Beyond the Border from Here 展 <2>

10 月8日
 オー プニング当日。10時からのシンポジウムに間に合うように、7時ぐらいに 家を出た。本当は前日に来て、他の人の展示を手伝おうと思っ ていたのだが、DMなどを作っていたら夜中になってしまいあきらめた。寝不足でボーっとしていたのか所沢インターで間違えて反対方向の入り口に入ってし まった・・・川越でもう一度高速に乗り直し、水戸へ向かった。
 ギャラリーに着くと、皆忙しそうに展示やシンポジウムの準備に追われていた。私も何かやらなければ・・・と気持ちばかりで大して役にも立たなかった。 (かなり期待されていたらしい・・・)
  シンポジウムは前回から続く小泉晋弥先生のレクチャーだ。今回は若林奮の日の出町トラストの作品を中心に話があった。なかでも西洋と東洋の比較で、「西洋 は<唯一神>の力が衰えた近代以降、自然に神を見いだすような東洋の思想を積極的に受け入れ、<自然=神>という東洋的な考え方をみいだすが、日本や中国 などの東 洋は近代化が進むにつれ、自然を機械論的にとらえ、神を失い、自然に対する畏敬の念などが失われてしまった・・・」という とらえ方はわかりやすく新鮮だった。
 昼食を取り、アートツアーに出発。野外の作品から巡る。雨のせいかちょっと人数は少なかかったが、それぞれの作家の話が聞けておもしろかった。私の作品 もしっかり足形にカイワレの芽が出ていて、なかなか好評だった。天気が良ければ浅房山山頂まで行き、山頂でのライブイベントのはずだったが、ライブは室内 で行われることになり、途中の浅房山が見えるポイントで引き返した。山頂まで作品が続いている私としてはちょっと残念。ギャラリー内は私の絵画と他の作家 の写真と書の展示で、再び私も作品の解説を行った。

左:興野さんのワークショップ屋台。参加者にインスタントカメラで写真を撮ってきてもらい屋台に展示するという もの。
  右:森さんの須恵器窯跡の上に作られた作品。窯の煙の表象だろうか?


左右:「野ざらし」路上の足跡  中:西成田さんの作品。周囲への同化と違和感が同時に感じられる。


左:槙野さん作の標識。ギャラリーから浅房山まで50本ほど立てられた。  右:ビュウポイントからの浅房山。


クリスの作品。本当はコンクリートの船を池に浮かべる予定だったらしいが・・・ボートをこいでいるのはジョンさ ん。

 作品解説の後は、「つくバンド」と「ホッピー神山」の2本立てライブ。「つくバンド」はジャンベのチーム。筑波のバンドなのでつくバンドなのだそ うだ。非常にまじめにジャンベ(西アフリカ音楽)を追求しているようだ。しかし演奏自体はちょっとまじめすぎて、入り込みにくいなあ・・・。ホッピー神山 さんの演奏は、VJのような感じで壁にデジタルな映像を映しながら音を操るスタイルだった。地元の方が隣で「わからねぇ・・・」とさかんに首をひねってい た・・・。デジカメの電池が切れてしまい、写真が撮れなかったのが残念。
 ローマス孝美さんの挨拶があり、歓談の時間。夜中まで飲めや食えや宴会は続いた。しこたま酒を飲み、ギャラリー裏のローマスさん宅で就寝。
10 月9日
 
昨日の二日酔いも残るなか、7時ぐらいに目が覚め、「野ざらし」の写真を 撮るため浅房山に登る。途中水たまりになっているようなところで は、種が流されてしまっているところもあったが、概ねきれいに足型カイワレが生えている。山頂の人型はむしろきれいに生え揃い過ぎて、グラフィックで人工 的な感じがする・・・ギャラリーの犬がずうっと付いてきて、時に先導する。ここではこども達も犬も奔放で元気だ。
 ギャラリー内は次回報告。

道沿い





鳥居から参道




山頂付近



← 山頂の北側の斜面にもすごい量の不法投棄がされている。捨てている人間も止むに止まれず捨てているのかもしれない。小泉先生流に言えば、<自然=神、と いった規範がない時代>に行われるべくして行われているのかもしれない。
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