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名演11月例会 木山事務所公演 

作・演出 福田善之


11月19日(水)6時30分
  20日(木)6時30分
  21日(金)1時30分
名古屋市民会館中ホール 地図  
1 会費 
    
  月額 2600円 22歳以下 2000円 
  高校生以下 1300円
2 入会金 
  2900円 22歳以下 2300円 
  高校生以下 1600円
                       
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みどころ

名演会員の感想から(1995年8月上演時のもの)

スタッフ・キャスト一覧

関連サイトリンクNEW!

作品解説その2 春風さんインタビュー NEW!

福田善之さんのお話を聞く会報告 NEW!

生きていることの素晴らしさを

 スペイン戦争後の30年間(1939〜69)、アンダルシアの小さな村の床屋で素朴な社会主義者の夫は、フランコ独裁政権による処刑をまぬがれるため、自宅の壁の中で隠れて過ごした。その彼を支え励まし続けた妻と娘の赤裸々な姿を描いている。激しい政治の季節の中で、勇気と楽天性をもって生き抜いた家族愛のものがたり。

 春風ひとみが、一人で語り、歌い、踊る、感動の2時間!

 衝撃的な史実の記録(フレーザー著「壁に隠れて」長谷川四郎訳)をもとに、福田善之が書下ろし演出した渾身の舞台は、一編の透明な大人のメルヘンに昇華する・・・

紀伊國屋演劇賞・個人賞のダブル受賞に輝く

 「いま、生きていることを素晴らしいと感じさせるドラマが、どれほど創られているか」「一人芝居の名作のレパートリーの一つ」などの賛辞に包まれて、第28回紀伊國屋演劇賞・個人賞を福田善之と春風ひとみの二人がともに受賞し、演劇界の話題をさらった。公演のたびごとに数々の受賞に輝き、全国各地からの要望に応えて、今回が6度目の公演。

作・演出 福田善之さんのfukuda1.jpg
お話を聞く会

10月6日(月)
1時30分 6時30分
会場 名演事務局会議室 

参加費 無料

当日の報告

 

感動の一人ミュージカル
一人ミュージカルのまれに見る傑作と評されて、再演を重ねて6度目の公演へ。

●イギリスのジャーナリスト、ロナルド・フレイザーの聞き書きを原本にした創作ミュージカル。著書名は「壁に隠れて」(長谷川四郎=訳。1973年5月平凡社刊)。「壁に隠れて」を評して、アーサー・ミラーは語っている。「スペイン戦争に関する本は山ほどあるが、これほど感動させる本は類を見ない。」尚、「壁に隠れて」は2001年9月に新装復刊された(平凡社)。

●1939から69年の30年間、つまりスペイン戦争後の混乱のさなか、ひたすら、自宅の壁の中に隠れて過した男と、その妻と娘の感動的な史実をもとに構成した舞台。アンダルシアの小さな村の村長で社会主義者だった男は、フランコ独裁政権による処刑をまぬがれるため、34歳から64歳までの30年間、自宅の壁の中で隠れて過ごした。今やスペインの世界的な観光地として賑わう、アンダルシアの太陽海岸(コスタ・デル・ソル)。その装いの背後に暗い過去を隠している…。

●この夫と、彼をささえ、励まし続けた妻と娘の劇的な30年間の生活を、一人芝居の形式で描くドキュメンタリー・ミュージカル。妻と娘の目を通して、政治の季節の中で翻弄される家族の半生を赤裸々につづる。厳しい圧迫の時代に、勇気と、楽天性をもって生き抜いた、家族愛のものがたりである。

●たくましい行商人の母と、明るい娘の役を、宝塚出身の演技派・春風ひとみがダイナミックに語り歌い踊る。生演奏によるポップス風、スペイン風、オペラ風の歌7曲をまじえて、時代の激流の中で生きざるを得なかった人間の哀歓を、いきいきとユーモラスに描いている。春風ひとみは、母と娘の二役のほかに、父や、父の友人、憲兵隊員、村人、恋人など約20役を一人で語り、歌い、踊るという、約2時間出ずっぱりの大冒険。演劇界ではあまり例のない、心身ともに過酷な一人ミュージカルに挑み成功した。

●作・演出は『真田風雲録』『オッペケペ』『魔女伝説』『しんげき忠臣蔵』『ピーターパン』『私の下町−母の写真』『ワーグナー家の女』『慶応某年ちぎれ雲』などの作品で知られる新劇界の先駆者・福田善之。舞台化にあたっては、原作をもとにしながらも、福田善之が自由自在に創作を加えた戯曲で、スペイン戦争による生々しい悲惨さよりも、人間の愛の絆を、より強く、より明るく描いている。又、気鋭の作曲家・上田亨の作曲によるテーマ曲「生きているってこんなに素晴らしい」が、一層感動を深めている。

●春風ひとみは、ミュージカル、ストレート・プレイのどの舞台でも着実な演技力を示し、宝塚出身の中で出色の「演技派」の女優として評価を得てきたが、この『壁の中の妖精』の成功で、さらに彼女の評価を高めた。最近では『私の下町−母の写真』(木山事務所−名演1997年10月例会)や『父と暮せば』(ごまつ座−名演1998年7月例会)、『ブレヒト・オペラ』(名演1999年11月例会)、『Ido! Ido! 結婚物語』など。その他商業劇場でも大活躍している。

