『S−Report』  7/17号   おぎくぼ塾 −「つなぎのデザイン」としてのまちづくり塾
                     − まちづくりのあらたな展開を求めて−15         


  先日、杉並区のおぎくぼ塾7月例会で地域情報研究所がお話をさせて頂きました。
  「おぎくぼ塾」は東京都杉並区でまちづくりなどをテーマとした社会人を対象とした勉強会で毎月開催されています。
 最初は、主催者の「人・イエ・まち ネットワーク」の代表の山田清さんが、個人的に開いていた社会人の「山田塾」で参加者が増え、地域との関わりを含めて「おぎくぼ塾」となったそうです。

 今回は「まちづくりの動向−自転車と学生」ということでお話をさせていただきました。
 
 まず、「自転車とまちづくり」ですが。

 「女房のお下がりのママチャリを自分のものとして乗り始めましたが、当初は体力も脚力もなく、坂も満足に登れない状態でした。しかし、乗り慣れて体力、脚力もついてくると東京を走ることは時間もさしてかからず、街の中で知らないもの、面白いもの、色々な人などに会えることがわかりました。今では、東京および周辺部あたりなら自転車を利用しています。
 基本的には独りで走っていますが、ふとしたきっかけで「東京を自転車で走る会」(以下「走る会」)と知り合いになり、参加することになりました。「走る会」はロスのオリンピックマラソンコースを自転車で体験し、街を自転車で走ることの楽しさを覚えたメンバーが、東京の街を自転車で楽しむことを目的に創られたもので、東京および周辺を月に一度のペースで走り、楽しんでいます。

  しかし、街中を走っていると、道路環境をはじめ自転車にとってのプラス面、マイナス面などいろいろなことが見えてきます。そうしたチェックを行いながら、皆で走っています。 「走る会」がまちづくりに関わるようになったのには二つのきっかけがありました。
  一つ目は環境マップである「グリーンマップ」の創始者ウェンディ・ブラウアーの来日です。グリーンマップと自転車は環境という点からとても近しいこと、自転車の環境整備に自転車に乗る人たちが大きな役割を果たしていることなどを知りました。
  二つ目は千代田区まちづくり推進公社が行っている「千代田まちづくりサポート事業」という助成制度です。誰でもが千代田区のまちづくりに関われるということで、これまで走ってきての問題点や自転車を社会にアピールしていくことの必要性を感じていた「走る会」では、千代田区の週末・休日観光サイクリングマップづくりを提案し、公開審査の上承認されました。
 これは、千代田区では休日の人口や自動車が少ない、自転車での移動が容易、資源が豊富、地形の変化がある、地域間交流が少ないなどいくつかの理由からまちづくりとして最初に取り掛かるの適していると考えたからです。現在、千代田区の道路環境、交通危険個所、トイレの状況、公園などインフラ、観光資源等についてチェックしており、これからモデルコースを設定、マップ化を行っていく予定です。秋には地元、地元外かかわらず広く人を集めて走るイベントを計画中です。また、今後は外国人向けマップづくりや休日の自転車専用レーン設置の実験、他区での展開など、自転車を活用したまちづくりにこれからも取り組んでいく予定です。」  (田中恒明)

  次に、「学生とまちづくり」ですが。

 この間、ある文化団体で自分たちの持っている貴重な聞き取りテープを生かそうという話しになって、偉い人が二人で「学生さんに頼もう」とか「そういう学生さんはいないか」という話しを延々としていました。このような「大人の団体」は世の中に多くあり、申し訳ありませんが、こんなことを言っている人たちの所には「よっぽど奇特な学生さん」以外は来ませんし、自分たちの都合のいいことを学生さんにやらせるという発想では誰もついてきません。
 しかし、若者たちや学生さんを使おうという「大人の団体」などには目もくれず、自分たちで自主的に活動をしています。

  その例をいろいろと申し上げましたが詳細は以前にこのレポートでご報告しました通りです。

 まちづくり市民活動を支援する学生NPO「場助っ人」、学生まちづくり
     − 2002/11/7号  たんほぽの綿帽子のように              
        SEEKING FOR A ROLE PLAYED BY STUDENTS IN TOWNPLANING

