サティパッターナ・スッタ (Satipatthana Sutta) 大念住経 又は 大念処経 |
2. 執着を生む五つの集合体(肉体、感覚、知覚、反応、意識)
[ENGLISH]
修行者は、執着を生む五つの集合体は執着を生む五つの集合体にすぎない、わたしのものでもなく、わたしでもなく、自分でもなく、現象にすぎない、といつも感じて生きるのです。
では、どうすれば、執着を生む五つの集合体は執着を生む五つの集合体にすぎない、わたしのものでもなく、わたしでもなく、自分でもなく、現象にすぎない、といつも感じて生きることができるでしょう。
修行者はこのように感じて生きるのです。
これは肉体 (corporeal body) の働きだ。これは肉体の働きが生じる原因と、実際の肉体の働きの出現だ。これは肉体の働きが生じる原因と実際の消滅だ。
これは
感覚(feeling) の働きだ。これは感覚の働きが生じる原因と、実際の感覚の働きの出現だ。これは感覚の働きが生じる原因と実際の消滅だ。
これは
知覚 (perception) の働きだ。これは知覚の働きが生じる原因と、実際の知覚の働きの出現だ。これは知覚の働きが生じる原因と実際の消滅だ。
これは反応 (mental formations) の働きだ。これは反応の働きが生じる原因と、実際の反応の働きの出現だ。これは反応の働きが生じる原因と実際の消滅だ。
これは
意識 (consciousness) の働きだ。これは意識の働きが生じる原因と、実際の意識の働きの出現だ。これは意識の働きが生じる原因と実際の消滅だ。
つまり、魂でもなく、自分でもなく、わたしでもなく、心の中味のみが存在するという事実を、はっきりと自覚するのです。この自覚が、洞察や気づきを着実にもたらすのです。修行者は、渇望や
間違ったものの見方
から距離を置き、世の中の何ものにも執着しないで生きるのです。
* (注 )
これが五つの集合体は五つの集合体にすぎない、といつも感じて生きる方法なのです。
(執着を生む五つの集合体 了)
四 心の中味のサティパッターナ
次項の 3.
六つの内なる感覚器官と六つの外なる認識領域 はこちらからでも入れます。