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韓国ソウル訪問記 2007.8.26-28

No.7 3日目午前

KTX

さて旅行最終日の3日目。ソウルから出る飛行機は18時25分の離陸だが、土産物屋に寄ってから帰国するため、ホテルの集合時間は14時である。この手のツアーで寄る土産物屋はいまいち好きになれないが、土産物をどこで買うかといった心配をしなくても良いので、その点は楽である。

今回の韓国旅行では、今日1日で韓国の鉄道関係の体験を詰め込んだため、ホテル集合時間までに、KTXの試乗をして、鉄道博物館に寄って、何だかんだで慌ただしい1日である。

まず地下鉄でソウル駅に向かう。地下鉄のソウル駅を出て階段を上がると、韓国鉄道公社のソウル駅がある。ソウル駅といえば日本の東京駅の影響を受けた赤レンガの建物が有名だが、KTXの開業にあわせて綺麗に改築されている。ちなみに旧駅舎は解体されず展示室として使われている模様である(今回は時間がなかったので覗かなかった)。

朝食はまだ食べていないが、ソウル駅構内で売っているものをKTX車内で食べることにする。駅の3階にはフードコートがあるが、いまいち客の入りが良くない。店でキムパプを見て納得。2人前近い分量があるものの5000ウォン(=615円)もする。市内で買えばこれと同じくらいの分量で1000〜2000ウォンである。

肝心のKTX乗車区間であるが、今回は2〜3時間で帰ってくることを想定して、ソウルからxkm離れており2つ隣の駅である「天安牙山(チョナンアサン)」まで乗る事にした。天安牙山は通過する列車もあるが、全列車が停まる大田(テジョン)まで行ってしまうとソウルに戻ってくるのに時間がかかる。天安牙山から本線の天安まではタクシーでも使って出れば、天安ではソウルへ向かう在来線の列車全てが停まるし、最悪でも通勤電車が走っているので戻ってくることに問題ない(この目論見は良い方向で裏切られることになる)。ソウルから天安牙山までKTXの運賃はだいたい15000ウォン。

発車時間10分前(韓国の鉄道は発車時間間近にならないと改札が始まらない)になって改札が始まる。3階のKTX専用改札を受けてホームに降りる階段に出ると・・・、目の前にガラス張りの屋根に覆われたソウル駅の構内とホームを出入りする列車が一望できる。これはなかなか見ごたえのある光景である。

ホーム1階まで降りると、アメリカ型のような楕円窓・ステンレス車体を持つセマウル号に並んで、白にKTXが停車している。KTXはフランスTGV技術を用いて製造された韓国の高速鉄道であり、車両はTGVと全く同じで、先頭と一番後の車両は客扉がない機械室となっている。TGVも開業してから25年経っているが、KTXの車両を見ると2階建て車体を挟み先頭車が丸っこい最新型ではなく、1990年代に製造されたAtlantiqueやRessauと同じタイプに見えた。

今回乗車する24編成がホームに入線。先頭の車両は機関車のように車内すべてが機械室となっており、排風の音をけたたましくかき鳴らす。列車は所定の位置に停車し、ドアが開いてステップが降りる。

乗り込んで指定された座席に行ってみたらガッカリ、進行方向と逆向きの座席であった。この進行方向と逆向きの座席であるが、フランスのTGVではごくあたりまえに採用されており(2等車の座席は回転しない)、そのまま韓国でも導入したが、現地での評判はすこぶる悪いとのことであった。ともかく車内に収まる。TGVタイプの高速列車に乗るのはこれが初めてであったが、日本でよく聞く「新幹線と比べて車内が広い」という感じはせず、また韓国でよく聞く「とにかく車内が狭い」という感じもしなかった。イメージでいうと暗い色の内装のせいもあるのか、首都圏の在来線グリーン車をほんの少し狭くしたようであった。

定刻7時55分、ソウルを出発。漢江を鉄橋でわたってしばらくするまでは在来線と同じ線路を走り、通勤電車とも頻繁にスレ違う。10分ほど走った始興を通過したあと、高速新線との分岐を通過し地下トンネルに入る。トンネルを抜け高速新線に入ると列車は猛然と飛ばし始める。KTXの車内には車内テレビが設けられており、現在何kmで走っているかがモニターで表示されているが、その数字がもりもりと上がってゆく。最後は300km/hを刻んだ。車窓は防音壁がないため、窓の外の風景がよく見える。

高速新線に入ってから20分ほどで目的地の天安牙山に到着。このまま改札を出て駅前のタクシー乗り場に向かうと、近くにもう一つ別の駅が設けられている。???と思っていってみると、在来線(長項線)の牙山駅であった。実はKTXの天安牙山駅と在来線の牙山駅とは隣接しており、乗り換え駅として機能していた。これは日本で資料集めしているときには全く気がつかなかった。

 

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更新日 2008.1.20
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