『S−Report』  1/8号  ナンバーワンでなく、オンリーワン 全国大学生環境活動コンテスト


 12月20から21日まで「全国大学生環境活動コンテスト」(全国大学生環境活動実行委員会)が東京代々木国立オリンピック記念青少年総合センターで開かれた。コンテストには北は東北、南は沖縄まで 200人を超える多数の参加者が集まった。

 「現在、学生の環境保全活動は全国各地に広がり、学生の自由な発想に基づいたアイディアあふれる活動が多く行われています。しかし、学生の活動は規模の縮小や活動メンバーの減少など、様々な課題も抱えています。このようなことから、学生が自らの環境保全活動を社会に向けて発表し、社会から評価される場を設けることを通じ、学生の活動意欲の向上と活動の社会的認知を図り、環境活動の発展へつなげていこうという全国初の試みが第1回全国大学生環境活動コンテストです。」(開催趣旨より)  

  コンテスト1日目に1次選考と復活選考、2日目に最終選考を行い、優れた事例について部門賞とグランプリ・準グランプリを決定する。というと、ありがちな方式にみえるが、選考方法にも工夫が凝らされていた。それは1次選考から、グループはテーマ毎に分けられ、応募者や一般参加者からの意見を取り入れ、選考委員による投票と討議により、最終事例を決めるかたちだった。
 発表はスクリーンを使ったプレゼンテーションだけでなく、歌や寸劇、実物を使うものなど多様だった。また、発表者も審査員や一般参加者に対して積極的にアピールした。会場は熱気に包まれた。
 交流会では活気ある雰囲気の中で、学生たちが審査のことは忘れたように交流する姿が見られた。麻布大学の環境エンターティメントユニットZAP☆e(ザッピィ)がダンスを披露し、最後は会場全体で「世界で一つだけの花」を合唱した。  

 この企画を立てたのは学生を中心とした「全国大学生環境活動コンテスト実行委員会」である。学生や学生グループ全国青年環境連盟(エコ・リーグ)、まちづくり市民活動を支援する学生NPO「場助っ人」と麻布大学村山史世専任講師などの社会人が力を合わせてコンテストの企画・運営に携わった。  

 審査委員は、学者・有識者だけでなく、自治体、企業などの審査員とNPO・市民として延藤安弘氏(特定非営利活動法人まちの縁側育み隊)、米村洋一氏( 特定非営利活動法人地域交流センター)、松本美穂氏(特定非営利活動法人評価みえ)、山田清氏 (人イエまちネットワーク・建築家)、山中千花氏(損保ジャパン環境財団)なども一員となった。  

 実行委員長慶應義塾大学細田衛士教授はこのコンテストを「審査員が審査されるコンテストであった」と総括し、グランプリ「雑木林(ざつぼくりん)を楽しむ会」(福井県)、準グランプリ「山梨大学 環境サークルE.C.O」(山梨県)、「麻布大学 自然まちづくりの会」(神奈川県)を発表した。

 今回の全国大学生環境活動コンテストは、環境の研究コンテストでも、環境の主張コンテストでもなく、地域を中心に「実際の環境活動」に取り組む学生たちが集まり、その成果を発表したもので非常に意義があった。

 しかし、審査員やバネリストの中には自分の主張や立場を誇示して学生たちの意見に耳を傾けないような大人げない「大人」もいた。環境といっても多様な活動であり、同列に審査できないのではないかという意見も会場や学生たちから聞かれた。

 参加した麻布大学環境政策学科の河合圭輔氏は今回のコンテストについて「今回の意味はそれぞれの環境活動を比較してグランプリを決定するものではないのではないか。つまり、ナンバーワンでなく、オンリーワンを確認する大会だったと思う」と述べた。  

  このように今回参加した学生たちは全国でそれぞれ「世界で一つだけの花」を咲かせている。    このコンテストは比較ではなく、全国で環境活動を行う学生たちが交流し、課題や方法を共有し、それぞれの地域での固有の活動に生かす、その場を提供することに意味があるのではないか。

