ソール11遊星主の実質的な指導者であるパルス・アベルの体内に内蔵された攻撃兵器。赤の星の指導者、アベルとそのコピーとも言える対機界31原種決戦用生体兵器アルマを基に構築された生体プログラムであるパルス・アベルにはアルマと同様、同程度のサイコキネシス能力が付加されている。従来はこれを、絶対防御壁に代表されるように、防御的に用いて自身の生存および安全を保持するのだが、サイコキネシスは転用次第で十二分に殺傷能力を発揮できる、攻撃的な使用法も存在する。Gパークにおいて戒道少年がピッツァを攻撃したものがこれにあたり、サイコキネシスによって発生する力場を直接叩きつけるのだが、これをより攻撃に特化し、殺傷能力を高めるための生体ツールがパルスビーム砲である。
パルス・アベルの名に由来したこれは、サイコキネシスを高度に集束、発射するもので、通常放射するサイコキネシスによる衝撃波よりも更に強力な殺傷力を生む。そのため射線上の空気や塵などが瞬時に気化、あるいはイオン化して発光し、まるで光線を発射したかのように見えるが、厳密には光線などは発射されておらず、ビーム砲との呼称も正しくはない。
絶対防御壁と基本的な性質は同じであり、それを攻撃的に用いるか、防御的に用いるかの差異しかない。そのため波形同調によって絶対防御壁を無効化できる特性があり、恐らく対アルマ戦用に後天的な外科手術等によってパルス・アベルに与えられたものであると思われる。
パルス・アベルは複製地球において単独で調査活動を行っていた戒道少年を急襲、パルスビーム砲による攻撃で戒道少年に瀕死の重傷を負わせて拉致した後、ピア・デケム・ピットの生体コンピュータとして調整、組み込みを行った。