『S−Report』  8/18号  世界情報社会サミット(WSIS)とその後に向けて


  5月に終了した国連世界情報社会サミット東京ユビキタス会議の議長報告が公開されている。

 国連世界情報社会サミット・フェーズ1は情報というものをどのように扱っていくかを世界の政府・国際機関・産業界・市民社会で論議するもので2003年2月にジュネープで開かれ、ジュネーブ基本宣言と行動計画が採択された。本年11月に世界情報社会サミットはチュニジアのチュニスで開かれる予定であり、ここではフェーズ2(実践段階)のテーマが検討され基本宣言と行動計画が策定される予定である。

 今回の東京ユビキタス会議での論議をまとめた東京ユビキタス会議議長報告「ユビキタスネット社会の実現に向けて」(以下、議長報告)は国連サミット第3回準備委員会会合、11月の国連世界情報社会サミットに提案される。

Tokyo Ubiquitous Network Conference “Toward the realization of a Ubiquitous Network Society”Chairman’s Report
「東京ユビキタス会議 議長報告 ユビキタスネット社会の実現に向けて」
 http://www.wsis-japan.jp/doc_pdf/D-23chairmans_report.pdf

 この国連世界情報社会サミット東京ユビキタス会議には主催者から寄託されて市民、NGO、学者、研究者などが企画した市民社会セクションが行われた。市民社会セクションは他のセッションと同等であり、議長報告に反映される各セッション報告も市民によってつくられた。
 この国連世界情報社会サミット東京ユビキタス会議の市民社会セクションの準備過程で日本の市民・NGOが集まり、東京ユビキタス会議市民社会準備委員会結成されており、市民・NGOが東京ユビキタス会議の市民社会セクションの企画と東京ユビキタス会議のサイドイベントを企画・実施した。
 このたび、東京ユビキタス会議市民社会準備委員を中心として世界情報社会サミット(WSIS)に向けて下記のフォーラムを「GLOCOMフォーラム」の場を借りて行う。
 その内容は。WSIS Prep-Com 3と11月のWSIS本会合へ向けた市民社会の意見交換会、WSIS以降を目指した市民社会の連絡体制作りへ向けたワーキング・ミーティング、GLOCOMフォーラムの一部としての「情報社会の合意形成における市民社会の参加: ポストWSISへ向けて」である。


世界情報社会サミット(WSIS)に向けて パネル・セッションのご案内

8月20日・21日の2日間、横浜プリンスホテルを会場に開かれる国際大学GLOCOM 主催「GLOCOMフォーラム」の初日のセッションの一つとして、インターネット・ ガバナンスなど、今後の情報社会の諸問題解決における市民社会の参加のあり 方を考えるパネル・セッションを開催します。 国際大学GLOCOMではこれまでICANN、デジタル・オポチュニティ・タスクフォー ス(DOTフォース)、世界情報社会サミット(WSIS)などの場を通じて情報社 会の設計と構築に市民社会の視点を反映させるための実践と研究を進めてきま した。情報社会については技術、産業主導の観点から語られることが少なくあ りませんが、利用者一人一人のニーズを満たし、情報化を通じてよりよい社会 の創出を目指すためには、市民社会の視点を反映させることも同時に必要です。 一方で、情報社会や「ユビキタス・ネット社会」の諸問題解決における市民社 会活動のプレゼンスは必ずしも高くありません。そのような現状認識の下、こ のセッションでは、情報社会を目指す上での市民社会活動の横の連携や産業界 や政府とのコラボレーションのあり方を改めて模索するための議論を喚起した いと考えています。この問題に継続的な関心をもつ皆さんのご参加をお待ちし ています。


■テーマ -------- 情報社会の合意形成における市民社会の参加: ポストWSISへ向けて

■目的 ------
情報社会の実現へ向けた国際的な議論と実践の場での日本の市民社会の役割 を考え、世界情報社会サミット(WSIS)終了後も視野に入れた継続的な市民 社会の参加のための方策を検討する。

■日時・場所 ------------
・日時: 2005年8月20日(土)17:00〜19:00
・場所: 横浜プリンスホテル(神奈川県横浜市)貴賓館1階「光の間」


