『S−Report』  11/20号  市民と自治体による協働調査のすすめ



 NPOと自治体を考える自主研究会とさいたまNPOセンターは埼玉県内の協働の調査研究を行うことで、現時点での協働の現状と課題を明らかする活動をしている。  そのために財団助成を受け県内各地で協働形態や経緯、実態などを調査し、それをまとめて出版し、公表する予定である。

  一方、埼玉県ではユニバーサルデザインを県民参加で推進しており、2003年1月23日には「第2回ユニバーサルデザイン全国大会in埼玉」が、「ハートいっぱい、まち・もの・くらしづくり」をテーマに彩の国さいたま芸術劇場(さいたま市)で開催された。
 (参考)『S−Report』 1/30号
 「雪の中でユニバーサルデザイン   −すべての人に思いやりを持った、やさしい、気持ちのこもったシンボル」

  この運営に県民ボランティアが多数参加し、ユニバーサルデザインの考え方を活かした会場運営をしていた。この大会では県民参加調査グループ「ユニバーサルデザイン・岡目八目隊」が埼玉県内各地で行った調査報告を行った。発表者は、川口市在住の小田清美氏だった。  昨年は「岡目八目隊は車いすの方、看護士、主婦など様々な立場の人で構成され、買い物客の目線に立った調査活動がなされました。調査の結果について、商業主の方々との意見交換会も行なわれました。」とのことだった。    http://www.pref.saitama.jp/A02/BP00/universal/zenkoku/youshi.htm

 この調査結果をまとめた「お客様にやさしいユニバーサルデザイン・ガイドライン―ユニバーサルデザイン・岡目八目隊」が埼玉県から刊行された。
 一方、今回作られたガイドラインは様々な立場の人々が快適な買物ができる環境を整備するためのもの。多様な県民が先進事例を学び、県内各地に出かけ、それぞれの立場からフィールドワークを行っている。2003年12月に岡目八目隊内部で参加者が発表をおこない、その調査結果をまとめて観光に関わるユニバーサルデザインの目安をつくる。

 埼玉県では「ユニバーサルデザイン・熟達者養成講座」も予定しており、この中で、まち歩きやワークショップによって、県民が地域で「ユニバーサルデザインとまちづくり」を実際、推進できるようなプログラムを目指すとのこと。    このような県民参加・市民参加による調査や活動によって、地域における「ユニバーサルデザインのまちづくり」ができるのではないか。

 既に、社団法人埼玉県観光連盟は、「彩の国観光創造塾」なる県民参加の観光活性化事業を推進しており、県内長瀞町を観光振興するための活動を始めている。

   (参考)『S−Report』  3/20号    新しい観光を目指して −参加型オルタナティブツーリズムの可能性

 国内観光の競争激化とともに観光地の格差は広がっている状況で社団法人埼玉県観光連盟では「彩の国観光創造塾」という県民参加の観光活性化事業に取り組んでいる。彩の国観光創造塾とは塾頭に溝尾良隆・立教大学観光学部教授を迎え、県民の中から埼玉の観光地づくりの担い手を養成するものだ。

 昨年の「彩の国観光創造塾」では座学の他にモニターツアーも行った。また、その報告も含めて名栗村、長瀞町の首長や専門家を招き、バネルディスカションを今年3月に行った。

 本年はこのような基礎を学ぶコースの他に、実際のある地域を県民参加で観光振興するための実践コースを始めた。  16日、埼玉県長瀞町で実践コースの第1回が開かれた。単なる講座ではなく、観光振興を図るプランを作成するものであったので、内容は非常に厳しいものであった。

 塾頭である溝尾教授の厳しい開講の言葉に始まり、特別講演を行った横浜商科大学羽田耕治教授(埼玉県北本市まちづくり観光協会会員)は、今までの長瀞と具体的に関わってきた立場から長瀞の観光の課題を具体的に厳しく指摘した。  長瀞のような大都市近郊の観光の困難性を指摘し、神奈川県川崎市や相模原市が「観光を通した都市づくり」を始めて競争が激化していることを念頭において行動して欲しいとも。また、北本市まちづくり観光協会での実践を例に引きながら、まちづくりとしての観光についても語った。

 また、パネルディスカションも行われ、大澤長瀞町長は町村合併も考慮した財政再建と観光振興について述べ、地元提言集団である勝地の会の羽田氏や専門家の乃村工藝社の田中氏から提言があった。

