テレビの健康・生活情報番組は主婦や若い女性に良く見られていて、数年前の“ココアパニック”とまではいかなくても、それに似たような現象がTVの放映直後や翌日などに売場に表れています。特に健康、またダイエット情報などには生活者の耳目が集まり、最近では食品メーカーだけでなく他業種でも、商品開発でそれらの要素を含めた施策を講じることに熱心になっています。
家電メーカーの中では、健康・ダイエットに役立つオーブンレンジや炊飯器、焼肉プレートなどを開発してシリーズ商品として売り出すところも登場。例えば、焼き野菜や煮物、ホイル焼きなどで「野菜」メニューを提案する電子レンジ、焼肉の油を落とし缶ビール2本分のカロリー減が図れる焼肉プレート・・・などなど、それぞれの機器の中に「ダイエットメニュー集」が説明書と一緒に入っているという具合です。先日も肥満や喫煙、塩分・砂糖の摂り過ぎの害などについて医師達がパネラーとなってのシンポジウムがテレビで放送されていましたが、聞いていると耳に痛いことばかり。健康人への道は遠く険しいようです。
それらの流れで、各企業がテレビの健康・生活情報番組で取り上げた情報をPOPでアピールしているのを良く見かけるようになりました。しかし、残念ながら情報としては役不足の感は否めません。
特に、その商品の用途や品質、何人前なのかなど、基本的な情報がわからない売り方をされているものが多いのです。ただPOPを添付するのではなく、本当に重要なその商品についての情報も押さえた表示の仕方をしていかなければ、購買層の真の信頼は長くは得られないでしょう。
地域一番店をめざし、購買層の需要を満たすような新たな戦略を進めるとともに、そこにしっかりとした社員の基礎教育が必要であることを心得ておいてください。