オーディオ日記 第53章 超えてきた壁越えられぬ壁(その14)2022年4月13日


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Nodeを徹底的に楽しむ:

オーディオファイルの大半の方が既にストリーミングを楽しんでおられるものと思う。当方も密林音楽をもっと楽しもうとBluesound Nodeを導入して以後、ますますこのストリーミングに嵌ってしまっている。Bluesound Node(含む2i)の国内ユーザー数の正確なところは判らないがもう相当数が導入されているのではないだろうか。

これは正に無限の音楽を楽しませてくれる「魔法の小箱」であると当方は思っている。多機能であり操作性も悪くない(私見では相当に優秀)。楽しみ方は人それぞれだと思うし、各人各様で良いのだが、いろいろとトライしたことを含めて我が家の使い方などを以下に纏めるかたちで(過去に記載したことの寄せ集めになるが)記載しておく。

1.ストリーミングサブスクリプション
この手の機器の基本はAmazon Music HDやTidalなどを楽しむ目的として導入されているものと思うので、ここは敢えて付け足すことは無い。当方は現状Amazon Music HDとQobuzを聴けるようにしているのだが、最早これにて音源に対する飢餓感は殆ど無くなってしまった。この他Tidalも試したが、同じ音源でストリーミングサービス自体による音の差はないと 認識 している。これはストリーミング再生の機器構成、その他環境が同一という前提である。いずれにしても、リスニングポジションからのタブレット(iPAD Mini上のBluOS Controllerによる操作)と音量調節リモコンの二挺拳銃があればこれはもう極楽、極楽、、、

(注記)Amazon Music HDではiPAD上のAmazon Music App操作からAir PlayによりNodeでの再生も可能であるが(Apple Musicも同じ)、Air Play自体が44.1K/16bitの音源(最大は48K/24bit)であってもAAC256Kに圧縮して送り出すので一般的には(音質重視の場合は)避けた方が良いと思う。ただし、このスタイルも案外と便利、、、

2.ライブラリー音源
所謂NASに置いたCDリッピングあるいはダウンロード購入した音源(含むハイレゾ)などであるが、当方の場合はNASではなく、 サーバーPC のファイル共有機能によってNAS見合いとしている。(ファイル共有機能だけあれば良いので専用NASは不要とも云える)

一点留意する必要があるのは「DSD音源は非サポート」であること。Nodeで聴くためには「DSDtoPCM」を行い176.4K/24bitのPCM音源(FLAC)としておかなければならない。この変換自体は簡単に行えるので、このDSDtoPCM変換を行ったものをまとめてフォルダーとして独立させてNAS/サーバーPC上に保持する。この際、タグ等についてはオリジナルから一切の変更をしない。Nodeでのライブラリ音源の設定は複数できるので、二番目のライブラリとしてこれを追加する。これによって、Node以外のストリーマーでDSD音源を再生させる時と全く違和感なく(タグ情報も変更していないので)DSDtoPCM音源をハンドリング(選択して再生するなど)可能。オリジナルのDSD音源はNodeでは読み込まれないので曲の重複などは起きない。

なお、このライブラリー音源に「m3uプレイリスト」を作成しておくと案外便利である。特にライブラリーの音源量が多い時には有用。ライブラリー音源の読み込み時に、このプレイリストを読んで来てくれるので、以後「ライブラリ」から「プレイリスト」と辿れば再生キューにスピーディに投入可能となる。プレイリストのトラック数の上限は9999曲である。

(注記)プレイリストに関してはちょっとややこしく複数の種類がある。「 こちら 」にプレイリスト周りの詳細を記載したので参照されたい。ライブラリ音源とストリーミング音源をMIXして数千曲オーダーの「マイプレイリスト」の作成も可能であるので極楽オーディオとしては便利なことこの上ないと思う。更にこのプレイリスト自体を「マイプリセット」に登録しておけば極めて迅速に再生が開始される。

3.インターネットラジオ(無料のストリーミングサービス)
特定の楽曲を意識せず、ぼ~っとBGM的に聴きたい時に非常に重宝するので、こちらもストリーミングとして結構活躍する。なお、インターネットラジオ局はそれこそ山のようにあるのだが、128K~256K程度(良くても320K)という圧縮音源のケースがほとんどなので音質の観点からはちょっと今ひとつかも。(もちろん好みの局をたくさん流してくれるような局はAACやMP3であっても大変ありがたいのだが)

なお、音質に拘る向きは、MQAによって96K/24bitで聴ける「MQA Radio Paradise」が一押しである。またFLAC形式でCD品質で送り出してくれる局もあるので、そちらなら音質の遜色はないのでいずれも愛聴している。

(1)MQA Radio Paradise
Bluesound Nodeではデフォルト状態でRadio Paradiseが聴けるようになっているので、メニューから選択し、MQA対応の4つのステーションから選択する。残念なことにMQA Radio Paradiseにはクラッシック音楽のチャンネルは無いのだが、POPS系(Vocal、Rockを含む)が好きな人には案外と良い素材と思う。

