『S−Report』 9/11号 夏の終わりの茅ヶ崎とBeGoodCafe湘南
午後から茅ヶ崎のまちを自転車で巡って、海から引き上げる海水浴客がピークを過ぎた頃にビーチにたどり着いたがドームは見あたらなかった。 ここは神奈川県茅ヶ崎市の「サザンビーチちがさき」、8月最後の日の夕方5時から「BeGood Cafe湘南」のオープンマイクが始まるはずだ。 ドームがあるはずの所で準備をしている若者たちに声をかけた。 「ここがBeGoodCafe湘南?ドームは?」 「昨日の風でドームが倒れたんです。」そう答えてくれた彼がBeGoodCafe湘南代表 たかはし☆まさし(高橋理志)さんだった。 「予定通り、5時から始めます。」と彼はこともなげに言って、フライヤーをくれた。 しばらくすると、茅ヶ崎のロコのフラ(フラダンス)チームがやってきた。若い女性ばかりでなく、小さな女の子のチームもやってきた。 湘南や都内各所でフラの指導にあたっているカロケ・メレメレ・オカヒキナ(東洋の黄色いバラ)こと今井裕子さんのチームだ。 彼女たちもドームがないことなどお構いなしに、フラの準備を始める。 やることのない私と杉村一憲さんは湘南ビールを飲む。昼間、茅ヶ崎の熊澤酒造のレストランで飲んだ湘南ビールだ。 アナウンスがあってフラが始まる。フラの力はすごいものでたちまち見物客が増える。しかし、見物客からは「これ何のイベント?」、PA(放送)機材を見て「FMかなんかでしょう。」という会話が飛び交う。 その後、ドームのあったところでオープンマイク「フラダンスがメッセージであること」が今井裕子さんを中心に始まった。 その後も、インターバルやパフォーマンスを間はさみながらオープンマイクは続き、「湘南らしく食べること、歌うこと」では海菜料理人&ミュージシャンであるテミヤンこと宮手健雄さんはよく「肩の力の抜けきった歌」と表現されるうたを歌った。 楽器づくりワークショップを行っているシーラカンス・プロジェクトの高崎コウジさん、貫井貴美子さんの「身近な素材での楽器を作り」のオープンマイクの頃には、アートに関心のある人が残ったようだ。 昼間、私と杉村一憲さんと高橋玲子さんは自転車で茅ヶ崎を回りながら地域の課題について話していた。二人とも環境や子供のことをテーマにして茅ヶ崎で肩に力を入れずに活動している人たちだ。 二人ともこの夏BeGoodCafe湘南が開かれていることを知らなかった。 誤解しないでほしい。 このことで、BeGoodCafe湘南の地域へ向かう試みやライフヒストリーで話をしてくれる人を探してまちを歩いたメンバーを非難しいてるのではない。 事実、BeGoodCafe湘南を知らなかった茅ヶ崎に30年住む杉村一憲さんは興味深そうに最後まで参加していた。 どうやら、湘南茅ヶ崎は肩の力の抜けた磁場を持つようだ。 ドームがなくなろうと周りの人は気にせず、鷹揚に見守っている。 そして、若者が何かやっても許容する文化があるのかもしれない。 先ほど、テミヤンが歌っていた「湘南スタイル」といううたの歌詞が頭をよぎる。 やはり、茅ヶ崎は湘南だ。 たかはし☆まさしさんを見ながら、東京ポケットの栗林賢さんの「Tokyo Pocket vol.1 in 板橋」という埼京線浮間舟渡駅近くのダンボール工場で行われたアートイベントを思い出した。 そして、同時に行われた「東京ポケットシンポジウム」の情景が思い浮かんだ。このシンポジウムでは地域とアートの関係と住民との連携が問題になった。 確かに、ここで提起された問題は茅ヶ崎とBeGoodCafe湘南の問題でもある。 翌日、たかはし☆まさしさんと東京ポケットの栗林賢さんにメールを出した。細かく書いたわけではない、ただ、BeGoodCafe湘南と東京ポケットは似ていると。 二人から返ってきたメールにはこうあった。 栗林さんからは「このイベントの内部の壁に作品を展示する予定だったのですが、ドーム建設予定が遅れたり途中ドームが壊れてしまったりと搬入予定日などが先送り先送りになって展示できなかったんです。」 たかはし☆まさしさんからは「栗林さんは、本当は内装に使うオブジェを作ってくれる予定だったのですが日程が合わなくて飾ることができなかったという関係です。」 そして、二人ともお互いに名前は聞いているのだが、実は一度も会ったことがないらしい。 BeGood Cafe湘南の「設立経緯」にはこうある。 