サティパッターナ・スッタ (Satipatthana Sutta) 大念住経 又は 大念処経


四 心の中味のサティパッターナ

3. 六つの感覚器官と六つの認識領域(感覚器官の対象)  [ENGLISH]

修行者は、六つの内外の 感覚器官 は六つの内外の感覚器官にすぎない、わたしのものでもなく、わたしでもなく、自分でもなく、現象にすぎない、といつも感じて生きるのです。

では、どうすれば、六つの内外の感覚器官は六つの内外の感覚器官にすぎない、といつも感じて生きることができるでしょう。

視覚と光景 (eye and visible objects) を感じます。視覚と光景を感じるので、それらに 束縛されている のを自覚します。また、まだ束縛されていないが、これからどのように束縛されるかを自覚します。生じた束縛がどのように消滅するかを自覚します。消滅した束縛が、将来、どのようにすれば生じないかを自覚します。

聴覚と音 (ear and sounds) を感じます。聴覚と音を感じるので、それらに 束縛されている のを自覚します。また、まだ束縛されていないが、これからどのように束縛されるかを自覚します。生じた束縛がどのように消滅するかを自覚します。消滅した束縛が、将来、どのようにすれば生じないかを自覚します。

嗅覚と匂い (nose and odours) を感じます。嗅覚と匂いを感じるので、それらに 束縛されている のを自覚します。また、まだ束縛されていないが、これからどのように束縛されるかを自覚します。生じた束縛がどのように消滅するかを自覚します。消滅した束縛が、将来、どのようにすれば生じないかを自覚します。

味覚と味 (tongue and tastes) を感じます。味覚と味を感じるので、それらに 束縛されている のを自覚します。また、まだ束縛されていないが、これからどのように束縛されるかを自覚します。生じた束縛がどのように消滅するかを自覚します。消滅した束縛が、将来、どのようにすれば生じないかを自覚します。

体性感覚と感触を生むもの (body and tactile objects) を感じます。体性感覚と感触を生むものを感じるので、それらに 束縛されている のを自覚します。また、まだ束縛されていないが、これからどのように束縛されるかを自覚します。生じた束縛がどのように消滅するかを自覚します。消滅した束縛が、将来、どのようにすれば生じないかを自覚します。

心と心の中味 (mind and mind objects) を感じます。心と心の中味を感じるので、それらに 束縛されている のを自覚します。また、まだ束縛されていないが、これからどのように束縛されるかを自覚します。生じた束縛がどのように消滅するかを自覚します。消滅した束縛が、将来、どのようにすれば生じないかを自覚します。

このように、自分にとって心の中味は心の中味にすぎない、わたしのものでもなく、わたしでもなく、自分でもなく、現象にすぎない、といつも感じて生きるのです。 他人にとっても 心の中味は心の中味にすぎない、といつも感じて生きるのです。 自分にとっても他人にとっても 、心の中味は心の中味にすぎない、といつも感じて生きるのです。 心の中味が存在する原因 と、実際に心の中味が出現するのを、いつも感じて生きるのです。心の中味が存在する原因と、心の中味が実際に消滅するのを、いつも感じて生きるのです。心の中味が実際に出現し、実際に消滅するのを、 原因 とともに、いつも感じて生きるのです。

つまり、魂でもなく、自分でもなく、わたしでもなく、心の中味のみが存在するという事実を、はっきりと自覚するのです。この自覚が、洞察や気づきを着実にもたらすのです。修行者は、渇望や 間違ったものの見方 から距離を置き、世の中の何ものにも執着しないで生きるのです。 * (注 )

これが六つの内なる感覚器官と六つの外なる認識領域は、六つの内なる感覚器官と六つの外なる認識領域にすぎないと、いつも感じて生きる方法なのです。

(六つの内なる感覚器官と六つの外なる認識領域 了)



次項の 4. 七つの悟りの要因  はこちらからでも入れます。





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