『S−Report』  9/18号  社会起業とSOHO


 最近、ICT情報通信技術を使って仕事をすすめるタイプのSOHO(*)は増えています。  
 というより、今やSOHOにとってICT情報通信技術は欠くことのできないものです。

 最近は学生が社会起業を目指すことが多くなりました。在学中に起業プログラム、トレーニングを受けて基礎を学びながら社会起業を目指す学生や社会人として大学や大学院に入り社会起業を目指す人などがいます。  

 そんな中、地域に根ざしたふれあいのあるICTのスキル講習(地域でのパソコン教室の高度なもの)を中心に社会起業を起こすという提案をした学生がいました。
 この方に地域に根ざしたふれあいのあるICTのスキル講習について、下記のような少しアドバイスをさせて頂きました。
 ビジネスとしていえばこのようなICTのスキル講習は停滞期には入った事業です。この分野のトレンドはスキルの講習ではなくキャリアプランのコーチングも含めた個別指導になってます。
 また、NPO、ボランティアの世界ではICTのスキル講習は重要なミッションとなっています。大学はもとより、学生が自主的に地域に対して行うと「地域に根ざしたふれあいのある」ICTのスキル講習はボランティアは各地で活発におこなわれています。  シニアSOHO・ボランティアやNPOがこの分野で活躍しています。

 ですから、以下のような状況を考慮され、またマーケッテングの必要があると思います。

・ビジネスとして行うICTのスキル講習は「キャリアプランのコーチングも含めた個別指導」が不可欠です。
・非営利活動としてのICTのスキル講習はボランティアで広汎に行われつつある分野であり、本企画は無料でこれらを行うシニアボランティアと「地域に根ざしたふれあいのある」地域に確固たる基盤を持つシニアSOHOやNPOと客を取り合うことが必至です。

 逆に、「地域に根ざしたふれあいのある」(お客とつながりのある)シニアボランティアとシニアSOHOやNPOに匹敵するまたは、これらに無いプランがあれば必ず実現できます。
 このように起業プログラム、トレーニングを受けていても、企業での経験があっても、実際に自分たちで事業を行い試行錯誤をしていかないと分からない事があります。
 いきなり、起業しないでSOHOを始めてみてはどうでしょう。

 さて、いろいろと試行錯誤を続けてきた女性主体のSOHOの方々の活動をご紹介します。
 今月6日、東京亀戸のカメリアプラザで「第4回e-ママフェスタ」が、「キャリアデザイン〜私が拓く仕事の未来」というテーマで行われました。  
 「e-ママフェスタ」は、大手インターネットプロバイダー、パナソニックhi-hoが運営しているライフスタイル支援ポータルサイト「KURASHI Web」の中のSOHOのためのスペース「ホームオフィスナビ」にある談話室(電子会議室)から始まったものです。
 この電子会議室では、参加者がICT情報通信技術を使ったSOHOという新しいライフスタイルを中心に仕事以外にも育児・家事や家族の問題を一緒に考えてきました。

 このネット上の「ホームオフィスナビ」の中からも数多くのSOHOが生まれていて、「第4回e-ママフェスタ」はそのようなSOHOの女性たちの今後のために参加者によって企画・運営されました。

  この中でホームオフィスナビのナビゲーターをしている奥山睦氏は、今まで参加者はSOHOや子育てを続けて来たのだが、これからの個々のライフプランをトータルに考える時期に来ており、そこで必要となるキャリアデザインのワークショップを企画したと述べました。
 そのために、実際に臨床心理士・産業カウンセラー三尾眞由美氏による参加者主体のワークシップが行われました。参加者にとっては、自分のキャリアプランを考えるきっかけになったようだ。その後の手作りの懇親会では名刺交換や情報交換が活発にされていました。また、同時に参加者による手芸・手作り品等の展示即売やSOHOに必要な機器の実演販売なども行われました。

 ICT情報通信技術を使って仕事をすすめるタイプのSOHOが始まって約10年経ちますが、この間社会経済情勢も激変し、ICTビジネスの進歩の中で、いくつものベンチャービジネス、ビジネスモデルが消えていった。
 その中にあってSOHOは仕事のやり方として着実に社会に定着しました。しかし、SOHOが直面する問題は多く、事実、この会場でもあちこちでお互いにいろいろな相談がなされていました。

 ホームオフィスナビではこのような問題に対応するためサイト上でオンライン「在宅ワーカー営業講座」を展開し、また、今回のように実際に集まるオフライン講習会の「ライター講座」等も行っています。