「地域に住む人達にイベントの制作過程に参加しもらう仕掛け、地域の魅力を引き出すワークショップ、活動や、お店や、建物などのこだわり、制作過程、活動の裏側などの可視化を行い、モノ、人の物語の力で、市場じゃ作れない価値、エンターテイメントを創造し、楽しみながら、自分の生活と、地域、社会とのつながり体験できるようなイベントを展開していきます。自分の興味、楽しみを広げていくことで、自分なりの価値観を発見できる社会を目指します。」 http://begoodcafe.com/shonan/about.html 後日、杉村一憲さんより、「私は、若者の純粋な情熱に感銘を受けました。」というメールを頂いた。 このような若者の新しい試みと杉村一憲さんと高橋玲子さんたちが出会う場所にこれからのまちづくり(別にまちづくりでなくてもいいのだが、地域とアートの関係と住民との連携の問題でも)始まるのだろう。 ぜひ、そのときに生まれる肩の力を抜いた「湘南スタイル」を見てみたい。
□ 今後の予定について □ 「ワン一番だ!ふる・さとKAWAGOE 〜遊んで!学んで!考えて!〜」 まちづくりエキスポ2003 【日時】9/13(土)10:00-16:00 【場所】尚美学園大学 川越キャンパス 埼玉県川越市豊田町1-1-1 当日、おいで下さい。 【主催】財団法人 川越青年会議所 http://www.kawagoe-jc.or.jp/ 【内容】 「一番だ!ふる・さとKAWAGOE」は「2010年にも色あせないアイデンティティーの構築」をテーマとし、ふるさと創りを社会・教育・経済の3つの視点から見つめ直し、それぞれを得意分野とする団体や個人の方々との更なる連携を図り、自ら進んで行動を起こせる市民のネットワークづくりのイベントです。 メインフォーラム 楽天杉原章郎氏の講演 15時より 川越一もの知り王決定戦 11時30分より 大クイズ大会です。事前申し込み、要確認です。 まちづくりエキスポ2003 10時より 川越に関わる諸団体、企業、個人の活動PRと情報交換の場 まちづくりサロン 10時より まちづくり活動に携わる方々の諸問題や今後の発展性について、コーディネーターを交えたサロン形式による 懇談会
これからの行政運営や新しい公共サービスのあり方を考えるうえで、今、「NPOと自治体の協働」が重要なテーマとなっています。 それでは、具体的に「協働」を進めるためには、どんな方法があるのでしょうか? そもそも、どんなことを「協働」と呼ぶのでしょうか? シリーズ最終回となる今回は、自治体の補助金制度の見直しの事例紹介から、「よりよい協働を進めるしくみ」について参加者のみなさんといっしょに考えます。 9/27(土)13:30〜16:30 於:武蔵浦和ラムザタワー …………………………………………………………………………… よりよい協働を進めるしくみとは? ──補助金制度を見直した自治体の事例から── …………………………………………………………………………… 【事例紹介】 田代共行さん(我孫子市市民活動支援課) 大場崇明さん(宮代町総合政策課) 補助金制度に公募制や公開審査を導入し、広く市民やNPOがその決定過程と交付先に 参加できるしくみをつくった二つの自治体から担当者をお招きして、NPOと自治体の 協働という視点から、補助金制度見直しに至った経緯とねらい、見直し後の成果と課 題についてお話をうかがいます。 【日 時】2003年9月27日(土)13:30〜16:30 【会 場】武蔵浦和合同庁舎 第2会議室(ラムザタワー3階) ※JR武蔵野線・埼京線武蔵浦和駅より徒歩1分 【定 員】60名 ※申込先着順 【参加費】1,500円 ※当日受付にてお支払いください。 【後 援】埼玉県 ※申請中 【助 成】日本財団 【主 催】NPOと自治体を考える自主研究会 事務局 特定非営利活動法人さいたまNPOセンター(担当:宮崎) さいたま市浦和区岸町4-25-15 小松ビル301 TEL:048-835-4311 FAX:048-835-4312 E-mail:smiyazaki@sa-npo.org web:www.sa-npo.org 【申込み】下記のフォームにご記入のうえ、上記宛にE-mail・FAX・郵送のいずれか でお申込みください。お申込みいただいた方のうち、定員に達してご参加いただけな い方のみ、折り返しご連絡いたします。 ▼お申込みフォーム───────────────────── NPOと自治体の協働はじめの一歩part3への参加を申込みます。 お名前: 団体名/所属先: ご住所 :〒 TEL: FAX: E-mail: ─────────────────────────────