学名 |
Valeriana officinalis |
英語名 |
Valerian(バレリアン)、バレアナ、all-heal、set wall |
和名(日本語名) |
西洋カノコソウ、ヨウシュカノコソウ |
分類 |
オミナエシ科 多年草 |
原産地 |
ヨーロッパ、北アジア |
特徴 |
草丈20~150cmになる直立性多年草です。
野生では沼地や藪、もしくは乾ききった土地に生えています。
羽状裂した葉で、短い根茎には芳香があります。
初夏にパールピンクの、白っぽいピンクの花を傘状につけ、大変美しいです。
春に種子から繁殖し、2年目の根茎は秋に掘り出されます。
赤い花をつける園芸品種のアメリカンバレリアンと混同しないようにしてください。
バレリアンは鎮静作用があるとして世界中で親しまれており、ヨーロッパでは不安神経症の治療に使用(利用)されています。
味はいまいちです。
バレリアンは古くから薬草として高く評価されていました。
ハーバリストは緊張状態やパニックにバレリアンを何世紀も前から使用(利用)していました。
ギリシャ、ローマ時代の医師ディオスコリデスは、持続性のある治癒力を称賛していました。
現代では北米やイギリス、ベルギー、ドイツ、東欧諸国でも栽培されています。 バレリアンは気持ちの動揺を抑えてくれるので、天然の精神安定剤として評価が高いです。
このハーブ(香草、薬草、植物)に含まれる「バレポトリアツム」という成分が中枢神経に対して鎮静効果があると考えられています。
ストレスによる筋肉痛や生理痛、月経前症候群を緩和する効能(効果、効用、薬効、作用)もあります。
バレリアンは深く研究されているにも関わらず、身体にどのように働きかけるのかは未だ解明されていません。 江戸時代(1800年頃)にオランダから渡来した歴史があります。
ハーブ(香草、薬草、植物)としては根を使用(利用)し、独特の強烈な香りを放ちます。
バレリアンの根の乾燥は40℃以下で注意深く行われますが、その際にイソ吉草酸が生じるため強烈な匂いを発します。 |
成分 |
バレポトリアツム、配糖体、イリドイド、バレテレイト、イソバレテレイト、アルカロイド、アクチニジン、バレリン、コリン、タンニン、樹脂、揮発成分(イソ吉草酸、ボルネオール、酢酸エステル、酪酸エステル、ボルニルアセテート、β-カリオフィレン)、精油、バレポトリエイト等。 |
効能(効果、効用、薬効、作用) |
○リラックスする。
○不眠症を解消する。
○筋肉の緊張をほぐす。
○精神的なストレス度が高い時期に良い。
○おならを出し、腹痛を癒す。
○精神安定作用。
○利尿作用。
○穏やかな鎮痛。
○子宮の痛み。
その他、鎮静作用、抗痙攣作用、血圧降下作用、駆風作用、神経過敏作用、不眠作用、不安緩解作用等。 |
使い方(利用法、利用方法、活用法) |
切り花や、乾燥した根茎は薬用に使用(利用)します。 |
注意! |
○大量に摂取せず、用量を守ってください。
○妊娠中や授乳中の方は使用(利用)しないでください。
○使用(利用)の際には医師や専門家にご相談ください。
○薬を常用している方も使用(利用)は避けてください。
○多量にあるいは長期に渡って使用(利用)すると、頭痛や痙攣、動悸を起こすことがあります。
○入眠を引き起こすので、車の運転等は避けてください。 |
育て方(栽培方法、管理方法) |
日の当たる場所を好み、土質は選びません。表土が乾いたら十分に水を与えます。肥料は月に数回、水やり後に薄い液肥を施します。繁殖は、春と秋に株分けで行います。 |