 このプロジェクトには地元長瀞の人が多数を占める中、埼玉県内各地から参加者が集まりその後の質疑応答でも熱のこもった議論が交わされた。
 今後、「彩の国観光創造塾」では長瀞町の観光振興についてテーマ毎に検討を行い、実際のプランを作成する予定である。  政府の観光立国のかけ声より先にこのように各地で草の根的に観光への取り組みは始まっている。  これらは「市民が参加した」という単なるアリバイづくり的な行政の調査とは違っている。  「市民参画」のためには、このような市民と自治体との協働調査が必要ではないか。  
 尚、本年度の「彩の国観光創造塾」「ユニバーサルデザイン・岡目八目隊」の調査結果とは別に私は「お客様にやさしいユニバーサルデザイン・ガイドライン」による埼玉県長瀞町への改善提案をそれぞれする予定です。

 また、参加しているNPOと自治体を考える自主研究会とさいたまNPOセンターは埼玉県内の協働の調査研究は今年末には公表される予定です。

      

  地域情報研究所の講座・出展予定  

 
 □ 今後の予定について □

 エコプロダクツ2003

日時: 12月11日-13日

場所:東京ビックサイト

内容: 今回、地域情報研究所(NGO)ではエコクリニックフェイシス・麻布大学環境政策学科の学生と「エコプロダクツ2003」に参加し、学生、NGOが子供や住民と共に地域、商店街において実施可能な方法で生きたエコプロダクツの活用を行うことを展示、発表します。

子どもと学生がすすめるエコプロダクツ   −環境・リサイクル活動をデザイン  

  現在、持続可能な環境社会のためにすばらしいエコプロダクツが開発されていますが、地域や生活者で充分に活用されているとは言えません。
 それは、熱心にすすめられているエコプロダクツの開発や流通に比べて、エコプロダクツを地域や生活者に広く理解してもらい活用し、行動に結びつける仕組みがあまりないのからではないでしょうか。
 もう既に、子どもと学生たちは地域に入り生活者とともにエコプロダクツを地域や生活者に広く理解してもらい活用し行動する仕組みも含めた環境・リサイクル活動をすすめています。  
 子どもと学生たちは環境・リサイクル活動を通じて地域やNPOとともに新しい持続可能な環境社会のための環境活動を実践し環境共育のデザインを始めています。
 今回この「子どもと学生がすすめるエコプロダクツ」(地域情報研究所・FACES)ではそのような試みをしている麻布大学環境政策学科の学生たち!FACESとともに「エコプロダクツ2003」で新しい持続可能な環境社会のための環境活動の実践と環境共育のデザインをご提案します。

展示内容

[1]環境・リサイクル活動デザイン

1.麻布大学環境政策学科方式(EPAU Channel =EPちゃん)の環境教育・研究・政策実践の紹介
2.大学・地域・NPOをつなぐ学生の環境・リサイクル活動デザイン
3.コミュニケーションツールとしての似顔絵カンバッジの、学生による制作実演・販売
 
[2]環境情報ネットワーク及び市民研究支援  −eコミュニティを支援するコミュニティウェア『コメット』の活用

 地域の情報循環により、情報共有をはかり、対話の「場」を作り、環境問題に取り組む仲間を広げる。

1.環境情報ネットワーク  
 1−自分のまわりの環境を知る
 2−環境の動きを知る
 3−仲間を知る

2.市民環境研究所
 1−市民、NPO、行政、大学、企業等の“個人”が参加する仕組み  
 2−個人が調べたこと(市民研究)や、意見を発表しあう場の提供
 3−ネットワ−キングの生成 3.eコミュニティを支援するコミュニティウェア『コメット』の活用
 Eジャパン協議会のコミュニティウェア『コメット』を活用してインターネット上で環境情報ネットワーク及び市民研究支援を行う仕組みを提供する。

 エコプロダクツ2003の当ブース http://xmldb.exism.co.jp/eco2003/search.asp?ID=85r0z


  広尾クリエーション2003 

 
2003.11.22 ≪広尾クリエーション2003≫  「探そう、創ろう、広尾Style」
 〜多面的な街、広尾の可能性を考える〜     聖心大学 宮代ホールでオープンミーティング開催のお知らせ!

 渋谷区と港区にまたがる広尾地区は、商店街や新世代のショップ・レストラン 大学や世界各国の大使館、古くからの町並みや高級住宅街など、多くの異なる顔 を持っているエリアにさまざまな人が生活しています。  今回のイベントでは、このような様々な街の資源がアナログ・デジタルの両面 からいかに効果的にコミュニケートし、より魅力的な姿や価値を創造していくか、 その可能性を街に住む人、通う人、関心のある人が語り合います。  広尾の美しい未来に向けて、キックオフしましょう!

