氷室京介初のライブビデオである。かなりの期待を胸に、カセットをビデオにセットする。まずは、オープニングで独りファシズムが流れる。そして、映像は自宅であろう場所でのインタビューへと変わっていく。
そのインタビューの中で、氷室がBOOWYの解散についてのコメントや、自分を支えてくれるスタッフのことや、自分が小さい頃から有名になるということを感じていたことなどを話している。その途中に、何曲か交えたり昔の頃のライブ風景なども映し出されている。
そして、いよいよ本編の始まりである。最初に骸骨が現れて、それが女性の顔になり、吸血鬼?の顔になり、最後にKING
of ROCK SHOWと凄い声で喋る。そして、ライブの映像へと・・・。
まず一曲目は、SEX&CLASH&ROCK'N'ROLLである。ステージのしたから氷室が姿を現す。なんとも若々しい姿である。(笑)
動きも軽快で、ライブパフォーマンスも最高だ。
当たり前だが、今回のライブはファーストアルバムが中心で、アルバム全体がロックポップな曲に仕上がっているためか、ステージもKING
of ROCK SHOWというだけあって本当に一つのショーを観ているようだ。今回のライブのテーマでもあったらしいので、意外に観ているだけで楽しめる。
そして、SHADOW
BOXER、LOVE&GAME、STRANGERへと、徐々にヒートアップしていく。そしてALISONである。このあたりの選曲は良いと思う。三曲目まではテンポの速いノリの良い曲、中盤に進むに連れて少し聴かせるバラード。そのあたりは、ビデオを観ていても伝わってくるのだが、凄く気持ちを込めて歌っている。
次の曲は、ビートルズのカバーでCOME
TOGETHERである。原曲を知っているが、アレンジされたこの曲はとてもショーにふさわしい仕上がりになっている。衣装もここで変わり、驚くべきは氷室のお面をかぶった人達が出てくる事である。まわりはみんな氷室で、異様な光景である。(笑)
少しおとなしかった中盤も、後半に向かうにつれてまた加速する。その頭をROXYが飾る。ロックというような曲調ではないが、ポップな感じが全面に出ているので、すごくノリが良いので盛り上がる。弾んでしまうという言葉が似合うかも知れない。そして、もう一つ氷室のすごいところは、観客を引き込む巧さを持っている。それが、後半になると随所に見られる。
息もつく間にBOOWY時代の曲を二連発。IMAGE
DOWNとTO
THE HIGHWAYである。この二曲は、当然聴き慣れた曲だけにファンの反応もそうだし、雰囲気もガラッと変わる。これも当たり前だが、この曲を歌っている氷室を見ていると、どうしてもBOOWY時代の氷室に見えてしまう。仕方のないことだと思うが、ソロの曲とも比べても、盛り上がり方が全然違う。体が勝手に反応してしまうのだろう。とにかく、別格なのである。
休む間もなくTASTE
OF MONEYへと続く。さすがと思える進行だ。ファンの気持ちを知り尽くしている感がある。こうすればファンは喜ぶであろうツボを・・・。この曲は、スタジオバージョンとは違いスピード感がある。ライブ用にリミックスされている。時間というものがこの空間では存在しない。知らず知らずにラストまで駆け抜けていく・・・。
遂に、ラストとなるANGELだ。THANK
YOU!!OK
OK
thank
you baby それじゃ最後に、俺が一番大事にしているやつ一発ブチかましたいと思います、ANGEL!と、MCを入れながら最後の曲へと突入する。やはり、本編のラストにふさわしい曲だ。改めて思うことは、氷室の歌はライブでこそ活きるということである。こうして、とてつもない壮大なライブはこうして幕を閉じる・・・。
最後に、感謝の気持ちと共にTHANK
YOU!を連発する。そして、一度ステージを降り控え室に向かう氷室を姿を、ずっと映し出されていた。このあたりの映像は、普段は絶対見ることの出来ない映像なだけに、ファンにとっても貴重な映像だと思う。そして、スペシャルゲストとして氷室を支えてくれたCHARLIE
SEXTONと抱き合う姿は感動する。その時の氷室の顔は、すごく満足感に満ちあふれた表情であった。
そして、ファンのアンコール!アンコール!!という声が連呼する。その歓声が渦巻く中、先ほどとは違いラフな姿で、しかも、ギターを抱えて椅子に座っている氷室が登場する。その姿もまた、意外によく似合っていて格好良かった。どうも、DEAR
ALGERNONを歌うためにギターを持っていたのだが、こういう姿はなかなか見ることが出来ないので、最高のシチュエーションである。実際、このライブには行っていないので、ビデオでしか見ることが出来なかったが、それでも満足であった。最後にこの曲が選択されて、本当に良かったと思う。