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No.82 硫黄岳・東天狗岳(1/2) |
夏沢鉱泉に一泊して初日に硫黄岳(2760m)に登り、翌日東天狗岳(2646m)を越えて渋の湯に下りました。二日間とも好天で、冬としては恵まれた山行になりました。 日時 2006年(平成18年)12月24日(日)〜25日(月) 天候 12月24日 晴
12月24日 所要時間 夏沢鉱泉(10.45) ←1時間→ (11.45)オーレン小屋(12.05) ←30分→ (12.35)夏沢峠(12.45) ←1時間25分→ (14.10)硫黄岳(14.25) ←10分→ (14.35)赤岩ノ頭(14.45) ←55分→ (15.40)オーレン小屋(15.50) ←35分→ (16.25)夏沢鉱泉 12月24日 山行概要
硫黄岳を登るため必要最小限の荷物をサブザックへ詰め替え、夏沢鉱泉を出ました。前回の山行から2ヶ月近くブランクがあり、歩き始めは少々不安でしたが、荷が軽いせいか思ったより快調に歩けます。雪景色を楽しみながら歩きました。オーレン小屋で昼食(おにぎりとテルモスの湯を注いだインスタント野菜スープ)をとり、夏沢峠に向かいました。夏沢峠まで、緩い登りが続きます。昨年夏、息子とこの道を下りましたが、そのときの記憶よりずっと緩い登りです。 夏沢峠で一息入れ、防風のため雨具の上を着ました。ここから硫黄岳の登りが始まります。最初は佐久側の樹林の中を歩きますので、風は殆どありませんが長くは続きません。やがて樹林が切れ稜線に出ると諏訪側から強い風を受けるようになります。雪は風に飛ばされてあまり付いていません。時折夏道の砂利の上を歩きます。登るにつれて風はドンドン強まり、時折強い風をやり過ごします。斜面はそれほどきつくはなく雪が締まっていてアイゼンがよく効くので、不安感はありません。それも今年の3月のスリップのことがあるので、慎重に歩きました。 硫黄岳の頂上に着いたのは午後2時を過ぎていましたが、5〜6人の人が休んだり、写真を写しています。更に横岳の方から人が登って来ており、この山の人気の高さをうかがわせました。頂上は結構寒く、水筒のドリンクチューブが凍っていて、水は飲めません。2台持参したデジカメのうち、ポケットに入れておいたニッケル水素電池駆動の方はスイッチを入れても、ウンともスンとも言いません。ザックに入れてきたデジカメで写真を写しました。 ![]() 赤岩ノ頭の分岐にはあっという間に着き、ここでオーレン小屋へ下るトレースを確認しました。風でとばされてはいますが、トレースがオーレン小屋へ向かう方へ続いています。ここでもしばし迷いましたが、地図を再確認してトレースに従って、下り始めました。下り始めてビックリです。登山道らしい溝へ入った途端、腰まで雪に埋まりました。5月の北横岳のことを思い出し、一瞬引き返すことが頭をよぎります。しかし今回はトレースがあるので、これをしばらく繰り返して先へ進みました。樹林帯に入り、右下がりの斜面をトラバース気味に歩くようになって、少し楽になりました。れでも簡単に膝までもぐります。リボン等の目印が殆どないのでトレースを頼りに下りました。しばらくするとオーレン小屋方向を示す導標が現れ、これでトレースが間違いないことが分かり、ホッと一息つきました。この後もしばらく同じような柔らかい雪道が続き、オーレン小屋に着いたときは、結構汗をかいていました。 オーレン小屋で一息入れ、夏沢鉱泉に着いて風呂に入り一息ついたところで、夕食になりました。この日の宿泊客は、私と硫黄岳の登りですれ違ったソロの登山者、夫婦連れ、母娘連れ?の計6人でした。夕食後部屋で荷物の整理をし、7時の天気予報を見て、8時前に眠りに就きました。 当初はオーレン小屋から赤岩ノ頭経由で硫黄岳に登る積りだったのですが、このコースは雪が深いので登りは勧められない。歩くのだったら下りにするようにと、夏沢鉱泉で忠告されました。忠告どおりで、もしここを登っていたら、半分も登らないうちに、体力を消耗して断念したと思われます。また今回は付いていたトレースも、直前に夏沢鉱泉の関係者が、見回りがてらわざわざ付けたとのことです。夏沢鉱泉のホームページにもあるように、積雪期は歩けないと考えた方が良いことを実感しました。 夏沢鉱泉の湯は男女別で、湯は茶色で同色の浮遊物が混ざっています。湯温は熱めに沸かされていて、洗い場はカランが2つの比較的小さな鉱泉です。 |
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夏沢鉱泉 大きな山小屋が多い八ヶ岳の山小屋の中では比較的こじんまりとしている 冬季、ここまで運んでもらえるのはありがたい かすかに硫黄のにおいがする |
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夏沢峠への道 夏沢鉱泉からオーレン小屋まで渓流沿いに歩き、その先で樹林帯の中に入る 比較的緩やかな登りが続く |
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硫黄岳 オーレン小屋の少し手前で、硫黄岳の頂上が見えるようになる |
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オーレン小屋 冬季は閉められていて無人 |
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箕冠山と夏沢峠への分岐 オーレン小屋のすぐ裏にある 真っ直ぐ進むと夏沢峠、左へ進むと箕冠山 |
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夏沢峠 硫黄岳が良く見える |
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硫黄岳の登り 振り返ると天狗の双耳峰が箕冠山の向うに見える 風はこのあたりから強くなった |
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硫黄岳頂上付近 広大な斜面が広がっている それほどきつい斜面ではないが、風が強い 所々に大きなケルンが立てられているが、積雪期に雲がかかったら、間違いなく道に迷うだろう |
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硫黄岳頂上 いつも風が強いところで、この日も例外ではなかった ここから見る赤岳と阿弥陀岳は圧巻である |
硫黄岳頂上の景観 |
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硫黄岳の頂上では赤岳や阿弥陀岳に目を奪われるが、振り向くと台地のような箕冠山やピラミッドに似た根石岳、天狗の双耳峰などの北八ヶ岳の山々とその向うの蓼科山と、私にはこちらも見飽きない景観である |
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赤岩ノ頭のオーレン小屋分岐 向うのピークは硫黄岳 硫黄岳は強風が吹いていたが、ここは殆ど無風 時間があればコーヒーでも沸かして飲みながら日向ぼっこをするのに最適 |
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赤岩ノ頭から見た横岳 |
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赤岩ノ頭からオーレン小屋へ向かった途端、腰まで雪に埋もれた この状態が樹林帯の中へ入るまで続く |
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赤岩ノ頭〜オーレン小屋の間の道 樹林帯へ入って、トレースの上を歩いても、膝上まで雪の中にもぐる 登りだったら、あっという間に体力を消耗する |
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導標 赤岩ノ頭とオーレン小屋の中間部あたりに立てられている 赤岩ノ頭〜オーレン小屋の間、この導標以外は、テープやリボンの目印が殆どない |