★メール紹介・Q&A 第3回(つづき)

●赤井都 さん [Mail] [HP] からのメール
(第2回のQ&Aの「持ち込みのやり方」について)
 ずいぶんと具体的で、本当に手取り足取りというかんじで、どうもありがとうございます。持ち込みのやり方がよくわかりました。
 もう一つ質問です。
 こうした持ち込みは、編集者にとっては、「余分な仕事」になってしまうのですか? 例えば、「黙って新人賞に応募してくれてればいいのに」だとか、思われてしまうこともあるのでしょうか?
 たいていの雑誌には新人賞がありますが、その賞にただ応募するよりも、持ち込みをしたほうが編集者の反応を知ることができて少しでも勉強になるかと思うのですが、でも一方で、強引なアプローチなのかな、と心配しています。

○和田曜介のコメント
 これは編集者によります。持ち込みに好意的な人もいれば、迷惑だなという人もいます。もう誰が電話に出てくれるかという運の問題ですね。
 あと、最終選考に残った賞のネームバリューも影響するかもしれません。大きな賞だったり、自社とライバル関係にある賞だったりすれば、当然、強い関心を持ってくれるでしょうし。
 でも、まあ、きちんと「熱意と実力」が揃っていれば、それほど気にしなくても大丈夫だと思います。それに、本当にダメならば、電話をかけた時点で断られますから……。

 編集者というのは、とにかく忙しい人間なので、短編の場合にはまだ早く読んでもらえることも多いようですが、長編の場合には、本当に実力があったならば新人賞に応募したほうが早く読んでもらえる、というケースも少なくないようです。
 また、新人賞を持っていない雑誌や出版社の場合には、そこからデビューしたい人は持ち込みをする以外にないわけなので、すでにとんでもない量の持ち込み原稿の山ができている、というケースもあるそうです。
 編集者にとって、持ち込み原稿を読むのは、締め切りのない仕事なのだ、ということを納得した上で、持ち込みをしてください。

 それから、極端にジャンルが違うと「最終選考に残った」という看板が通用しないことがあります。
 代表的な例が「ジュニアもの」です。中でも特に、やおいとか耽美とかボーイズラブとかは、一般の小説の編集者からは全く相手にしてもらえません。普通のジュニアものでも、ダメなことのほうが多いです。そればかりか、すでにプロとして何冊もジュニアものの本を出しているような人ですら、一般にはプロの作家として認知してもらえないことが少なくありません。注意してください。


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