(2)FLAC対応のラジオ局
ロスレス音源であるFLACで送り出してくれるラジオ局は未だそれほど多くは無いのだが、当方御用達のクラシック系の4局を以下に紹介しておく。当該ラジオ局の送り出しURLを「Tunein」から「お気に入り」に登録しておけば良い。(その後、これを「マイプリセット」に登録してしまう方法もある)

(参考:FLAC対応のラジオ局、下段がストリーミング用のURL)
Rondo ClassicのStreaming URL:
http://rondo.iradio.fi:8000/klasupro.flac

Naim ClassicalのStreaming URL:
http://mscp3.live-streams.nl:8250/class-flac.flac

https://www.mujrozhlas.cz/zive/d-dur
http://amp.cesnet.cz:8000/cro-d-dur.flac

http://www.sectorradio.com/nota/
http://sectorradio.com/nota-flac

4.Nodeの音質向上策
純粋なオーディオ機器としてNodeを評価することはその廉価さからいって正当ではないかもしれない。明らかに劣る、ということは無いのだがオーディオファイルとしてはやはり多少の不満が出てくると思うのでそこは何とかしたいところ。できればトランスポート仕様に特化したもう少しハイレベル(筐体や電源など)なものが出てきて欲しいとは思うのだが、この辺りはBluesound社の「あまり高額な製品は作らない」というポリシーもあるのかもしれないなと考えている。

まぁ、この手の機器を自分で何とかしながら楽しむ、というスタイルでも良いし、廉価な機器であれば次にこれはという製品が出てきたら躊躇わずに買い換えることもできるはず。そういう製品がどんどん出てくることを希求する。

(1)外部DACの利用
搭載されているDACもそれなりにコストパフォーマンスは良いのだろうが、オーディオファイル的にはやはりもっと優秀なDACを使いたくなるものと思う。DACについてはある程度は物量、コストの投入も必要なものなので最低限の対応としてはこれを行うことが望ましい。

なお、この場合S/PDIFでのデジタル出力とUSBでの出力の二つの方法があるのだが、DAC(あるいは後段の機器)がUSBで受けられるのであればUSB出力が音質的にはベターと 判断 している。Nodeに搭載されているクロックが超高級品質というほどのものではないので(送り出し側のクロック精度に依存する)S/PDIF出力よりもUSB出力が構成的にも良いと思う。ただし、この辺りは好みを含めた音への判断もあるのでじっくりと比較した上で採用するスタイルを決定すれば良いと思う。

当方の場合はNodeからのUSB出力をMUTEC MC-3+USBで受けて、マスタークロック注入によるクロッキング後、デジチャンへS/PDIF出力している。なお、USB出力においてはUSB Isolatorの使用も存外に効果が認められるので、機会があったら試してみるのも良いかもしれない。当方はIntona USB Isolatorを使用しているが 必須レベル と感じている。

(2)電源環境
所謂内臓スイッチング電源の是非については一義的に論ずることは避けたいが、やはり最上流となるデジタル機器という観点からはある程度の考慮も必要だと考える。幸いにもNodeには外部の5V DC電源さえ用意すれば簡単にこのスイッチング電源から換装できる電源インターフェース基盤なるものが英国のFidelity Audioから 提供 されている。当方はNode 2iでもこの 対応 を行い、現行Nodeではインターフェース基盤の発売を待って導入した 経緯 がある。このような「キット」が販売されているのもワールドワイドでのNodeの販売台数が相当数あるためと推測している。

元より廉価な機器なのでこのような費用投入がベターかどうかはそれぞれのオーディオシステムの総合的な環境にも拠ると思う。そこまで絶対的なものをこの手の機器に求めてしまって良いのか、の疑問も在る。だが、音源も含めて最上流となる機器であればこそ出来る範囲でのブラッシュアップをしたいと考えてきた故でもある。しかしながら、これでもまだまだ遊び尽くしてはいないような気がする、、、


                 4way MW16TX構成の設定値(2022年3月10日更新)
項目 帯域 備考
Low Mid-Low Mid-High High
使用スピーカー
ユニット
- Sony
SUP-L11
SB Acoustics
MW16TX
Sony
SUP-T11
Scan Speak
D2908
-
能率
能率(90dB基準相対差)
dB 97.0 (+7.0) 87.5 (-2.5) 110.0 (+20.0) 93.0 (+3.0)
定格値
DF-65の
出力設定
dB +1.0 +1.0 -9.0 +4.0
マスターボリューム
アッテネーション
dB -9.0 -2.0 -3.0 -0.0
各チャネル毎の設定
パワーアンプでの
GAIN調整
dB 0 0 -12.0 -12.0
 
スピーカーの
想定出力レベル
dB 89.0 86.5 86.0 85.0
合成での
出力概算値
クロスオーバー
周波数
Hz

140
140

560
560

3150
4000

High Pass

Low Pass
スロープ特性
設定
dB/oct flat-18 48-48 48-24 24-flat
DF-55 DELAY
設定
cm -8.0 +19.5 -37.0 +25.0 相対位置と
測定ベース
極性 - Norm Norm Norm Norm  
DF-55 DELAY COMP
(Delay自動補正)
- ON 自動補正する
DF-55デジタル出力
(Full Level保護)
- OFF 保護しない

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