シッピング・ニュース |
The Shipping News |
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監督: |
ラッセ・ハルストレム |
原作: |
E・アニー・プルー |
脚本: |
ロバート・ネルソン・ジェイコブス |
音楽: |
クリストファー・ヤング |
出演: |
ケビン・スペイシー
ジュリアン・ムーア
ジュディ・デンチ
ケイト・ブランシェット
ピート・ポスルスウェイト |
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公式サイト(英語)
公式サイト(日本語) |
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サラリーマン男性(28)、素直に感動する! |
★★★★ |
もうどうしようもなくダメダメな
中年のオジさん、ケビン・スペイシー。 違う環境で毎日を暮らしていくうちに、 だんだん何かに気づき始め、だんだん目が輝いてきます。 広い自然の中で、狭い社会の中で、 自分の居場所を見つけ始めます。 自分のルーツを知ります。 自分の可能性を信じ始めます。 自分の存在意義を感じ始めます。 自分自身を許し、解き放っていきます。
映画を観てるはずなのに、
本を読んでるような感覚が最後まで抜けませんでした。 このラッセ・ハルストレム監督の作品は、いつもそんな感じ。
(『ギルバート・グレイプ』『サイダーハウス・ルール』などなど。
"based
on a novel"
な映画が多いからかな?)
主張しません。説教もしません。教訓もありません。 淡々と、切々と、あるがままを映し出します。
「癒し」なんていう言葉で
すべてを済ませてはいけない映画だと思います。 原作本も読んでみたくなってきた! |
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▲TOP |
アモーレス・ぺロス |
Amores Perros |
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ほんの少しの優しさが欲しいだけ。 |
★★★★ |
みんな、寂しいんだな。
なんだかんだ言って強がってても、
みんな、寂しいんだ。
これが、観終わってからのオレの感想。
この映画は、人間の持ついろんな「欲望」が
ある衝突事故をきっかけにして思わぬ方向へと導かれてしまう、
そんな様子を映し出しているようでした。
主人公は ・血気盛んな青年 ・現役スーパーモデル ・落ちぶれた浮浪者 生活環境は全然違うけど、みんな、何がが足りないと感じてる。 お金、美貌、地位、家族、優しさ。
そして、その「優しさ」っていうのは、
「愛」と同じ意味なのかもしれない。 「幸せ」と同じ意味なのかもしれない。 でも、彼らは本物の「愛」や「幸せ」がどんなものなのかを知らなくて (またはとうの昔に失ってしまって)、ただ闇雲に走り回ってるわけ。 まるで狂犬のように。
オレは、本物の「愛」を知ってるのか?と聞かれると、正直困る。 非常に困る。知らないのかもしれない。 で、悪いことに彼らのように闇雲に走る力も勇気も目標も、ない。 途方に暮れてるだけなのかも。
ほんの小さな夢をあきらめて、呆然とする。 ついこの間までの自分が、どこか遠くへ行ってしまう。 荒れ果てた野原をポツンと歩く。ただひとり。 今のオレの心境と同じじゃん。 衝撃的でもあり、じわじわ染みてもくるね、この映画。 |
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▲TOP |
ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ |
Hedwig and the Angry Inch |
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監督: |
ジョン・キャメロン・ミッチェル |
脚本: |
ジョン・キャメロン・ミッチェル |
音楽: |
スティーヴン・トラスク |
出演: |
ジョン・キャメロン・ミッチェル
マイケル・ピット
ミリアム・ショア
スティーヴン・トラスク |
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公式サイト(英語)
公式サイト(日本語) |
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辛くても、悲しくても、それでも生きる。生きていく。 |
★★★☆ |
人間というのは、社会というのは
偏見だらけ、偏見のかたまり。
オトコだから、オンナだから、
背が大きいから、小さいから、
ハンサムだから、ブサイクだから、
お金持ちだから、ビンボーだから。
いろんな理屈を並べて、その人を「枠」のなかに閉じ込める。
そのほうがわかりやすいからね。
オレみたいに、その中に埋もれてる人間は
それでも生きていける。 社会の持つ偏見を、そのまま受け継いでるから。
でも、「枠」から大きくはみ出そうとする人、
他人とは違う「表現」の仕方を持つ人には、
生きることがまさに闘いそのものなんだ。
ヘドウィグの場合、戦闘の武器に選んだのが
たまたまロックだった、と。
辛くても悲しくても、ちょっとした幸運も、
すべてを歌にして昇華させてしまう。
みんなに聴かせたいだけじゃなく、
自分の思いをありのまま吐き出す作業。 それがロック。
音楽って、ほんとに不思議な力を持ってるね。 人類が滅びるまで、音楽は共に生き続けるんだろうな。 |
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▲TOP |
オーシャンズ11 |
Ocean's Eleven |
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監督: |
スティーブン・ソダーバーグ |
脚本: |
テッド・グリフィン |
音楽: |
デヴィッド・ホルムズ |
出演: |
ジョージ・クルーニー
ブラッド・ピット
ジュリア・ロバーツ
アンディ・ガルシア
マット・デイモン
バーニー・マック
ドン・チードル
カール・ライナー
ケイシー・アフレック
エリオット・グールド |
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公式サイト(英語)
公式サイト(日本語) |
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Have you seen it ? |
★★★★☆ |
スティーブン・ソダーバーグ。
『エリン・ブロコビッチ』で大復活し、
『トラフィック』で確固たる地位を築いたそんな監督ですが、
復活のきざしを見せたのは『アウト・オブ・サイト』からでしたね。
この『オーシャンズ11』も、
ずばりこの『アウト・オブ・サイト』路線! そして、ぼくはこういうのが一番好きです。
このスタイリッシュ・クライム・ムービーには
題名の通り11人のワルが登場するわけだけども、
ひとりもマヌケなやつがいない!
(一応いるにはいるが、こいつらがよく働くんだわ!)
そして、全員にちゃんと見せ場があってね! こういうのがいいんですね。
最近、「いかにもなマヌケなやつ」が
めちゃくちゃなことをやっちゃうようなお話が多いけど、
そういうのにはとんと面白味を感じないので
余計そう思うのであります。
ブラッド・ピットはもちろんのこと、
ジョージ・クルーニーも安定感バツグン、 ジュリア・ロバーツはあまりキレイキレイすぎない感じがよろしく、 アンディ・ガルシアにはキレがありました。
中でも、マット・デイモンは、
いつも感じる「暑苦しさ」が影をひそめ、 いい脇役を演じておりましたね。ちょっと見直しました。 その他脇役陣もいいっすよぉ。ドン・チードル、いい!
今のところ、非の打ちどころなし! |
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