拾ってきた一家が、それを解体して神秘な"光る粉"を取り出し、ありがたがって全身に塗ったりしてしまったというおとろしい事件を思い出した(それはコバルト(アトムのお兄ちゃん)だったか)
あらすじ
エーゲ海上空で、軍用機がイマージェンシーをおこす。でもってパイロット2人(トム・コートネイ+コリン・ブレイクリー)は緊急脱出した。秘密裏に原爆を運んでいたのだ。脱出前に原爆は海に投下、もうひとつ鉛の箱を落とす。脱出したパイロット達はギリシャの島に泳いで辿り着き、パンツ一丁で岩だらけの島を右往左往。箱を探す。。一方事故を知った当局は大量の軍人を島に派遣しパイロットと積荷を探す。しかし世間に知れてはおおごとだとチャラチャラした服装で上陸。軍の部隊は島民に見つからないように捜査を開始する。なにしろ箱の中身は"放射性物質"。しゃれにならないくらいえらいことなんですワ。しかし欲にかられた島民はリゾート開発だと勝手に勘違いして浮き足だってしまう。 "観光開発しなきゃ"と道路整備工事中、ややこしい事に遺跡が見つかってしまうの。結果、考古学者達の部隊まで到着。ちっちゃな島は騒然とする。その上、"時の島"と評判になり、ミーハーでサイケな観光客!まで大挙しておしかける。観光バブルで島は踊り狂う事となる。
その頃、箱はヤギ飼いに拾らわれていた。なんかわからへんけど当然「お宝だ」ろうと箱を開けるんだあとアタックしても、ものすごい金属の厚みの箱に歯がたたない。困り果てたヤギ飼いは、遺跡発掘の手伝いに来ていたバカちんの美女(キャンデス・バーゲン)が「何でも溶かす薬剤」を使っているのを目撃する。放置されていたその薬をパッパして金属の箱を焼き切ってしまった。出てきたのは土のお団子のような代物だ。なんだこりゃ?