烏帽子山公園 千本桜

●神苑 烏帽子山公園の千本桜

【 烏帽子山公園全景 】

 この地は明治前期、度重なる大火、病疫に見舞われ温泉場として街の賑わいを失いました。疲弊した街の復興をはかるため地域有志により組織された敬神講が人々に呼びかけ、幾多の苦難を乗り越えながら地域住民の心の結集により、段々畑の茶畑や桑畑などを買収・開拓、神社を地域の中心とした憩いの公園とすべく多くの桜の木を植栽し、明治16年、八幡宮を移転遷座するための大規模な神苑が完成されました。

 現在、通称「烏帽子山千本桜」といわれ、財団法人日本さくらの会が定める「日本さくら名所百選」に指定され、県南有数の桜の名所「置賜さくら回廊」の起点として毎年県内外より大勢のお花見の観光客が訪れます。

 4月中旬から5月上旬にかけて桜がいっせいに咲き乱れ、樹齢百年余のシダレザクラ・ソメイヨシノをはじめ、全国桜名木2代目園、25種類ほどの桜があり長い期間にわたり楽しめます。また、18本ある愛称木には、「見返り桜」「輪廻の桜」「放鳥目白桜」「夫婦桜」などそれぞれに思いが込められています。


「ドローン撮影・提供:青空スタジオ 」


 遠く残雪の輝く吾妻(あずま)連峰・飯豊(いいで)朝日連峰を望む桜花爛漫の神苑は、待ちわびた春の訪れを感じさせてくれます。

    開園五十周年記念の歌碑

                 偲 開園祖

     烏帽子山花見ることに思ふかな

            桜植えたるそのかみの人           

    
  この歌碑は、烏帽子山公園の歴史を知るために大切なものです。