日本の歴史認識南京事件 > 付録「南京旅行記」(1日目)

付録:南京旅行記 (1/3)

「南京を見ずして南京を語るな!」とは言わないが、現地を見ておいた方が良いにこしたことはない、というわけで単身、2泊3日で南京を旅行してきた。(2016年5月) 以下はその旅行記である。

1日目; 羽田~上海虹橋~南京~雨花台~中華門~夫子廟~新街口(ホテル)

羽田から南京へ

羽田を朝たって上海虹橋空港には現地時間の昼前に到着。3時間のフライトだから沖縄より近い。イミグレーションはあっという間に終わり、預けた荷物もないので、飛行機を降りてから15分くらい後には地下鉄の駅にいた。地下鉄に乗って2駅目の虹橋火車站で下車。

ここから中国の新幹線(高鉄)に乗る。中国の鉄道の切符を入手するには、中国人は身分証明書、外国人はパスポートが必要。日本で旅行社に頼んでバウチャを購入しておいたので、それを切符に換えるために切符売場に行き、10人ほど並んでいる列の後ろで待つ。ところが、なかなか前に進まない。窓口の前で電話しながら、ああでもないこうでもない、とやっているおじさんや、割り込んで来る人もたくさんいて、私の番が来たのは並んでから40分近くもたってからだった。ヤレヤレ ・・・ やっと手に入れた切符を持って、セキュリティゲートをくぐり、ホームへ。中国では地下鉄に乗るときにもセキュリティゲートで荷物検査が行われる。

車内はほぼ満席、この列車は北京行だったが、虹橋駅を出るとすぐに社内の速度表示は300キロになり。途中2駅ほど停車して、1時間半弱で南京南駅に到着した。揺れも少なく快適だった。

中国の”新幹線”

上海~南京高速鉄道の車両

雨花台

南京南駅からは、地下鉄に10分ほど乗って卡子门(Kazimen)駅で下車。料金は2元。(この時点の元の購入レートは19円/元)雨花台烈士紀念公園入口まではゆるやかな坂を登っておよそ15分、天気も良く暑さが厳しい。このルートで雨花台へ行く人はほとんどいないようだ。そもそも外国人が訪れる観光地ではない。公園の中に入ってさらに20分ほど坂を登っていくと雨花台烈士紀念碑に着く。この公園は革命に殉じた勇士を祀っているが、主として国民党政権に殺害された中国共産党員を追悼するものであるらしい。雨花台は古くは処刑場としても使われ、南京軍事法廷で死刑判決を受けた谷師団長ほか3名もここで銃殺されている。紫金山のように急峻な山ではなく、なだらかな小高い丘になっている。

雨花台烈士記念公園

雨花台烈士記念碑(中央奥の塔)

中華門

雨花台を北に向かって下り、そのまままっすぐの方向に中華門がある。地図では雨花台を降りたところ(北口)から中華門にまっすぐのびる道があり約1キロ10分で行けそうに見えたが、実際に行って見ると地下鉄や高速道路のガードに阻まれてまっすぐ行けない。右往左往しているうちに道を失い、1時間かけてようやく中華門に到着した。中華門の前には、皇居のお濠よりやや幅が広い秦准河にかかる橋を渡って行く。現在の中華門は復元されたもので、本来の位置とは少し違う。(現在の南京の城門はほとんど修復されたもののようだ)

中華門と泰准河

中華門(左側)の前を流れる泰准河

中華門城壁上

中華門城壁上の通路 大型バスもすれ違いができそう

夫子廟からホテルへ

中華門から夫子廟に向かう。夫子廟は南京随一の観光スポットで、孔子をまつった寺のまわりにたくさんのみやげもの屋や飲食店がならぶ。南京事件当時もこのあたりは、人口が多かったようだ。中華門から新街口(Xinjiekou)にあるホテルまで、夫子廟に少し寄り道して徒歩1時間20分、まっすぐ行けば1時間かからないであろう。新街口は安全区の北東端になる。ホテルに着いたのは6時半近かった。この日は気温30度、汗だくだくで3時間くらい歩いた。

夫子廟

夫子廟の正門