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再び、南の島へ

No.4 4日目:首里〜北谷〜コザ〜嘉手納

〜首里城〜

今日は、沖縄をはじめて訪れるK氏のために、観光ガイドを買って出ることにした。まずモノレールで終点の首里駅に向かう。モノレールの高いところから那覇の街並みを見ると、思いのほか起伏が激しい。こういう地形だとゴムタイヤ・省スペースのモノレールは有利である。首里駅からタクシーの客引きを交わし、モノレールに合わせてできた首里循環の小さなバスで首里城まで。

世界遺産にも指定されており、2000年の九州・沖縄サミットの晩さん会も開かれた首里城。

日本各地からのみならずアジア・アメリカからの外国人観光客も多い。8年前に来た時同様、登り坂になっている場内を巡り、赤漆塗りの正殿をに着く。やはり日本内地の城というより中国の影響を強く受けている造りにみえる。

 

〜牧志市場〜

首里城を見た後は、8年前に来た時同様、観光ガイドにも載っている牧志市場で昼食にする。ここは1階の魚屋で魚を選び、2階の食堂に持ち込んで買った魚を調理してもらえる仕組みになっている。売られている魚も赤とか青とか毒々しい原色の魚が多いのが南国らしい。

値段を聞きながら1つ魚を見繕ったら、店員のおばちゃんにこれも合うこれも合うといわれ3品くらい買ってしまい、3500円と結構な額を支出することになった。で、2階に持ち込んで調理してもらうと食べきれないくらいの量の料理になって出てくる。ぼったくりという訳ではないが、場の雰囲気に流されず、胃袋/財布の都合とよく相談すべきであろう。

 

〜米軍バザーに潜入〜

現代の沖縄にとって、米軍の存在は切っても切れないものがある。歴史的な経緯で沖縄に大量に配置された米軍基地は、騒音と治安に悪影響をもたらし、有事の際の標的となる「迷惑施設」である一方、多くの雇用を産む沖縄経済にとって無くてはならない存在であり、また沖縄の文化風俗にも大きな影響を及ぼしている存在でもある。米軍基地は、通常の日本人は立ち入ることはできない治外法権の地であるが、定期的に基地内の一部を開放してバザーを開いている。この機会に、ほんのわずかだが米軍を覗いてみたいと思った。ということで那覇からバスに乗って、バザーが行われている北谷のキャンプフォスターへ向かった。

国道58号沿いのキャンプフォスターのバザーは、基地と民間の間にある緩衝地帯というべき駐車場で行われている。基地の内部に入ることは叶わなかった。しかし、バザーでは米兵の家族が、洋服をはじめとして売り物からガラクタまでいろんなものをワゴン車の荷台から広げて並べている。米兵の奥様方と何らかのやりとりをしてみたい衝動に駆られるが、あいにく欲しいものがあまりない。一通り見終わったところで、少々くたびれた大きなキャリーバッグが1つ。店にいた黒人の女性に「How much?」と聞いてみると「Five thousand Yen.」と返して来たので即購入。

基地の中を見ると、黄色いスクールバスが50台くらい停まっている。これは米軍が日本の業者に請け負いでスクールバスの運行を委託しているものであり、以前は路線バスも手がける琉球バスが請け負っていたが、競争入札の結果、別の業者が請け負うことになり県内ではかなり大騒ぎになったとのことである。

 

〜嘉手納基地と門前町〜

引き続き、嘉手納基地の玄関があり、日本返還前に軍関連のいざこざが原因となり騒擾事件が発生した沖縄市のコザへ。ここは街の中心である胡屋交差点からまっすぐ行くと廻りは英語表記だけの商店街が広がり、日本から別の国に入ったようになる。その突き当たり、高速道路をくぐった先がもう米軍基地である。日本のそれとは異なる広々とした、何とも言えない光景を目に焼き付けた後、近くの酒屋で売っていたルートビア(アメリカで愛飲されている炭酸飲料。湿布の味がするとの事で日本ではあまり流行っていない)を廻し飲みした。

コザからは嘉手納町に向かうバスに乗る。進行方向左手にずっと続いているであろう嘉手納基地の廻りには高い壁が建てられているが、一部壁に階段があり基地が一望できるところがある。いわゆる「安保の丘」がここで、昔はここからシュプレヒコールを挙げた時代もあった。前回訪れたときも、ここに登って嘉手納基地内を見たが、あれから日本最南端の道の駅「道の駅かでな」ができ、ここから基地の中を見る事ができる。防衛施設庁によって作られたこの建物の3階には基地に街の大部分を持って行かれた嘉手納町の苦悩を紹介するビジターセンターがあるが、その1階では米軍関連のグッズを扱っている土産物屋があり、嘉手納町、もっというと最初に述べた沖縄のジレンマが伺い知れるようであった。

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更新日 2008.10.26
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