 環境についての論議ばかりが先行し、自分たちの実績や主張に固執する全国の大人たちは学生たちに学ぶことがあるのではないか。

  参考 全国大学生環境活動コンテスト http://www.eco-2000.net/contest

  地域情報研究所の講座・出展予定  



 「まちじゅう**(こめこめ)マッブ」特別まちあるきフィールドワーク
   無意識の地域を発見するフィールドワーク − ライフスライスカメラによる試み  


【日時】1月10日(土)13:00〜17:00
【場所】東京都杉並区  
【申込・問合】    参加希望者は準備の都合がありますので、あらかじめメールでご連絡下さい
   地域情報研究所(NGO) info@e-tiiki.net 長岡  

【内容】−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

  人イエまちネットワークと地域情報研究所(NGO)は共催で「まちじゅう**(こめこめ)マッブ まちづくりコーディネーター講座」を12月から開始しています。  
  これ市民がまちづくりコーディネーターを目指したこの地域情報コーディネータ講座を通じて、まちを活性化し、情報を活用したまちづくりをすすめるためです。  
 今回、ライフスライス研究所のユビキタスマン・カワイ所長のご協力を得て世界初のライフスライスカメラによる無意識の地域を発見するフィールドワークを実施します。

 まちじゅう**(こめこめ)マップ 「すぎなみコミュニティカレッジ」 

  「まちじゅう**(こめこめ)マップ」  
   ―地域の情報を読み取り、加工し、発信していく「地域情報コーディネータ」養成講座―

  講座の目的  社会の大きな変わり目にあたり、さまざまな分野で水平的な関係性の整備が今求められている。それは都市化の急速な進行により引き起こされた関係性の不具合などを、一人ひとりの自発的な取り組みによって解消していこうとする市民の近年の行動に現れている。これをより実りあるものとする基礎の一つとして、地域の情報が共有されていくことが大切である。そのためには地域の情報を読み取り、加工し、発信していく情報の取り扱い技術の獲得と、その担い手の育成が欠かせない。
  本講座は経年的に開催することを通して、当事者参加型のマップづくりという手法で杉並のさまざまな情報を整理し、市民の手によるデータベース構築を図るとともに、それを伝達し連続させていく地域情報コーディネータの養成をねらいとしている。今年度の企画はそのための基盤づくりに重点を置き、多様なテーマを貫く共通言語として「杉並アイコン」の提案も柱の一つとして位置づけている。


 彩の国観光創造塾

 期  日 平成16年1月15日 10時00分〜3時00分  
 会  場 埼玉県長瀞町 長生館  
 内  容 彩の国観光創造塾の長瀞町の観光振興プラン       
・      長瀞町の観光とユニバーサルデザイン担当
 

 第35回 全国小中学校環境教育研究大会 
  全国小中学校環境教育研究会事務局

  研究主題 「豊かな人間性を育む環境教育」  

 期  日 平成16年1月23日(金) 午後12時30分〜午後4時30分  
 会  場 東京都新宿区立大久保小学校  
      〒169-0072 東京都新宿区大久保1−1−21  
  内  容 展示・ワークショップ       

 地域情報研究所(NGO)・彩コミュニティSCOネットワーク


 埼玉NPOフォーラム2004

 主   催  埼玉NPOフォーラム2004実行委員会
 日   時  2月15日(日) 9:30〜
 場   所  会場 さいたま市 浦和一帯
 内   容  展示・ワークショップ

  地域情報研究所の講座・出展予定  

 
  地域通貨ワークショップ 「地域通貨”彩”考」

  主催 こども夢未来交換リング コミュニティ通貨“彩”推進委員会

 ●開催日時  2004年3月14日(日) 10:00〜

 ●会場    こども夢未来フェスティバル2004内      
          埼玉県県民活動総合センター(伊奈町)

 ●内容

 第一部 *事例報告* 10:00〜12:00     
         各地域通貨の取組み事例を報告して頂きます。
  
       *インターミッション* 12:00〜13:00
         ポスターセッション(展示)、地域通貨ワークショップ

 第二部 *輪になったワークショップ* 13:00〜14:30
      事例報告者及び地域通貨に関心のある人大勢及び
      小池清一(ぶぎん地域経済研究所)
       嵯峨生馬(日本総合研究所)
      長岡素彦(地域情報研究所)

      *ラストセッション* 14:30〜
       ポスターセッション(展示)、地域通貨ワークショップ

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