 SOHOによるネットワークは数多くあるが、このようにオンラインで講座を行うばかりか、ライフプランとキャリアデザインまで視野に入れた活動をしているグループは少ないです。
 このような中、ネット発の「e-ママフェスタ」に集まった女性たちはネット上で相談しあうばかりでなく、ICT情報通信技術を使って自らもまたSOHOのネットワークをつくり活動しています。
 女性が行うSOHOにはまだまだいろいろと困難も多いとは思いますが、ネット発SOHOの「e-ママフェスタ」の今後に注目してください。  また、このような貴重な経験から学ぶことは多いと思います。

(*)SOHOとは「Small Office Home Office」(スモールオフィス・ホームオフィス)の略で、IT(情報通信技術)を活用して事業活動を行っている従業員10名以下程度の規模の事業者のこと。(財団法人日本SOHO協会)

参考
KURASHI Web(松下電器産業株式会社 hi-hoビジネスユニット Panasonic hi-ho) http://kurashi.hi-ho.ne.jp/
ホームオフィスナビ http://kurashi.hi-ho.ne.jp/work/index.html
e-ママフェスタ http://kurashi.hi-ho.ne.jp/work/special/emama2003/index.html


  地域情報研究所の講座・出展予定  

 
 □ 今後の予定について □

   関西地区フィールドスタディーズ

   10月5日から7日に京都から神戸にかけてフィールドスタディーズを実施します。
   テーマはユビキタスネットワーク、震災復興、まちづくり、新しい観光です。

   イベントの御紹介  


  e-ママフェスタに出られていた特定非営利活動法人フラウネッツの宮田さんからです。

 賢いミセスと、SOHO&在宅ワーカーのための基礎知識
        〜変わる社会保険・税金/扶養控除について〜  

 毎年、何気なくおこなっている年末調整や確定申告。
 あなたは、正しく賢く申告を行っていますか?
 また、来年度より扶養控除の一部が廃止されることを御存じですか?  
  少し難しい課題ですが、知らないと損をしてしまうことにも多く、毎年変化する税金についてもその対策や傾向を勉強しておくことは、とても大切なことです。

 当日は、ミセスや個人事業主の視点にたった基礎知識をお話しいたします。
 楽しい雰囲気で開催しておりますので、この機会に勉強してみませんか?

  詳細ページ:http://www.fraunetz.com/

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日時:平成15年10月7日(火)

11:00〜12:30 講演
13:30〜14:30 質問交流会(自由参加)

場 所:文京シビックホール26F スカイホール
交 通:営団地下鉄丸ノ内線 後楽園駅 4bまたは5番出口【徒歩0分】
    営団地下鉄南北線 後楽園駅   5番出口【徒歩0分】  都営地下鉄三田線 春日駅
     都営地下鉄大江戸線 春日駅(文京シビックセンター前)文京シビックセンター連絡通路【徒歩0分】  
    JR中央・総武線水道橋駅【徒歩8分】

参加料:1,500円
 *参加者全員にささやかですが、プレゼントの用意もあります。

ご希望の方には、お弁当も手配できます。
担 当:椿山荘(別途1300円税込みお茶付き)

託児施設:文京シビックホール内施設(別途予約必要)

講 師:椎野 登貴子 氏

社会保険労務士。日本年金学会会員・全国経営診断士協会会員・USAMI雇用管理研究会代表。

「企業における女性の雇用環境」をテーマとして、就業規則をはじめ、賃金、退職金制度及び 人事制度の他、助成金コンサルティングを行っている。

主な著書に「助成金徹底活用ガイド」(日本法令)  「小さな会社の総務・経理ハンドブック」(新星出版)   
 「社会・労働保険法のあらまし」(労働調査会)他

*定員になり次第締切らせていただきます。
*申込み/詳細ホームページ  http://www.fraunetz.com

主催:特定非営利活動(NPO)団体 フラウネッツ 

   イベントの御紹介  


 e-ママフェスタに出られていた有限会社イーテスの野辺田さんからです。


  明日の土曜日より、おおたビッグバザール(商業まつり)が下記のとおり開催されます。 お時間がございましたら、是非ともお立ちよりくださいますようご案内 申し上げます。


  日程: 9/20(土)10:00-17:00 9/21(日)10:00-16:00

  会場: 大田区産業プラザ(PIO) 京急蒲田駅前 http://www.pio.or.jp/map/map.html

  イーテスのブースでは、

  ● みあこネット無線LANインターネット体験コーナー
  ● パソコン教室無料体験(ポップソフトで商店チラシ、名刺、シール印刷)
  ● ジャストシステム Pop in Shop ソフト販売
  ● 日本HPのプリンタ複合機デモ販売(ヨドバシ価格よりお安くなっております)
  ● CANONのプリンタ、デジカメの予約販売
  ● 阪神タイガース優勝記念電波時計付ラジオの注文受付 お隣は、チタンテープなどの装身具屋さん、 お向かいは田園調布ロマンさん、おもちゃ屋さん、食料品、出店など 52の企業、お店が出展します。
 会場では、江戸開府400年記念「元気だせ!大田区商店街フェスティバル」も 同時開催。 お楽しみ抽選会、和太鼓の演奏、バイオリン、電子ピアノのコンサート、 こどもたちによる、商店体験コーナーなどもあります。