※このセッションに先立って14時より、9月のPrepCom3と11月のWSIS本会合 へ向けた市民社会の意見交換と、WSIS以降を目指した市民社会の連絡体制 作りを目的としたワーキング・ミーティングをあわせて開催します(会場 は本館1階「平安の間」)。

■パネリスト ------------
・アダム・ピーク(国際大学GLOCOM) ・浜田忠久(市民コンピュータコミュニケーション研究会) ・横澤誠(株式会社野村総合研究所情報技術本部/研究創発センター、京都 大学大学院客員教授) ・近藤勝則(総務省情報通信政策研究所) ・伊藤道雄(アジア・コミュニティ・センター21) ・会津泉(ハイパーネットワーク社会研究所、多摩大学情報社会学研究所) ・上村圭介(国際大学GLOCOM)※司会

■参加方法と問い合わせ ----------------------  
このパネル・セッションは国際大学GLOCOM主催「GLOCOMフォーラム」(8月 20日・21日)のセッションの一つとして開催されるものですが、このセッショ ン(14:00〜17:00の意見交換会およびワーキング・ミーティングを含む)だ けに参加される方の入場は無料です。参加を希望される方は当日にGLOCOM フォーラム窓口までお越し下さい。なお、その他のセッションおよび翌21日 のシンポジウムへの参加を希望される方は下記のURLから申し込みを行ない 通常の入場券をお求めください。

・GLOCOMフォーラムの概要について
http://www.glocom.ac.jp/top/project/gforum/2005/about.html このセッションについての問い合わせは、sec-cs-ubiq@glocom.ac.jpまでお 寄せください。

■セッションの背景と趣旨(参考) --------------------------------
情報通信技術の普及と利用が進み、社会活動の様々な側面が情報通信技術に 裏支えさらるようになる中、私たちは「情報社会」あるいは「ユビキタスネッ ト社会」といった新しい社会のあり方を思い描いてきました。しかし「情報 社会」、「ユビキタスネット社会」といった社会像を実現するためには、同 時に様ざまな問題に対応して行くことが求められています。技術開発が課題 となるのはもちろんですが、それ以外にも規制・政策、地域格差の解消、人 材開発、ジェンダー、文化と言語といった潜在的な問題が指摘されてきまし た。 これらの課題に対処するため、国連を中心にした国際社会では世界情報社会 サミット(WSIS)などの取り組みを進めてきました。環境、国際協力、人道 支援などの分野と同様に、この会議でも、政府・国際機関や民間企業に加え、 市民社会の参加が重視されています。特に、2003年1月の東京でのアジア地 域会合や2005年5月の東京ユビキタス会議は、WSISのプロセス全体から見ても、市民社会の参加に積極的な会議であったといえます。 WSISの公式なプロセスは2005年11月にチュニスで開催されるチュニス・フェー ズ本会合で一応の区切りを迎えます。そして、これまでWSISの枠の中で進め られてきた活動は、今後、チュニス・フェーズまでに示された政策や計画の フォロー・アップに重心を移すことになります。チュニス・フェーズ以降の 実施局面に向けては「マルチステークホルダー・パートナーシップ・ファミ リー」を形成する動きがありますが、情報社会とは全社会的な問題であり、 これまでと同様、この流れの市民社会の声を継続的に反映させることが不可 欠です。 このように、情報社会の普及と発展のためには、市民社会の視点からの発言 や貢献が強く求められますが、日本では、環境や人道支援などの分野におけ る市民社会の活動と比較した場合、情報社会における議論の中での市民社会 の存在感が十分とは言えません。環境、国際協力、人道支援などの分野では、 それぞれの問題の解決に向けて市民社会が果たす役割への期待が大きく、市 民社会の活動は各国政府や国連などとの積極的かつ継続的なコラボレーショ ンの下に進められるケースも少なくありません。 このセッションは、このような認識に基づいて、情報社会の実現へ向けた国 際的な議論と実践がWSIS以降どのような方向に進むことになるのかを理解し、 他の分野における様ざまなコラボレーションのあり方に学んだ上で、情報社 会の実現へ向けて今後日本の市民社会が果たしうる役割を議論するとともに、 継続的な市民社会の参加のための方策を検討するための意見交換と議論の場 となることを期待しています。この場における議論は、今後、情報社会に向 けた議論における日本の市民社会の存在感を高めることになるほか、ひいて はこの分野における日本の発言力を高めることにも繋がるものになることを 希望しています。

