『S−Report』   10/9号   どこでもネットワーク(ユビキタスコンピューティング)の現実化
                           −eエンパワーメント-情報プラットフォーム−3


 9月25日、パソコン向けOS(基本ソフト)で世界的なシェアを持つWindowsのマイクロソフト古川享バイスプレジデントと、社会基盤システムOS(基本ソフト)「トロン(TRON)」から発した新しいシステムを提案する「T―エンジンフォーラム」の代表坂村健東大教授が家電等に組み込むOSの共通基盤を共同開発で技術提携すると発表しました。
 このことに対してマイクロソフトとトロンとの係争のいきさつから、マスコミや各紙は「マイクロソフトとトロンの和解」を中心に取り上げたが、いつもながら見当違いが多かったようです。
 まず、「トロン」は「コンピューターを作動させる基本ソフト(OS)の1つ」と解説されたり、「教育用パソコンのOS」などと言われるが、当初から社会基盤システムOS(基本ソフト)として構想されており、単なる「コンピュータ」「パソコン」のOSではない。  
  次に、T-Engineについても単なる組み込み基本ソフトウエア(OS)として取り扱われているが、坂村健教授はこの点について、既に5月に開かれた「IPA SPRING」(主催:特別認可法人 情報処理振興事業協会)の基調講演「ユビキタスコンピューティングとオープンアーキテクチャ・組込み」で、T-Engineは単なる組み込みOSではなく、どこでもネットワーク(ユビキタスネットワーク)を実現するために必要となるハードウェアプラットフォームと、その上で動くリアルタイムOSやインターフェイスを「T-Engineプラットフォーム」として標準化すると語っていました。

 T-Engineフォーラム http://www.t-engine.org  前世紀の遺物であるマイクロソフトのWindowsOSは数々の構造的欠陥をクラッカー(コンピュータウィルスを作り出すような人々)により攻撃され、社会的に多大な損害を与えています。この点でも脱WindowsOSが問題になっており、MacOS、FreeBSDF、Linuxやこれから構想される「日中韓OSS推進フォーラム」で開発されるLinux系のOS、ロシアで構想されているOSなども重要です。

 今後、情報家電や携帯機器、トロンでいえばe-TORONカード(クレジットカード大のカード)や情報チップなどが「どこでもネットワーク(ユビキタスコンピューティング)」ではツールとなり、その仕組みのための社会基盤システムOS(基本ソフト)が重要となります。

 つまり、これからは「コンピュータ」「パソコン」の論議ではなく、「どこでもネットワーク(ユビキタスコンピューティング)」のトータルな論議や視座が必要とされます。
 単に、「パソコン」のOSだけでいっても、WindowsOSと互換性のある、つまり、ウィンドウズ用のアプリケーションも、リナックス用のアプリケーションもどちらも使えるリンドウズ・コムの「リンドウズ(Lindows)OS」が販売されています。このLindowsOSには無体財産権上の問題は残りますが、LindowsOSは快調に作動しています。 

 今回のT-Engineフォーラムにマイクロソフトが参加したことは、どこでもネットワーク(ユビキタスコンピューティング・ユビキタスネットワーク)の現実化の大きな一歩です。  

 昨年、このレポートでも、「ユビキタスネットワークの世界へ」という連載を行い、その最後に、このように書きました。

  「つまり、ユビキタスネットワークのもとでは国家や大企業などの巨大組織しか持ち得なかったGISのようなツールを普通の人々、市民が使うことができることで、人々にとって「GISは力に」なり、テクノロジカルエンパワーメント(eエンパワーメント)できるようになります。」

 そして、どこでもネットワーク(ユビキタスコンピューティング)の現実化共に、地域格差を考慮した地域に根ざしたICT(バナキュラーICT)ネットワークを考える時期となりました。

   どこでもネットワークと地域に根ざしたICT(バナキュラーICT)ネットワーク、これがこれからのテーマです。


  地域情報研究所の講座・出展予定  

 
 □ 今後の予定について □

 エコプロダクツ2003  

 日時: 12月11日-13日  
 場所:東京ビックサイト
 内容: 今回、地域情報研究所(NGO)ではエコクリニックフェイシス・麻布大学環境政策学科の学生と「エコプロダクツ2003」に参加し、学生、NGOが子供や住民と共に地域、商店街において実施可能な方法で生きたエコプロダクツの活用を行うことを展示、発表します。
      
 

   イベントの御紹介  



  曽根原久司さんからです。

10月11日(土)に行われることとなりました。

以下、案内を転送しますので関心のある方は、最下部の問い合わせ先にご連絡ください。 世界のぶどう数十種類を栽培している若きオーガニック系ファーマーたちの初の都市農山村交流イベントです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
南アルプス ファーム フィールド トリップ のおしらせ

10:00〜10:30 受付、オリエンテーション

10:30〜12:00 農作業体験
農作業体験では、葡萄の手入れ、ぼかし堆肥づくり、果樹園の草刈りの3つを楽 しんでいただきます。

◆葡萄の手入れは、ブドウ園の片付けや、房作りを行います。
◆ぼかし堆肥づくりでは、出来上がったぼかしの袋詰め、積み込んだぼかしの切り替えし堆肥に、材料を加えて、積み込み を行います。
◆果樹園の草刈りは、乗用草刈り機に乗り、草刈りを体験していただきます。
  お子さんもインストラクターの膝に乗って草刈りを体験できます。