 麻布大学環境政策学科学生、淵野辺ボンバイエ実行委員会  
     − 2002/12/19号 ともに学ぶ−新しい民学協働    
     − 2003/ 5/15号 5月病なんて − 地域、社会で新たな関係を創り出す  淵野辺ボンバイエ   

 キャリナビ 
     − 2002/8/29号   巣立ちの宝箱 1年1組  −「自分探し」の行方

  若者や学生の自主的な活動を尊重し、地域やNPO・市民活動の側も学生を単なるお手伝いとしてではなく、インターン・パートーナーとして迎え入れる体制づくりを考えなくてはならないのではないでしょうか。

 さて、今回はおぎくぼ塾に御邪魔したのは 「田中さんと長岡さんは情報という切り口でまちづくりに取り組んでいます。また、精力的にさまざまなまちづくり活動にも参加しています。
 長岡さんとは昨年、多摩平団地の建替えに関する報告会で出会い、その後いろいろなところでお会いするようになりました。  田中さんとはそのご縁で知り合うことになりましたが、この二人、絶妙のコンビネーションで活動されています。このお二人からのメッセージです。」  
  「おぎくぼ塾7月例会」山田清 週刊まちづくり205号 03/07/2

 おぎくぼ塾の主催者の山田清さんは建築家としていろいろなお仕事をされながら、おぎくぼ塾以外にも、杉並区や中野から中央線沿線のまちづくりに関わられ、各地のまちづくりへの支援されています。
 多摩平団地の建替えついてはこのレポートでも「ユリの木は残った −多摩平の森で生まれ変わったこと」(2002/7/25)で御紹介しましたが「住民が住民案検討委員会を結成し調査やワークショップを重ねて『仮の住まい』を良くしていくことを検討し、ついに2002年3月に三者の思いが結実した『多摩平の森』(第一期立て替え後の団地)が出来ました。」 山田さんはこの中で緑のワークショップを行ってこられました。
 山田さんはこのような具体的な活動から、日本の近代化により人と人との分断された都市型社会の「まちづくり」、ハード中心のまちづくりではなく人と人をつなぐやり方を「つなぎのデザイン」として構想され、これらの活動の中で実践されています。 このレポートでも各地の「まちづくり塾」をいろいろと御紹介しています。

  大上段に構えず、地域の課題を共有化し解決に向けて学び合う各地の「まちづくり塾」の活動がまちづくりを支えています。
 このような各地の「まちづくり塾」が地域の課題を共有化し解決に向けて学び合うことから、さらに人と人、地域と地域の結びつける「つなぎのデザイン」となっていくことが重要ではないでしょうか。

  おぎくぼ塾 

 
  「おぎくぼ塾」は、社会人を対象とした勉強会で毎月開催しています。
 これは様々な職業を持った人たちの幅の広い年齢層の集まりです。「住環境」を共通の話題としてお互いに意見交換をしていますが、塾の後の放課後に行われる部活も楽しみの一つです。
 開かれた集まりですので興味のある方は是非ご参加下さい。毎月第2水曜日夜7時から9時までが塾の時間で、その後は部活の時間となります。
 下記に、ご連絡いただければ詳しい内容や、毎月の案内をお送りいたします。

 おぎくぼ塾連絡先

 人・イエ・まち ネットワーク  代表 山田 清  
 杉並区阿佐ヶ谷南1−1−5安田ビル2階
 T.03-5377-7166 F.03-5377-7167  http://homepage1.nifty.com/himnet/

  ところざわのまち・味と技と音のツアー 


 TISパートナーシップの鈴木さんからのご案内です。

  7月20日(日) 有楽町天王様厄おとしツアー

   天王様は、災厄や疫病の退散を願う夏祭り。
   夕暮れが迫る中、神輿の水かけや露店が賑わいます。
   所沢の“味”を楽しみつつ天王様のご利益を受けて、 夏ばてを退散させちゃいましょう!!

   集合;所沢グラシスタワー広場・午後3時30分集合→マチめぐり→秋田家見世蔵→天王様

  8月23日(土) 蝉しぐれツアー(予定)

   盛夏、緑茂る木々、そして、蝉しぐれ。
   所沢の神明社の“夏の音” に耳をかたむけてみませんか。
   夕闇が迫る頃、寿町では夕涼み映画会がオープン!!

