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トップページ> 映画> レビュー> 2002年> 3月
March, 2002
シッピング・ニュース
The Shipping News
監督: ラッセ・ハルストレム
原作: E・アニー・プルー
脚本: ロバート・ネルソン・ジェイコブス
音楽: クリストファー・ヤング
出演: ケビン・スペイシー
ジュリアン・ムーア
ジュディ・デンチ
ケイト・ブランシェット
ピート・ポスルスウェイト
公式サイト(英語)
公式サイト(日本語)
サラリーマン男性(28)、素直に感動する! ★★★★
もうどうしようもなくダメダメな
中年のオジさん、ケビン・スペイシー。
違う環境で毎日を暮らしていくうちに、
だんだん何かに気づき始め、だんだん目が輝いてきます。
広い自然の中で、狭い社会の中で、
自分の居場所を見つけ始めます。
自分のルーツを知ります。
自分の可能性を信じ始めます。
自分の存在意義を感じ始めます。
自分自身を許し、解き放っていきます。

映画を観てるはずなのに、
本を読んでるような感覚が最後まで抜けませんでした。
このラッセ・ハルストレム監督の作品は、いつもそんな感じ。
(『ギルバート・グレイプ』『サイダーハウス・ルール』などなど。
"based on a novel" な映画が多いからかな?)

主張しません。説教もしません。教訓もありません。
淡々と、切々と、あるがままを映し出します。
「癒し」なんていう言葉で
すべてを済ませてはいけない映画だと思います。
原作本も読んでみたくなってきた!
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アモーレス・ぺロス
Amores Perros
監督: アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ
脚本: ギジェルモ・アリアガ・ホルダン
音楽: グスターボ・サンタオラヤ
出演: エミリオ・エチェバリア
ガエル・ガルシア・ベルナル
ゴア・トレド
バネッサ・バウチェ
公式サイト(スペイン語)
公式サイト(日本語)
第73回アカデミー賞外国語映画賞ノミネート
ほんの少しの優しさが欲しいだけ。 ★★★★
みんな、寂しいんだな。
なんだかんだ言って強がってても、
みんな、寂しいんだ。

これが、観終わってからのオレの感想。
この映画は、人間の持ついろんな「欲望」が
ある衝突事故をきっかけにして思わぬ方向へと導かれてしまう、
そんな様子を映し出しているようでした。

主人公は
・血気盛んな青年
・現役スーパーモデル
・落ちぶれた浮浪者
生活環境は全然違うけど、みんな、何がが足りないと感じてる。
お金、美貌、地位、家族、優しさ。
そして、その「優しさ」っていうのは、
「愛」と同じ意味なのかもしれない。
「幸せ」と同じ意味なのかもしれない。
でも、彼らは本物の「愛」や「幸せ」がどんなものなのかを知らなくて
(またはとうの昔に失ってしまって)、ただ闇雲に走り回ってるわけ。
まるで狂犬のように。

オレは、本物の「愛」を知ってるのか?と聞かれると、正直困る。
非常に困る。知らないのかもしれない。
で、悪いことに彼らのように闇雲に走る力も勇気も目標も、ない。
途方に暮れてるだけなのかも。

ほんの小さな夢をあきらめて、呆然とする。
ついこの間までの自分が、どこか遠くへ行ってしまう。
荒れ果てた野原をポツンと歩く。ただひとり。
今のオレの心境と同じじゃん。
衝撃的でもあり、じわじわ染みてもくるね、この映画。
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ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ
Hedwig and the Angry Inch
監督: ジョン・キャメロン・ミッチェル
脚本: ジョン・キャメロン・ミッチェル
音楽: スティーヴン・トラスク
出演: ジョン・キャメロン・ミッチェル
マイケル・ピット
ミリアム・ショア
スティーヴン・トラスク
公式サイト(英語)
公式サイト(日本語)
辛くても、悲しくても、それでも生きる。生きていく。 ★★★☆
人間というのは、社会というのは
偏見だらけ、偏見のかたまり。

オトコだから、オンナだから、
背が大きいから、小さいから、
ハンサムだから、ブサイクだから、
お金持ちだから、ビンボーだから。

いろんな理屈を並べて、その人を「枠」のなかに閉じ込める。
そのほうがわかりやすいからね。

オレみたいに、その中に埋もれてる人間は
それでも生きていける。
社会の持つ偏見を、そのまま受け継いでるから。
でも、「枠」から大きくはみ出そうとする人、
他人とは違う「表現」の仕方を持つ人には、
生きることがまさに闘いそのものなんだ。

ヘドウィグの場合、戦闘の武器に選んだのが
たまたまロックだった、と。
辛くても悲しくても、ちょっとした幸運も、
すべてを歌にして昇華させてしまう。
みんなに聴かせたいだけじゃなく、
自分の思いをありのまま吐き出す作業。
それがロック。

音楽って、ほんとに不思議な力を持ってるね。
人類が滅びるまで、音楽は共に生き続けるんだろうな。
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オーシャンズ11
Ocean's Eleven
監督: スティーブン・ソダーバーグ
脚本: テッド・グリフィン
音楽: デヴィッド・ホルムズ
出演: ジョージ・クルーニー
ブラッド・ピット
ジュリア・ロバーツ
アンディ・ガルシア
マット・デイモン
バーニー・マック
ドン・チードル
カール・ライナー
ケイシー・アフレック
エリオット・グールド
公式サイト(英語)
公式サイト(日本語)
Have you seen it ? ★★★★☆
スティーブン・ソダーバーグ。

エリン・ブロコビッチ』で大復活し、
トラフィック』で確固たる地位を築いたそんな監督ですが、
復活のきざしを見せたのは『アウト・オブ・サイト』からでしたね。
この『オーシャンズ11』も、
ずばりこの『アウト・オブ・サイト』路線!
そして、ぼくはこういうのが一番好きです。

このスタイリッシュ・クライム・ムービーには
題名の通り11人のワルが登場するわけだけども、
ひとりもマヌケなやつがいない!
(一応いるにはいるが、こいつらがよく働くんだわ!)

そして、全員にちゃんと見せ場があってね!
こういうのがいいんですね。
最近、「いかにもなマヌケなやつ」が
めちゃくちゃなことをやっちゃうようなお話が多いけど、
そういうのにはとんと面白味を感じないので
余計そう思うのであります。
ブラッド・ピットはもちろんのこと、
ジョージ・クルーニーも安定感バツグン、
ジュリア・ロバーツはあまりキレイキレイすぎない感じがよろしく、
アンディ・ガルシアにはキレがありました。
中でも、マット・デイモンは、
いつも感じる「暑苦しさ」が影をひそめ、
いい脇役を演じておりましたね。ちょっと見直しました。
その他脇役陣もいいっすよぉ。ドン・チードル、いい!

今のところ、非の打ちどころなし!
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