『S−Report』  5/8号  休日に自転車で走る − 新しいタウンモビリティ


 ゴールデン・ウィークはいかがお過ごしでしたか。今年は海外旅行や遠出が少なくなり、身近なところに行かれた方が多いようです。

  「東京のど真ん中、神田神保町に一軒の貸自転車屋さんがある。 『グリーン・チャリ 東京』である。神保町の交差点から少しばかり入った所にあるのだが、ピカピカに磨かれた貸自転車は1時間100円という安さなのである。  貸自転車というと観光地などのレジャー型貸自転車を思い浮かべることが多いが、 グリーン・チャリ東京は都心型貸自転車というユニークなスタイルを創り出した。利用者の主体は近所のサラリーマンや商店主、しかもリピーターが多い。つまり、地域 の一交通手段として認知されているのである。考えてみれば電車でも最低区間料金は130円(JR都区部の場合)なのだから、貸自転車を2時間利用してもお釣がくる。 ちょっとした用事で出かけたいが電車やバスを利用するのは手間だし高い、という人 たちが結構いるのである。
 店を始めて約1年半であるが、利用の輪は着実に広がっている。「何十年もここで 商売やっているけど私達よりよっぽど有名になっちゃったわね」と言われるほど、地域での認知度は高い。実はこのお店、近所だけではなく自転車関係者の間でもよく知 られ、オーナーの折原氏には講演や取材依頼も多い。もちろん商売のユニーク性もあるのだが、オーナーである折原氏の魅力によるところも大きい。」
「グリーン・チャリ 東京」田中恒明(地域情報研究所)
 グリーン・チャリ東京 URL http://www5b.biglobe.ne.jp/~gct/

 ゴールデン・ウィーク前に、このグリーン・チャリ東京で自転車を借りて休日の千代田区を自転車に乗って10名ぐらいで走りました。
 行ったのは千代田区のうちでも大手町、有楽町、霞ヶ関、永田町といった平日には人が多いところでしたが、休日には空いていて自転車で走って爽快でした。
 
 コースは、まず、大手町のオフィスビルの街の将門の首塚へ行って交通安全を祈願して、和田倉噴水公園、東京国際フォーラムを巡りながら日比谷公園で昼食。昼食はあの松本楼のオムハヤシ弁当を公園で食べました。  これから先は坂の多いコースです。
 外務省脇の潮見坂を登り、花がきれいで人のいない国会前庭和式庭園を通り、憲政記念館のあるお堀がきれいにみえる国会前庭洋式庭園で一休み。
 急な下りの山王坂を降りて、日枝神社の周りを通り、首相官で記念写真を撮り、すごい登りの三べ坂にチャレンジ。  それから、メキシコ大使館、ヨルダン大使・レバノン大使館、イギリス大使館と大使館巡り。
 そして、千鳥ケ淵公園、重橋前を休み休み走って東御苑で下車して苑内散策。 旧江戸城にあるこの東御苑は有名な松の廊下や天守閣跡、二の丸庭園そして、雅楽の奏楽堂など見所満載です。

 一日かけての千代田区サイクリングも多彩で楽しかったです。
 この後は、グリーン・チャリ東京まで戻り反省会という名の飲み会です。

 今回の千代田区サイクリングは実は東京を自転車で走る会が“市民レベル”の「まちづくり活動」に対して行っているの「千代田まちづくりサポート」(千代田区街づくり推進公社)に提案し実施している「自転車で楽しむ千代田区のサイクリングマップづくり」のひとつです。

 東京を自転車で走る会の「自転車で楽しむ千代田区のサイクリングマップづくり」の趣旨は

「自動車では早く通り過ぎるために気づかない、徒歩では行動範囲がせまくなる。そこで、車の往来が少ない土日祝日を対象に、健康的で環境にもやさしい自転車を活用して、千代田区のまちの資源を発掘する。
 サイクリングを通して、自転車であるからこそ気づき、楽しむことができるまちの魅力を見つけだすとともに、道路づくり等に関わる課題を抽出したうえで、千代田区の地域資源や道路整備状況を整理し、区内在住者や来訪者が自転車を楽しく活用できるような千代田区のサイクリングマップづくりを行う。
 その初年度としては、千代田区内のまちづくり団体等と交流・連携を深めつつ、とことん千代田区のまちを楽しむことから始める。
 次年度以降は、サイクリングマップづくり活動を軸としながら、3年を目途として、道路環境の改善提案やレンタサイクル活用提案、社会実験など、広くまちづくりに貢献していく活動を展開していきたい。」

「自転車で楽しむ千代田区のサイクリングマップづくり」東京を自転車で走る会
 財団法人千代田区街づくり推進公社  http://www.chiyoda-machidukuri.or.jp/sapoto5/jitensha.htm

 さて、現在の車中心の社会は中心市街地の衰退を引き起こすばかりでなく、現在の地球環境のもとでは環境の著しい悪化の要因のひとつでもあります。このような中では人間中心の公共交通と地域づくりである「新しいタウンモビリティ」が必要となっています。
 ひとつの街をコンパクトシティとして考え、その地域の歩行者と自転車優先の地域づくりをすすめるのは、人と自然の共生のためですが、これから住民の高齢化や障害を持つ方々との共生を考えると歩行者と自転車優先の街づくりは欠かせないものです。  