  関係イベント


「私のまちにも必要な場所  コミュニティカフェ・コミュニティレストラン」       
  お母さんの地域通貨会議 第1回地域通貨当事者会議 

「自分たちが歳をとったとき、安全で健康的な食事をだれかといっしょに食べる ことができたら1人で元気に老いることができるかもしれない」
「もうあんまりばたばたしたくない、ぼんやりお茶でも飲んでいたい」、「それ でも、気持ちの良い街には住んでいたい」
「地域の縁側」と「LOHAS=ロハス:Lifestyle of Health and Sustinability」  

こんな場所があなたのまちにもあったらと思いませんか?
 地域の再生?? 
 まちの活性化??
 こういう言葉でいろいろなことが行われていますが、
 それは大げさな計画ばかりでせんぜん進まない   
  理屈ばかりで、地に足のついていないことが多いです。

 コミュニティカフェ・コミュニティレストランは
   安全で健康的な食事をみんなで食べる
    人が集うことで人と人のつながりを紡ぎなおす
     そして、それがまちを育てるものです。

 各地でコミュニティカフェ・コミュニティレストランを運営している方々をお迎えして、その作り方、運営の仕方、そして、なによりも、人とまちに必要な場 所についてお聞きします。
 そして、「私のまちにも必要な場所」としてのコミュニティカフェ・コミュニ ティレストランを実現するための”ひとつの方法”として地域通貨などもお話し ていきたいと思ってます。

主 催 お母さんの地域通貨会議 協 賛 調布地域通貨さ〜らの会、他
後 援 調布市   

日 時 8月28日(日) 13時〜

場 所 調布市市民プラザあくろす・市民活動支援センター
電 話 : 0424−43−1220 F A X : 0424−43−1221
所在地 : 東京都調布市国領町2−5−1 
市民プラザあくろす2階 京王線国領駅より北口徒歩1分(北口を出てすぐ目の前の34階建てビルの2階部分) http://chofu.town-info.com/npo-center/about-center.htm#access

参加費 500円

  【 当日のメニュー 】

 開会あいさつ
  おかあさんの地域通貨会議  さ〜ら          

1.アペタイザー  発表 13時から

【ソノヨコ】 宇都宮市 
 「TESiO」−テシオー とちぎ市民まちづくり研究所  活動部門・事務局担当 荻野夏子

【レストランサラ】 立川市  
特定非営利活動法人 高齢社会の食と職を考えるチャンプルーの会 

【まちづくりカフェカフェ・ドゥー・ドゥー】 多摩市   
地域通貨 COMO事務局 

2.メイン パネルディスカション 15時以降

【レストランサラ】 立川市  特定非営利活動法人 高齢社会の食と職を考えるチャンプルーの会
【まちづくりカフェカフェ・ドゥー・ドゥー】 多摩市   地域通貨 COMO事務局 
【ソノヨコ】 宇都宮市   とちぎ市民まちづくり研究所 代表  陣内雄次


3.デザート −ハッピーワーク、ハッピーバザール
 参加者全員による「自分の町に欲しいコミュニティレストラン」の意見発表。  発表者には100さ〜ら  また、上記、パネルディスカッション等も含めて発言者、会の最初にお配りする アンケートに答えてくださった方には50さ〜らを支払います。
※ 当日は、さ〜らコミュレス、さ〜らフリマ出張所が出展しており そこで簡単な軽食や買い物を地域通貨さ〜らにてすることができます。 また、さ〜らは会が終わっても、さ〜ら提携店(調布市5店、府中市1店)にて 使うことが出来ます。

