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2001年7月16日(月)
次回 7月23日(月)更新
NO_31

〈精肉におけるO-157の考察〉

むし暑い季節の到来です。
日本ならではの温暖湿潤気候はこの時期、
生鮮売場に大きな影響をもたらします。
今回は精肉におけるO-157問題について触れます。

大手スーパーで発生した加工肉メーカーのローストビーフ(O-157)による食中毒事件はまだ記憶に新しいのではないでしょうか。スーパーの店頭での発生はあまり例がなかっただけに業界の震度も大きいものでした。この事件によって受けたメーカーのダメージもさることながら、販売店の失った信頼はより深刻といえます。

sその他、滋賀県での角切り結着ステーキ、千葉県の牛たたき等腸管出血性大腸菌O-157食中毒事件など、起こるべくして起こったことでしょう。今春、厚生労働省が今後の対応策についての意見をまとめた事を踏まえて、スーパーの現状での対応を考えてみたいと思います。

 

テンダライズ & タンブリング処理された肉

 

テンダライズ・・・針状の刃を刺し通して原形を保ったままやわらかくする。
タンブリング・・・調味液を機械的に浸透させる。

 これらの処理をした場合、表面に存在していた菌が肉内部に埋め込まれてしまう可能性が大きく、調理段階で加熱処理が不十分の場合発症が起きやすくなります。したがって。中心部までの十分な加熱が必要である等の情報提供が必要となったわけです。POPなり、レールカード等を商品の近くに取り付けることで充分ですが、焼き過ぎなどの誤解が起きないように、焼き上がりを徹底表示するのが一番でしょう。
肉中温度60℃ = 生ではなくてピンク色 <<< 実はこれが一番旨い!
 また、結着肉 = サイコロステーキ、ソフトカルビ等も同様と考えください。

 

牛たたき & ローストビーフの場合

 

 調理過程で表面の汚染菌の内部浸透が示唆されていて、広域流通はリスクが大きいと考えられます。したがって大量に処理したり、長時間の保存は危険です。
 つまり、加工調理施設 = 焼き場所と販売施設 = 店頭ショーケースが同一である店舗が一番理想的だといえるでしょう。子供への試食や、高齢者への販売上の配慮もしなければいけません。ローストビーフの汚染は、牛たたきの段階で、手指・機械器具を介した汚染と考えられ、これらの洗浄・消毒の徹底が必要です。

この時期に、調理場・作業場の洗浄・消毒についてもう一度見直してみることをお奨めします。

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