 それには東京を自転車で走る会やグリーンマッププロジェクト(「参加・レポート」20027/14で紹介)どが試みている新しいエコロジカルなライフスタイルとしての自転車のあり方、そして、それをバックアップするグリーン・チャリ東京の都心でレンタサイクル事業は重要です。

 これに加えて、今後は3/20号「新しい観光を目指して」でお話しました新しい観光(オルタナティブツーリズム)として自転車を使った新しい都市観光も提案したいと思います。 (その後)  5月5日はあまり知られてないのですが「自転車の日」でした。
 この日はやはり、 東京を自転車で走る会<世田谷お試し編>で世田谷を走り、世田谷も別の意味で楽しい走りができました。(その後はまたまた青空交流会という名のガーデンバーディ、飲み会でした。)

(参考)
 東京を自転車で走る会        http://greenmap.jp/tokyo/chiyoda/
 グリーンマップ・ジャパン        http://greenmap.jp
 東京サイクリング・グリーンマップ  http://greenmap.jp/tokyo

 「グリーンマップ創始者のウエンディ・ブラウアー来日」  「参加・レポート」
  20027/14 地域情報研究所     http://www.e-tiiki.net/vis/2.htm  

 今回も関係者、特に当日自転車を用意していただいたグリーン・チャリ東京の折原さんと当日の報告をまとめていただいた東京を自転車で走る会の橋本正法さんに感謝します。


  知域通貨「叡」(ei)で参加者個別の知識、知恵の一覧 


   知域通貨「叡」(ei)で参加者個別の知識、知恵の一覧を公開します。  

   今、個人で登録されている知恵や相談項目は下記の通りです。

   ・地域通貨の考え方やしくみについて
   ・議事録の作成
   ・サイト(ホームページ)の作成
   ・行政と市民活動の接続
   ・各種調査
   ・商業流通  
   ・歴史文化
   ・ICT情報通信技術・コンピューター
   ・まちづくり・地域づくり

   ・実務−商品企画、営業、販売、事務全般、事務局業務、生産・設計管理業務
   ・雑学

    当面は事務局が仲介しますので事務局までメールでご連絡下さい。

  シンポジウムのご案内

 

                                                   2003年4月28日

  NPO等関係者各位                 
                                                  (財)公益法人協会
                                                  高齢社会NGO連携協議会
                                                  (財)さわやか福祉財団  


          「公益」とは何か −「公益」法人・「公益」活動を明確に定義しよう−
            正しい法制度改革を進めるための国民シンポジウムのご案内  

 政府は、行革の日程に従って、急速に公益法人改革を進めようとしています。 しかし、「公益とは何か」について、納得できるような案が得られないまま、 政府・与党だけで作業を進めると、非常に危険な土台(政府大綱)が出来上が る恐れがあります。
 そこで、開かれた場で、「公益」とは何かについて、徹底的に議論する場を設けました。 立法関係者やNPO関係者等一堂に会して議論いたしたく、ご多忙中とは存じ ますが、ぜひ、多くの方々のご参加をお待ちしています。

                            −記−

 日 時:5月17日(土曜日)13時15分〜20時30分
 場 所:グランパーク・プラザ3階(301大会議室) 港区芝浦3−4−1電話03(5441)2163 
      JR田町駅芝浦口(東口)から徒歩約6分程度 (地図:財団HPに掲載)
 参加費:1000円(会場料一部負担金)

 テーマ:

 第1セッション(13時15分〜15時15分) 
   「公益」と「私益」及び「共益」との区別は何か。  

 第2セッション(15時30分〜17時30分)
  「公益事業」と「営利事業」との区別は何か。 非営利団体の収益事業とは?

 第3セッション(18時30分〜20時30分)
  @「公益」法人、「公益」活動にどのような支援措置をとるか   
  Aそのために、どのような組織要件が必要か    
  Bその他(「公益法人」の設立・存続要件を客観的に定めること   
    は可能か。設立手続き、設立などに関与する官庁または第三者 機関など)

 定 員:200名(ステージ登壇者含む)
 進め方:財務省、内閣府法制局、内閣官房行革推進事務局、自民党行革推進本部、NPO議連、NPO関連者など(交渉中)のステージ上の討論とフロアのNPO関連者との討論に基づいて整理。

  ★連絡事務局:
  高連協(WAC内) 03(5460)0521 担当:鷹野義量
  さわやか福祉財団  03(5470)7751 担当:奈良 環

 公益法人改革オンブズマンのHPでは、シンポジウムで議論される 基本論点について分かり易く解説しております。是非ご覧下さい。
  → http://www.houjin-ombudsman.org/taian.html

 ・営利と非営利の違いは何か?  ・公益、共益と私益の違いは何か?  ・非営利だから非課税か?  ・公益だから非課税か?  ・税法上の法人分類  ・公益法人という類型は何故必要か?  ・日本の法人税と公益法人税制の歴史  ・諸外国の公益法人税制はどうなっている?  ・税制の中身は何か?  ・優遇税制の対象は誰が決めるのか?  ・行政関与と優遇税制が連動する必要如何?

 ☆法人税の課税根拠が所得税の前取りであるという制度的証拠を見つけました。  
 配当所得税額控除制度です。

  下記ページをご覧下さい。
   → http://www.houjin-ombudsman.org/taian.html#haitou

  法人税の課税根拠が所得税の前取りなら利益を配当しない非営利法人に課税する理由はなくなります。  
  皆さんの声と行動が政策と改革を動かします。
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