烏帽子石

●烏帽子石


 境内参集殿の前にあり、赤湯町にある巨石七岩の1つで、高さ約3メートル、重さ10数トンもある巨大な石に、高さ70センチの長方形の碑が3面に刻まれ、その横には3つずつの小さな碑が彫られている。全国でも珍しい巨石の磨崖碑である。

 碑面には梵字や造立年号が刻まれていた形跡があるが現在磨耗しており、判読は困難であるが、密教の修験僧が彫ったと推測され、鎌倉時代から江戸上期に至るまでの作ではないかといわれている。また古文書米府鹿之子によると、『慈覚大師のところに塩竈神社から使の者が参り、所用の問答が終わって塩竈に帰ろうとするとき「烏帽子」を置き忘れた石である。』というところからこの名がある。

 神苑烏帽子山公園の名称もこの巨大な磨崖碑烏帽子石の発見により命名された