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 アーリオ・オーリオ


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アンサンブル・アメデオ 第14回定期演奏会
パンフレットより

Ensemble Amedeo The 14th Regular Concert
後援 イタリア文化会館(イタリア大使館 文化部)
1998年1月24日(土)
於:かつしかシンフォニーヒルズ
  "モーツアルトホール"
 


片岡護の「アーリオ・オーリオ」

  せっかくイタリアの特集を組んだのですから、おいしいイタリア料理のレシピが載せられたら、それこそ完璧じゃないかって。そんなわけで都内のイタメシ屋さん、いっぱいありますね。もちろんそのなかから1つ選ぶなんてとてもできません。よくものの本などには「ここが一番」なんて載っていますけど、どうしてそんなこと言えるんでしょうね。それに好みもありますし、どうしたって「これがベスト」なんていうのはあり得ないことです。ですから今宵は「とっておきの店」ということでご紹介しましょう。もっとも、人気のお店ですからご存知の方も多いと思いますが、西麻布の「アル・ポルト」さんです。

  オーナーシェフ片岡護さんに特別許可をいただいて「スパゲティ・アーリオ・オーリオ」つまりオリーブオイルとにんにくのスパゲティの作り方を掲載します。片岡さんの著書「アーリオ・オーリオの作り方」(朝日出版社)134ページから135ページまでの抜粋です。この本は、一見もっとも単純なスパゲティを作るための材料の吟味の仕方について、あれこれこだわりの蘊蓄と楽しいエピソードを交えながらつづられているもので、「やっぱり素材が大切なんですね!」という気にさせてくれます。

  本屋さんに注文しても入手可能ですが、ぜひ一度「アル・ポルト」さんにお出かけ下さい。もちろんお店でも手に入ります。それに、やっぱり実際にお手本をいただかないことにはね。

  ところでポルトとは「港」の意味だそうです。だから新鮮な魚介類がいっぱいなんです。コースは7,500円から。サルジニアのワインもしっかり置いてありました。コースメニューが絶対お薦め。次から次へと小皿料理が出てきます。イタリーミラノで修行した店「ダリーノ」(DaRino)のスタイルを踏襲したのだそうです。そのバラエティの豊富なこと!いろいろな種類の料理を満喫できるので、とても満足!メインディッシュの直前に出されるスパゲティが、なんといっても絶品ですね。麺の茹で具合はもちろんのこと、さらさらっとしていて麺と麺がくっつかないんですね。つるつるって食べられちゃいます。

  前置きが長くなりました。おっと、場所をお知らせしなくては!西麻布の交差点を渋谷に向かって左に曲がって下さい。広尾方面ですね。100mくらい歩くと左手に三菱石油が出現。その先を左折。坂を登るような感じです。曲がったらすぐ左側の地下。(要予約 TEL:03-3403-2916)

  では、実際に作ります。
  にんにくを細かく刻むタイプです。スパゲティを茹でる鍋に湯を沸かして下さい。沸かしている脇で、ソースを作ります。にんにくは、一人分でひとかけの半分くらいを使います。そう、小指の先くらいの分量です。2ミリ角くらいに細かく刻みます。だからといって、あまり細かく刻みすぎで粉のようにすると、揚げたときに歯ごたえが感じられません。かりかりするくらいの大きさは必要です。

  オリーブオイルをフライパンにたっぷり入れます。

  フライパンはまだ火にかかっていません。オイルの量は、一人分で百ccくらい。ここに刻んだにんにくと赤唐辛子を入れます。オイルに材料がそろったら中火にかけます。にんにくはオイルの底に沈んでいます。赤唐辛子は軽いので、オイルに浮いています。底についたにんにくが焦げないように、ときどきフライパンを動かしてやります。

  にんにくから細かい泡が吹き出して、だんだん浮いてきます。泡はにんにくの水分と香りです。水分が抜けて軽くなって浮いてくると同時に、オイルに香りが溶け込んでいきます。ここで火を弱めます。そのまま中火を続けると、香りが出きらないうちに、にんにくが焦げてしまいます。

  そろそろ香りがオイルから立ちのぼってきます。香ばしいというよりも甘い香りです。澄んだ濃厚な甘い香りです。これは、オリーブオイルとにんにくがつくりだす香りです。オリーブオイルの質がいいから、こんなにも甘い香りになるんです。安いオイルではこの香りはでません。オリーブオイルの質は値段に比例します。

  ちょうどこの頃に、スパゲティを茹でる湯が沸いてきます。塩とスパゲティを入れます。スパゲティを茹でている間も、引き続いて、にんにくの香り、赤唐辛子の辛みをオイルに溶かし込んでいきます。パスタが茹であがったときにソースが同時に仕上がる。このタイミングがポイントです。

  にんにくに火が通って、うっすらと色がついてきます。ほんのりきつね色です。濃いきつね色にはしません。にんにくの水分がすっかり抜けて縮んでしまいましたから、胡椒粒の寸法になってしまいました。ここまで水分を絞り出すと、香りも、足並みを揃えて充分に抜けて、オイルに香ばしさが移っています。赤唐辛子も黒くなって、辛みをオイルに出してしまいました。では、これはもうこのままで、さめないように火の側に置いておきましょう。スパゲティがそろそろできあがりそうです。

  はい、スパゲティをにんにくのフライパンに移します。僕は箸ですくって移します。みじん切りのパセリをふります。パセリの量が多いでしょう?たっぷり二つかみ。胡椒をふります。ここに、パスタを茹でた湯を大匙三杯入れます。湯を入れると、しっとりしてソースのつながりがよくなります。それに、水気があるほうがつるつるして食べやすい。よく混ぜます。塩味を見ます。もう、にんにくは混じってしまって見えません。で、また、パセリをふります。今度は混ぜないで、そのまま。にんにくはきつね色だったのが、うすいベージュに変化しています。ゆで汁を入れたから、色が落ちたのです。皿に移します。

  さあ、どうぞ。召し上がってください。

    

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