●『壁の中の妖精』の初演に至るまでの女優、演出家、企画者、制作者たちの手に汗をにぎる苦闘と感動の姿を追跡したドキュメンタリーが出版されて話題を呼んだ。題して「妖精を生きた、演じた!」(永井恵理子著、大村書店刊)
 

 


名古屋演劇鑑賞会 1995年8月例会の感想文より

・心洗われるような素敵な歌声、ありがとう。
・とてもすばらしい演技力。春風さんってきっとすてきな人でしょうね。ファンになりました。これからも人を元気づける芝居をしてください。
・一人ミュージカルということで、見に来るまでは飽きてしまったらどうしようと思ってましたが、今思うと失礼なことを思っていたと気づきました。どんどん引き込まれ、話の中にのめりこんでいく自分に驚きました。またはりのある声の美しさ、柔らかさ、楽しさにうっとりしました。
・素晴らしい舞台だった。久しぶりに体がふるえるような芝居を見せてもらいました。一人で舞台を演じられるのに人形たち演奏者の方たちプラスαの何かがあった。大きな拍手をもう一度!
・深刻な内容なのだが、春風さんの演技(歌も含め)がうまく楽しめた。影絵、音楽(特にギターも)ステキ。一人芝居だけどアンサンブルの良さを感じた。
・七色の声を使い分け語り・歌・踊りと2時間15分。思わず舞台に吸い込まれてしまいました。
・感動的でした。福田さんの脚本の視点も良かったし、春風さんの演技というか、演技以上の個性みたいなものに圧倒されました。
・一人で演じてみえるのに、多数の出演者がいる様な、そんな迫力がありました。女性らしい優しさと素晴らしさが活き活きと感じられ、素敵な一日が過ごせました。
・とてもやさしくてきれいな歌声だった。心の中にすっと入り込んできた。「生きているってこんなに素晴らしい」という歌詞もとってもよかった。すべてを乗り越えたところにこの歌が生きている。
・会場に入ると、ゴヤの絵がとびこんでくるセット。スペインの居酒屋のような小道具。開演前のBGM…。本番は想像を絶するすばらしさ。スペイン内乱を勉強したくなりました。
・めったに書きませんが、今日は書いておきます。感激しました!


スタッフ・キャスト
作・演出 福田 善之

出演


春風 ひとみ


左から 作・演出の福田さん。春風さん。製作の木山さん。企画の福原さん。



春風ひとみプロフィール


1988年 宝塚歌劇団退団
1993年 『夢、クレムリンであなたと』文化庁芸術祭賞
     『壁の中の妖精』紀伊國屋演劇賞個人賞
1996年 『私の下町−母の写真』文化庁芸術祭大賞

他、主な舞台に『ラ・マンチャの男』『 I DO! I DO !』
『坊ちゃん』『ブレヒト・オペラ』『42ndストリート』『女狂言』『キスミーケイト』など

ストレートプレイからミュージカルまで、幅広い活躍が注目されている女優です。

作曲 上田  亨
振付 上島 雪夫
美術 石井みつる
照明 日高 勝彦
音響 小山田 昭
衣裳 料治 真弓
歌唱指導 時枝 康郎
ヘアメイク 森川 智未

演奏

伊藤弘一(ピアノ)
細井 智(ギター)

影絵 堀  直昭
舞台監督 佐竹  修
企画・演出補 福原 圭一
制作担当 松本 美文
製作 木山  潔


関連サイト

春風ひとみさんの公式ファンサイト →  春風ひとみ〜Stage! Stage!Stage!〜

管理人どれみさんが運営している春風ひとみさんを応援する私設ファンサイトです。春風さんのプロフィール、舞台情報など盛りだくさんです。『壁の中の妖精』の過去の公演チラシや記録も充実してます、ぜひ足をお運び下さい。

ギタリスト細井智さんのサイト→ 「さとるーむ」
 「壁の中の妖精」のスタッフさんの紹介や、春風さんたちと一緒に訪れたスペインツアー、九州・北海道の演劇鑑賞会の旅公演の模様もアップされています。写真がいいですよ。中部・北陸ブロックの旅公演の写真もアップされています。

くしろ演劇みたい会サイト、→ 第13回例会「壁の中の妖精」REPORT 

春風さんのインタビュー、高校生の感想文、バックステージの様子などがあります。芝居の楽しさが伝わってきます!

周南市民劇場サイト → 「壁の中の妖精」(木山事務所)情報コーナー 

『壁の中の妖精』のプロデューサー、木山潔さんの講演記録が掲載されています。『壁の中の妖精』だけでなく、木山さんの演劇観もお見逃しなく!
また『壁の中の妖精』感想文も掲載されています。

岡崎演劇鑑賞会 →壁の中の妖精演劇セミナー NEW!

『壁の中の妖精』の企画者である、福原圭一さんをお招きしたセミナーの記録です。

11月例会『壁の中の妖精』例会終了しました!


ロビーにおかれた、スペイン戦争と登場人物の関連「年表」



開演前で皆さん立ち止まってみています。

開演前の打ち合わせです


出演のギタリストと細井智さんと運営サークルの会員の皆さん
交流会での木山さん
(ほかの写真はミスで写らず、これ1枚しかありません、後日他のカメラの写真を転載予定)

11月19日〜21日。木山事務所『壁の中の妖精』
例会が無事終了しました。

名演では1995年に続き2度目の上演。
前回よりもさらに高い評価で公演を終えることができました。




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最終更新日 2003/11/13