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リリースの噂が出てから幾年、ついにロックマスターピースとして欠くことのできないバンド、フェイセズの全貌を収めた集大成ボックスがリリースされた。ボックスと言っても、外見はまるでハードカバーの本。いまにもひっくり返りそうな5人のメンバー写真が刷り込まれた表紙を開けるとCD4枚に凝縮されたサウンドと60ページの分厚いカラーブックレットが眼前にフェイセズロックンロールを展開する。CDにはバンドの代表曲はもちろん、シングルB面など未CD化曲、リハーサル音源、セッション曲、さらに未発表のライヴ音源にはロッドやロンのソロ曲まで含まれるという、まさにフェイセズを知るための聖典(バイブル)といった貫禄だ。 ボックスプロデュースは選曲など含めてイアン・マクレガンが担当。ギネスビールを飲みながらDJ気分で選んだそうで、新旧のナンバーが良い意味でごちゃまぜで入っている。このごちゃまぜ加減からフェイセズらしさを感じるのは僕だけではないだろう。もちろんどこから聴いてもフェイセズの歴史、魅力は十分に伝わってくる好編集だ。 |
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【1】 18曲中10曲が未CD化、または未発表。ベスト盤「グッドボーイズ−」でも1曲目だった初シングル曲「フライング」を再びトップにおいたのは、マクレガンにとってバンドにとってもスタートラインを想起させる曲だからかもしれない。(7)は1969年夏の極初期のリハーサル曲でライヴでもプレイされていた。(9)(16)はそれぞれロッドとロンのソロナンバーからのライヴ。ソロとは言っても録音時もバックはほとんどフェイセズみたいなものだから、本盤で正式にフェイセズナンバーとして認められたようで個人的には嬉しい限り。(17)はロンとロニーの共演アルバム「マホニーズ・ラスト・スタンド」からピックアップ。これまた事実上はフェイセズ(ロッド抜き)なのだ。ピート・タウンゼンドもギターで参加。(13)のレイン、(18)のロッドの歌はともに味わい深いバラードだ。 【2】 17曲中8曲が未CD化、または未発表。(10)はウーララセッションのボツ曲だが後にロッドのアルバム「明日へのキックオフ」で見事に蘇ることになる。フェイセズ時代にはロッドもまだ歌いきれておらず、アレンジともども後年のバージョンにはかなわないが貴重だ。再結成フェイセズのレパートリーにしてはどうだろう?(11)は1975年3月のツアーでのロン・ウッドソロナンバー。解散も間近な時期だが、ステージでは最後の日まで素晴らしいロックンロールを見せてくれていたのがフェイセズだ。 【3】 16曲中10曲が未CD化、または未発表。うち、ライヴが5曲、セッションが3曲。セッション曲は全て1975年1月のもので当時は失敗に終わったとされ、本盤で当時の様子が初めて明らかに。いずれも完成されたものではないし、微妙にロッドのボーカルに気だるさを感じるものの、演奏そのものは本気モードで、当時のいまひとつはっきりしないバンドの将来にひとつの突破口を切り開こうとする意気込みも感じる。ビーチボーイズのカバーには驚いた。2曲のシングルB面曲も収録。(16)はロンの歌うアルバムバージョンだが、マクレガンはロニー・レインの歌うオリジナルテイクを探したが見つからなかったそうだ。 【4】 16曲中9曲が未CD化、または未発表。いきなりBBCライヴからフリーのカバーで幕開け。ロッドはポール・ロジャースのファンだったそうだ。BBCライヴにはロニー・レイン在籍中はかなりの数に出演しており、ボックスには15曲が収録されているが、実際はTV・ラジオを含めかなりの回数でプレイしているので、今後は拡大版のリリースを期待したいところ。(4)は73年夏のレディングフェスからのライヴでトランペッターが参加している。(6)はおなじみストーンズナンバーともいうべきブルーズのカバー。(15)は「ウーララ」発表時に音楽誌にオマケでついたもの。ラストはオリジナルの「ステイ・ウィズ・ミー」。フェイセズをメジャーバンドに押し上げ、ロックレジェンドとして語り継いでいくのに欠かすことのできない名曲がボックスのトリを飾る。 (20040815)
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