   イベントの御紹介  

       

 第3回 ファイン・キッズ展

  東京・西池袋の美術専門校「創形美術学校」では、地域の学校での総合的な学習のサポートや「こどもフィールドワーク研究会」による地域や社会とアートとの関わりの実践教育など、地域に根ざしたアートのあり方を実践しています。 そうした創形美術学校の取り組みの一環として「ファイン・キッズ展」が開催されます。自分を表現することのすばらしさ、創造することの豊かさ、人に伝えることの大切さを地域の人と育んでいきたいということで始まった「ファイン・キッズ展」ですが、3回目を迎える今年は地元郵便局の協力を得て、アートレター(絵手紙)をテーマとしています。区内の小学校に協力を求めたところ半数以上の小学校の協力と、小学生から300通以上の応募がありました。 今回の「ファイン・キッズ展」では、応募者全員に自分の顔写真のプリクラ切手がプレゼントされました。自分の顔の切手を自分が描いたアートレターに貼り、好きな人に送れるという訳です。また、最終日にはみんなが描いたこのアートレターがどのように届くのか郵便の仕組みを学ぶ、また創形美術の学生(アートサポーター)や校長によるアーティストの視点で選んだ絵本の読み語りなどのワークショップも開催されます。 子供から大人まで、多くの皆様のご来場をお待ちしています。

                           −内容−


○テーマ: 「大切なひとに描いて送ろう!一通のアートレター」

○会 期: 2003年9月20日(土)〜9月27日(土)

○会 場: 東京都豊島区西池袋3−31−2 ガレリア・プント(創形美術学校内 ギャラリー)
        池袋駅西口・西池袋公園前、地下出口1aを出て正面徒歩1分

○わくわくワークショップ 9月27日(土) 2時〜
 ・授賞式(入選作の表彰)  ・郵便配達の仕組み  
 ・絵本読み語り

○主 催:創形美術学校 03-3986-1981 http://www.sokei.ac.jp
  後 援:豊島区・豊島区教育委員会 協 力:豊島郵便局・立教学院内郵便局

   

   イベントの御紹介  

 
 これからの行政運営や新しい公共サービスのあり方を考えるうえで、今、「NPOと自治体の協働」が重要なテーマとなっています。 それでは、具体的に「協働」を進めるためには、どんな方法があるのでしょうか? そもそも、どんなことを「協働」と呼ぶのでしょうか?

  シリーズ最終回となる今回は、自治体の補助金制度の見直しの事例紹介から、「よりよい協働を進めるしくみ」について参加者のみなさんといっしょに考えます。

 9/27(土)13:30〜16:30 於:武蔵浦和ラムザタワー

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      よりよい協働を進めるしくみとは?    
    ──補助金制度を見直した自治体の事例から──

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【事例紹介】
 田代共行さん(我孫子市市民活動支援課)  大場崇明さん(宮代町総合政策課)

  補助金制度に公募制や公開審査を導入し、広く市民やNPOがその決定過程と交付先に 参加できるしくみをつくった二つの自治体から担当者をお招きして、NPOと自治体の 協働という視点から、補助金制度見直しに至った経緯とねらい、見直し後の成果と課 題についてお話をうかがいます。

【日 時】2003年9月27日(土)13:30〜16:30
【会 場】武蔵浦和合同庁舎 第2会議室(ラムザタワー3階)  ※JR武蔵野線・埼京線武蔵浦和駅より徒歩1分
【定 員】60名 ※申込先着順
【参加費】1,500円 ※当日受付にてお支払いください。
【後 援】埼玉県 ※申請中  
【助 成】日本財団
【主 催】NPOと自治体を考える自主研究会
 事務局 特定非営利活動法人さいたまNPOセンター(担当:宮崎)
 さいたま市浦和区岸町4-25-15 小松ビル301  
 TEL:048-835-4311 FAX:048-835-4312  E-mail:smiyazaki@sa-npo.org web:www.sa-npo.org
【申込み】下記のフォームにご記入のうえ、上記宛にE-mail・FAX・郵送のいずれか でお申込みください。お申込みいただいた方のうち、定員に達してご参加いただけな い方のみ、折り返しご連絡いたします。

▼お申込みフォーム─────────────────────
NPOと自治体の協働はじめの一歩part3への参加を申込みます。

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団体名/所属先:

ご住所 :〒
TEL:
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E-mail:

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