  集合;所沢駅西口改札前広場・午後3時(予定)集合→マチめぐり→所沢神明社→夕涼み映画会

  9月15日(祝) 神明社お神楽ツアー(予定)

   この日は所沢の鎮守様・神明社の秋祭り。
   夏から秋へ移ろうひととき、境内の神楽殿では、お神楽が演じられます。
   民俗の“技”とそぞろ歩きを満喫しましょう。

 集合;所沢駅西口改札前広場・午後3時(予定)→マチめぐり→旧町見世蔵→所沢神明社

  *3回のツアーとも、マチめぐりでは「味な店」や「技(わざ)師の店」などをご紹介します。

   いろんな所沢の“顔”を発見できますよ!!  お仲間とお誘いあわせの上、ふるってご参加ください。

   7月20日の有楽町天王様厄落としツアーの参加申し込みは、7月18日(金)までに、FAX042-926-5743、またはe-mail office@kinoie.orgへお願いいたします。

  * 参加費は、各回とも300円(資料代)です。
  * 雨天の場合は中止です、不明な場合は当日午後1時以降、ご連絡ください。

  連絡先:042-926-6045(鈴木)

* 7月20日の集合場所:所沢市東町11-1 所沢駅西口から徒歩約10分、ダイエー並びの駅に一番近い超高層建物の足元にある広場
  主催;TISパートナーシップ/協力;(社)所沢青年会議所・所沢銀座協同組合

  NPOえがおつなげて 

 
NPOえがおつなげての曽根原さんからです。

♪♪♪ 第1回「瑞牆の森」森林体験プログラム ♪♪♪

 第1回「瑞牆の森」森林体験プログラム 「瑞牆の森」探検&森林バイオマスエネルギーの話

日時: 8月2日(土) 午前10時〜午後3時  
    10:00 「瑞牆の森」探検・・・ 散策をします。
    12:00 昼食
    13:00 森林バイオマスエネルギーの話

 この中で、バイオマス・カートの走行実験を行います。

集合場所: 須玉町「瑞牆の森」駐車場(2001年全国植樹祭開催地)  
       (須玉町HPを参照) 対象: 親子、一般 (20名) 参加費: 300円(保険料、資料他)
持 ち 物: 筆記用具、雨具、歩きやすい服装(長ズボン、山歩きのできる靴など)、
       昼食、水筒 申し込み:  須玉町役場 農林課 林政係  0551−42−2111 内線39


♪♪♪第2回 湘南えがお祭のご案内 ♪♪♪  

  森林教育グリーンツーリズム   〜間伐材でまきカートやティピをつくろう!〜  

日時:7月21日(月・祝)11:00〜16:00(雨天決行)  
会場:弁慶果樹園(藤沢市遠藤6190)緑の広場&ぶどうハウス  
  湘南台駅よりバス「慶応大学」下車、徒歩10分  弁慶果樹園HP : www.cityfujisawa.ne.jp/~ben-k/  

参加費:無料 Å マキカート(自動車)ワーク 11:00〜

 EX・・・マキカート(世界初?薪を燃料として走るゴーカート)の実演予定
Å ティピ(インディアンテント)をつくろう! 11:30〜
Å まき割りワークショップ 12:00〜
Å 紙芝居(森のお話) 13:00〜
Å バームクーヘンを作ろう 13:00〜
Å もちつき 13:30〜 Å トリボ・ダ・ルア/カポエイラ(ブラジルの民族舞踊武道)14:30〜
Å はるなとダビデ/ライブ 15:00〜
Å 環境クイズラリー(生命恵み卵プレゼント) 11:00〜
Å 野菜収穫体験 先着10名程度 11:30〜
Å 卵ひろい体験 先着10名程度 11:30〜
Å 体にやさしいオーガニックレストラン&カフェ
Å 人と環境の調和がテーマのお店やクラフト体験など

問合せ 結菜 090−8508−9165 E-Mail yuina@h9.dion.ne.jp
住工房なお 090−2440−9384 E-Mail n_suzuki@pa.airnet.ne.jp

※この事業は、(社)国土緑化推進機構から緑の基金交付金の助成を受け、緑のボラ ンティアの協力により実施されるものです。

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