オランダガラシ

オランダガラシと聞くと馴染みが薄いが、肉料理の付け合せでおなじみの香辛野菜であるクレソンの事である。
ヨ−ロッパから渡来した花の名にはオランダミミナグサ、オランダハッカ等、江戸時代の鎖国の頃の唯一の貿易国の名を取った名前が多いが、これもその一つで、明治の初めヨーロッパから渡来し、軽井沢等で外国人用に栽培していたものが逃げ出し、全国に広がったと考えられている。( 「オランダミミナグサとミミナグサ」 「オランダハッカとミント」 の項参照)
ヨ−ロッパから来た香辛野菜と言う事でオランダガラシの名があるが、クレソン、あるいは西洋芹(せいようぜり)とも言われ、その強い繁殖力で、日本のセリを駆逐する勢いにある。
一般的には清流を好み、この地方でも水のきれいな水路に多く見られるが、繁殖力が強く、淀みにも生えるとも言われる。 水辺を真っ白に染める姿は見ごたえがある。

オランダガラシの群生

写真に見るように、典型的なアブラナ科の花である。
肉料理に添えられ、たんぱく質や脂肪が過剰になるのを防ぎ、辛味が消化を促し、カリウム、カルシウム、鉄分、ビタミンC等が豊富な栄養価の高い野菜でもあり、利尿効果も高い。 この辛味と苦味の元はワサビ等に含まれるシニグリンで、さわやかな香りと淡い辛味が特徴のハーブのひとつでもある。

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