12:00〜13:30 ホウトウづくりと食事
参加者全員でインストラクターの指南を受けながら、薪で火を燃やし、小麦粉か らホウトウの麺を打ちます。それから、グループメンバーが作った野菜や豚肉を 材料に大鍋でホウトウを煮込み、みんなで食べます。 また、グループメンバーの甲州ブドウで醸造したワインも試飲できます。 13:30〜15:00 世界のブドウを楽しもう、賞品付交流ゲーム、記念植 樹

◆小野洋ラン果樹園の園主から園内で栽培されている色々な珍しいブドウについ てお話を伺います。試食もお楽しみに。
◆交流ゲームは、甲州ブドウの早食いコンテスト。賞品はワインや農産物です。 お楽しみに
◆メモリアルとして参加者全員で果樹の苗木を植えます。植えた方の名札をつけ 大切に育てます。大きく育ちますように・・・・ 15:30 お開き (当日はイベント終了後にメンバーが作った農産物の販売も行います。お楽 しみに!) なお、当日の持ち物として

●作業しやすい服装、タオル
●筆記用具、ノート(あなたの日記を記録しましょう)
●軍手(ぼかし作りで使います)
●ビニール袋(ブドウの房作りで使います)
●どんぶり、箸、コップ
●虫刺されの薬、虫除けスプレーなど(殺虫剤をまいていないので蚊がいます) をご持参下さい。

最後に、お申し込みの確認をさせていただきます。 当日、団体保険に加入する都合上 参加者全員のお名前をお伺いしたいと思います。 参加予定者のお名前と、お子さんの年齢をお知らせいただけると幸いです。
当日飛び入り参加がありましたら、食材の都合がありますので、前日までには お知らせいただけると幸いです。 では当日楽しみにお待ちしております。 ありがとうございました。

南アルプス ファーム フィールド トリップ 代表 小野隆

********************************

小野洋らん果樹園 担当 小野 隆
〒400-0213 山梨県南アルプス市西野1202 でんわ 055−282−2642 FAX 055−282−2403
直売所 055−282−6267(くだもの狩り期間中はこちらへ) 携帯 090−8177−8419

URL http://www.yin.or.jp/user/ono/ ***** ねっとふぁーまー おの たかし ( axono@nifty.com )


 

   イベントの御紹介  



 鵜飼修さんからです。

『環境まちづくりセミナー』 (定員60名)

日  時/平成15年10月24日(金)13:00〜16:00
会  場/西日本総合展示場新館 
主  催/環境コミュニティ・ビジネスセミナー実行委員会
       (エコテクノ運営事務局、コミュニティ・ビジネス・ネットワーク)
概  要/
  環境コミュニティ・ビジネスとは、コミュニティ・ビジネス(地 域の課題・問題解決あるいは元気づくりを目的とした、地域住民・ 市民による利益追求を第一としない主体的な事業)の様々な分野 のうち、「環境問題」の解決を主目的とするものである。それは環 境ビジネスの要素とコミュニティ・ビジネスの理念を上手に一体化 させた、環境問題の解決を図るビジネスモデルである。
  環境ビジネスは、高度で最先端の技術開発や、従来型の大量生 産大量消費型のビジネスモデルに特化しがちで、地域住民との関 係は疎遠な傾向にあるが、今後は地域の活性化策として地域コミ ュニティとの連携による環境コミュニティ・ビジネスとしてのビジネス モデルが求められるであろう。 本セミナーでは、この環境コミュニティ・ビジネスについて、研究者、 実践者など様々な視点からの提言を行う。

プログラム

13:00〜  開会

13:05〜  基調講演 「コミュニティ・ビジネスと環境ビジネス」
         コミュニティ・ビジネスによる環境ビジネスの新たな展開  
        講 師 コミュニティ・ビジネス・ネットワーク理事長 細内信孝(埼玉女子短期大学 客員教授)

13:40〜 セミナー@
        「エコマネーとエコバンク」コミュニティーファンド事情と地域通貨・地域ファンド統合プラン
        講 師 竹林舎  主幹  金岡 良太郎(『エコバンク』著者)

14:10〜 セミナーA  
       「環境コミュニティ・ビジネスの実践」 まちの自然エネルギー屋さんからの展開
       講 師 有限会社 いーらいふケア   
       代表 神宮司 真人(小倉出身現東京在住)

14:50〜 セミナーB
       「地域密着型ベンチャー&コミュニティ・ビジネスの創出」埼玉県本庄市における早稲田大学の取り組み
       講 師 株式会社早稲田大学事業部 研究教育支援部次長 新川 雅之

15:20〜 パネルディスカッション 「環境問題を解決するコミュニティ・ビジネス」     

       出 演 細内信孝、金岡良太郎、神宮司真人、新川雅之     
       進行役 コミュニティ・ビジネス・ネットワーク事務局長 鵜飼 修

16:00 終 了


【お申し込み方法】 エコテクノネットホームページで! http://www.eco-t.net
(入場無料ですが必ず事前にお申し込み下さい。 事前にお申し込みいただいていない場合は入場できない場合があります)
お問い合わせ先/エコ・テクノ運営事務局         Tel.093−511−6848


 ご購読・ご利用規約
 
 ご意見、ご感想、ご要望をお聞かせください。
 掲載された記事を許可なく使用することはご遠慮ください。
 ご紹介または転載等のご相談は下記までお願いします。
 掲載している情報は各人の責任においてご利用ください。
 『S−Report』は既存の配信システムや問題になっているマイクロソフト社のメーラーを使わず「独自の配信システム」で配信しており、ホストマシン自体にもファイヤーウォール、「最新のワクチン」を導入し必ずチェックを行い対策を とっておりますのでご安心ください。