TB53 春風 
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瀬戸内の旅 03年10月12日(日) 
曇り空の天気で、次の停泊地は決めずに0900頃出港。
日生から30分も行くと牛窓で、前島との間の瀬戸を抜けると立派なリゾートホテルやパワーボートを係留した桟橋がある。牛窓港の西側には岡山県営のヨットハーバーがあり、これも立派。セーリングクルーザーのみの係留で沖では学生の470が練習をしていた。
牛窓からは玉野市の宇野港の前を通過して瀬戸大橋の真中の与島で昼食にすることにした。宇野港の東側には直島をはじめ大小の島々が点在する。小型漁船も群れていたので遠慮しながら近寄って魚探を回すと、鯛マーク?が次々に写る。時間つぶしに子供と鯛用のジギングを掘り込んでみたが、鯛もこれで釣れるほど間抜けではないようだ。
昼前に与島に到着。与島には波止場があり立派な桟橋もある。観光船が発着するかもと思いながら泊めると、管理者風のおっちゃんが、にこにこ笑いながら近寄って来た。恐る恐る「ここに泊めても良いですか?」と聞くと、「良いよ。500円!」と言われた。日生の1万円に比べれば有難い。
おりしも与島は瀬戸大橋開通から15周年とのことで、出店が並びミニチュア蒸気機関車が走り、仮面ライダーの芝居までかかって、大変な人出だった。人ごみの中、島のレストランで天ぷら讃岐うどんセットを食べた。
生ビールも飲んで、さて出発と、人ごみの中を桟橋に行くとスターンに書かれた「春風」の船名と「三重・大王」の文字がちょっとカッコ良かった。で、出船で泊めたから離岸は楽勝やと思いエンジンの回転を上げたとたん、7〜8mの風を真横から受けてスターンの角をゴチンと桟橋にぶつけてしまった。大失態である。
与島を出て瀬戸大橋をくぐり、次は尾道と今治を結ぶしまなみ街道の中間の島、大三島(おおみしま)に寄ることにした。因島の南側の岩城島と伯方島の間を通り、大三島の北側を迂回して島の町役場前の桟橋まで約50マイルだった。
この頃からエンジンの回転数を100回転下げて1700回転(最高は2500回転)で走ることにした。音もずっと静かで19.5ノットは出るから最も経済的なようだ。
しまなみ海道に並ぶ島々は美しい。島の間の水路のような海は静穏で、しかし潮は速いから、魚が旨くないはずがない。年を取って熊野灘でカツオやカジキを追いかける体力がなくなったら、このあたりで30フィート程度の船に乗って係り釣りをするのも良いなーと思ったほどだ。
西瀬戸道にかかる橋とは別に小さな島々にも立派な橋が架かっていて、島民一人あたりの公共事業費は神戸市民より多いのではないかと思った。
1530頃に大三島西岸の第二桟橋に首尾よく舫を取る。ちなみに第一桟橋は龍宮城を思わすような屋根のかかった大きな桟橋で、しかし殆ど利用されていなかった。
大三島には日本の重文級の甲冑の8割を所蔵する宝物館があると聞いていたので、桟橋でアジ釣りをしていた親子に場所を尋ねると、親切にもその大山祇神社まで車で送ってくれるということになった。恐縮しながら送っていただき、長さ2mはあろうかという国宝の太刀や、何故か昭和天皇が海洋研究に使ったという調査船も拝見して5時の閉館となった。
まだ5時過ぎで夕食には早かったが港には目ぼしいレストランも無かったので、神社の前の「喜舟」という小奇麗な料理屋さんに入った。これが大正解で女将に薦められるままオコゼ、タイ、ヒラメ、ハゲ、タコなどの造り盛り合わせと、オコゼの味噌汁と、鯛の釜飯と、生ビール多数を親子3人で食べて9,550円だった。どの魚も神戸ではちょっと食べられないほどに旨かった。大三島の人口は2つの町をあわせて8000人程だそうだが、ほどなく店は20人ぐらいの地元客で満席になった。さらに食後は店の人にまたまた町営の健康ランドみたいな所まで車で送ってもらい、5種類ぐらいの立派な風呂とサウナに1人500円で入浴し、漸くタクシーで船に戻った。
この夜も早めに消灯した。 
牛窓と前島の間の瀬戸を東から見る 牛窓のヨットハーバー
宇野港の近くでジギングを試みた 瀬戸大橋
与島の桟橋  与島を後に 
 伯方島付近、潮が速い しまなみ街道の橋、右は大三島 
 大三島フェリー乗り場の第二桟橋に接岸 大山祇神社 
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