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「天岩戸図(あまのいわと)」 額 絵師不明
日本神話の最も有名なエピソードの一つ「天の岩戸(あまのいわと)」を主題とした日本画です。
天照大御神(あまてらすおおみかみ)が、弟神・須佐之男命(すさのおのみこと)の乱暴な振る舞いに傷つき、天の岩戸に隠れてしまったため、世界は永遠の闇に包まれました。困り果てた八百万の神々は、岩戸の前で神事を行い、大御神を誘い出そうとします。
左奥で白い衣をまとい、陽光のような光背を背負っているのが天照大御神。
中央の岩戸の前では、天鈿女命(あめのうずめのみこと)が扇を手に勇ましく舞い、神々を鼓舞しています。足元には神々が捧げた八咫の鏡(やたのかがみ)と勾玉(まがたま)、そして御幣(ごへい)が見え、鶏が鳴き、太鼓が響く様子が生き生きと描かれています。左側では力自慢の神々が岩戸を開けようと奮闘し、右側では神々が固唾を飲んで見守る様子が描かれ、物語の緊張感とクライマックスを巧みに表現しています。
• 構図の巧みさ:中央の天照大御神を光の中心に据え、左右に神々を配置することで、視線が自然に物語の中心へ導かれます。
• 色彩の調和:淡い墨と柔らかな色彩を基調にしながら、天照大御神の光背や天鈿女命の舞いの赤を効果的に用いることで、暗闇からの「光の復活」というテーマを視覚的に強く印象づけています。
• 物語性:単なる神々の集合図ではなく、登場人物一人ひとりの感情や役割が感じられる点が素晴らしいです。
観る者に「光を取り戻す希望」を感じさせる、温かく力強い一枚です。
平成十四年七月、不審火により御社殿とともに焼失
【 絵馬 勿来の関 河鍋暁雲 】
源義家「勿来関図(なこそのせき)」絵馬
吹く風を
なこその関と思へども
道もせに散る桜かな
「来る勿れという名の勿来の関なのだから、吹く風もこないでくれとおもうのだが、道もふさがるほどに山桜のはなが散っている。」と解釈され、後三年の役を平定し、都へ帰る途中に詠んだといわれている。
この絵馬は烏帽子山八幡宮に伝わる源義家(八幡太郎義家)「勿来関図」絵馬を再現。実物の大きさは一畳ほどの板に描かれる。
なこそ‐の‐せき
【勿来関】(勿来は夷人くるなかれとも波越の意ともいう)
古代の奥羽三関の一。遺称地は福島県勿来の九面(ここづら)附近とされるが、諸説がある。もと菊多の関と称した。
源義家の「吹く風をなこその関と思へども道もせに散る山桜かな」(千載和歌集卷二)などに名高い。(歌枕)。・・・(広辞苑)
絵師は狩野派の日本画家「河鍋(かわなべ)暁斎(きょうさい)」の息子「河鍋(かわなべ)暁雲(きょううん)」奉納年代、奉納者不明。
平成十四年七月、不審火により御社殿とともに焼失。