●日時:平成15年11月22日(土) 午後2時〜5時 (13:30 受付開始)
●場所:聖心女子大学 宮代ホール <3号館1階> (渋谷区広尾4-3-1)
  営団地下鉄日比谷線「広尾駅」徒歩5分  都営バス渋谷駅から「日赤医療センター」行き「女学館前」徒歩5分
  地図 http://www.u-sacred-heart.ac.jp/main/access/

●参加費:無料 ●タイムテーブル 14:00 開会   

▽第1部
14:05 報告   「広尾Style研究会」について
14:20 基調講演 「広尾の街、人、ネットワーク」
            西樹さん シブヤ経済新聞 編集長 (株)花形商品研究所 代表取締役

▽第2部 14:45 パネルディスカッション
パネリスト
・永野 和男さん  聖心女子大学 教授 教育学 http://kayoo.org/nagano/
・西  樹 さん  シブヤ経済新聞 編集長  http://www.shibukei.com/  (株)花形商品研究所 代表取締役   http://www.hanagata.com/
・萩谷 伸一さん  広尾商店街振興組合 理事・宣伝部長   http://www.hiroo.info/
・井野 万里さん  聖心女子大学3年 SHRET 代表  http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Club/4689/
・太田 美咲さん  聖心女子大学3年 MSSS 代表
・三村 怜子さん  聖心女子大学3年 MSSS ムックメンバー モデレータ:
・岩橋 謹次さん    (株)アスピ 代表取締役   http://www.aspi.co.jp/

15:50 休憩 (会場移動)
▽第3部 16:10 フリートーク  (3つのテーマグループ別に意見交換をします)
テーマ1: 街とアート、イベント テーマ2: 街と教育、ボランティア テーマ3: 街とIT・メディア、コミュニケーション

17:00 閉会

●主催:東京商工会議所渋谷支部 広尾Style研究会     http://www.tokyo-cci.or.jp/shibuya/  
      広尾商店街振興組合     http://www.hiroo.info/
      聖心女子大学 マグダレナ・ソフィアセンター     http://www.u-sacred-heart.ac.jp/MSC/  

  協力:東京商工会議所 IT推進協議会     http://www.tokyo-cci.or.jp/isia/

●申込方法:メール、電話、ファックスでお申し込み下さい。                 

*参加券は発行いたしません。

□「広尾Style研究会」  地下鉄・広尾駅を中心に渋谷区広尾と港区南麻布にまたがる地区をフィールド としてこの秋より活動を開始するどなたでも参加できるオープンな研究会です。 アナログ、デジタルの両面の場づくりにより地域コミュニケーションを促進し、 インターネットやメールの活用、賑わいある地域づくり、地域防災などまちづく りに必要な様々な活動を企画、展開していきます。

広尾商店街振興組合、聖心女子大マグダレナ・ソフィアセンター、東京商工会議 所が中心となって運営されています。


<お申込みフォーム>-----------------------------------------

【≪広尾クリエーション2003≫ 参加希望】

 参加者名(氏名):                    (所属・役職):       
 連絡先(E-mail):            (TEL、FAX):
 ご意見・ご質問:
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==<申込先・ご質問・お問い合わせ>====================================

 東京商工会議所渋谷支部 広尾Style研究会  担当:西堀、仙波、大崎
  〒150-0002 渋谷区渋谷1-12-5 渋谷区立商工会館7階  
 電話: 03-3406-8141, 03-5774-7340 FAX.03-3498-6569 E-mail: shibuya@tokyo-cci.or.jp 
 

  NPO・NGO大忘年会についてのご案内  


  NPOレインボーの古川さんからです。
NPO・NGO大忘年会についてのご案内

「NPO・NGOがもっと協力しあって活動をしていくために、ネットワークをつくっていきたい。」というふうに考えられている方は多数いらっしゃいます。同じ趣旨で、「爆笑問題の田中」のお父さんで知られている田中正直さんが環境問題や平和をテーマにしたNPO・NGOの連合会を作ろうと今年の夏ころから各方面に働きかけています。この趣旨には多くの方が賛同されるものと思いますが、NPO・NGOと一言でいってもその種類や考えはさまざまです。そのためコンセンサスはなかなかとれません。また集まってもわずかな違いを延々と議論をしてしまいます。
そこで、まず難しいことを言わないで、NPO・NGOで活動されている方が一同に会して、一年間の活動を報告しコミュニケーションをはかってはどうかという案が出、時期的に忘年会がいいのではないかということになりました。 この考えに賛同頂ける方はぜひ、ご協力頂きたくご案内させていただきました。 内容・詳細は未定です。いいアイデアがある方はお教えください。

1目的

 NPO・NGOが一同に会して、一年間の活動を報告しあい、酒宴を通して親睦をはかる。  
 忘年会での経験をもとに今後、大花見などを行う。
 このような場を設けることで、欧米のクラブ・サロンのようなものを創る。

2内容

 大忘年会。 ただ、酒席を設けることでとどまらず、コミュニケーションがとれる工夫を凝らす。
 さまざまな団体に働きかけ、担当者を募る。担当者を中心にMLを設け、準備してい く。
  講演会・演奏などの企画を入れる。

3日時 12月23日

4参加条件  2000円+持ちより、ご祝儀歓迎
 

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