お申し込みは、住所、氏名、 連絡先を記入の上、下記へ

 お母さんの地域通貨会議   長岡     http://www.e-tiiki.net/mc/

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お母さんの地域通貨会議とは・・・、
地域通貨の一時的な ブームは去ったという人もいます。
  「にもかかわらず、なぜやるのか?」 という問いへの答えを探しながら、の活動です。
  地域通貨とは、今、失われつつある地域や人との信頼関係を結び直す力を持 ち、より豊かな人生を送るために役に立つ道具です。  
  経済優先の<競争社会>ではなく、<共生社会>なら、それぞれが気持ちよ く 暮らせるということにみんなが気づき始めたから、「それでもなお」地域通 貨を試みる動きが、広がっているのかもしれません。変化はゆっくりと、だけど 確実に起こっています。
 1人ではできないことも、自分の立場で何ができるかを考えて、ミッションと いうことで、つながる時、今まであたりまえで壊せないと思っていた壁の向こう 側にある景色がみえてくるのかもしれません。
「お母さん」とは女性、子どものいる人だけを指しているのではありません。 「育てる存在」を「お母さん」と考え、「消費」社会から「育てる」社会への提 案を さぐっていきます。 育てるということは、個々の伸びる力や可能性を信じ て見守りながら、互いに支えあうということです。 育つ対象は子どもとは限りません。パートナーでも、事業でも、農産物でも、 人間関係でも、ヒトはだれもが何かを育てて、育てられながら、自己実現に向け て学ぶ力のあるイキモノなのではないでしょうか。
  地域通貨は使う人のもの、です。 「反発しない」 「競わない」「否定しな い」 「考え抜く」「支えあう」「信頼しあう」「あきらめない」をキーワード に、肩の力を 抜きつつも、いったん決めたらそこに向かう揺るぎない強さを こ の会議を作ることを通して、 探してみませんか。


 杉並区教育委員会   すぎなみコミュニティカレッジ
 
   多世代共学による地元発見〜児童館をみんなのよりどころに
  
     子ども・おとな学びあい〜地域にある学びの種を見つけよう

  子どもの目線を学び、子ども・おとなが一緒になってフィールドワークすることで、子どもを社会の構成員とした位置づけ、地域の素材をもとにした学びのありようを考えていく講座です。 地域にある「学びの種」を一緒に見つけてみませんか
 杉並区児童課や本天沼児童館と連携しながら、地域に存在する様々な資産を発掘し、地域社会のありようなどを子どもの目線に立って検証し、地域から学ぶ人材を養成する。

 そのために児童館での子どもとのふれあいを組み込んだ講座です。

期間: 7月〜9月(全6回)

場所: 杉並区科学館(杉並区清水3-3-13)
      杉並区本天沼児童館(杉並区本天沼3-34-35) 他、区内公共施設
                       
(1)講座の方針・目的・ガイダンス
 7月19日(火)10:00〜12:00 井草地域区民センター

講座の方針・目的・ガイダンスなどを通した参加者どうしのさまざまな共有と児童館職員からの子どもの現状についての講義。 担当 企画者および児童館職員

(2)児童館と地域の関係など
  7月26日(火)10:00〜12:00 杉並科学館 

児童館館長から児童館と地域の関係などの話と、それをもとにした子どもとの接し方の検討。 担当 企画者および児童館館長

(3)フィールドワークと児童館で子どもの目線を把握する実習(その1)
  8月9日(火)13:00〜16:30 本天沼児童館および周辺地域 担当 田中恒明(地域情報研究所)長岡素彦(地域情報研究所)

(4)フィールドワークと児童館で子どもの目線を把握する実習(その2)
  8月16日(火)10:00〜12:00 本天沼児童館および周辺地域 担当 田中恒明(地域情報研究所)長岡素彦(地域情報研究所)

(5)振り返りを通して、地域での学びのあり方を考えるプランニングの練習
  9月 6日(火)10:00〜12:00 杉並科学館 担当 山田清(人イエまちネットワーク)

(6)地域での学びのあり方のプランニング作成 参加者の意向により決定  担当 山田清(人イエまちネットワーク)

受講料:無料    教材費:1000円

定員:各15名(応募多数の場合は抽選)
参加ご希望の方は往復はがき・電話・FAX・E―mailでお願いします。 申し込み〆切 10月28日まで
 〒166-0004杉並区阿佐谷南1-1-5 巨lイエまちネットワーク
TEL(5377)7166 FAX(5377)7167 marukomex.jp@nifty.ne.jp

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