林寧彦の個展   2011年8月


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個展の案内状です。
「林 寧彦 陶展」 (第4回個展)から 
( 2011年 8/2〜8/8 於:そごう千葉店 7F美術画廊)

ようこそ、個展会場へ!そごう千葉店 画像

                             
 21坪の会場に出展した190余点の内の
  ごく一部ですが、ピックアップして紹介します。



襲(かさね)織部釉 ハナミズキ文皿 画像  調合を新しくした釉薬と粘土の相性が悪くて、
 個展の直前まで悩ませてくれました。

 あと2週間というときに、この皿が窯から出てきてくれたときの
 うれしさ!
 これでなんとかなる!
 花水木の白い花が微笑んで見えた。

 「襲(かさね)織部釉」がいちおうの完成を見た朝のことです。

 釉薬(織部)の下に別の釉薬で絵を描く技法。
 私が独自に開発した技法で、おそらく誰もやっていないでしょう。

 下は部分のアップ

 一眼レフのデジカメでもないのに、照明が良かったせいか
 けっこうキレイに撮れました。
ハナミズキ文皿の 拡大画像
 ツワブキを描いた皿

 
「深山の湧き水を溜めたような涼やかな」と
 感想を語ってくれた方も。
 それなら次回は小さな魚を2、3匹、釉の下で
 泳がしてみようか。


 下はツワブキのアップ


野菊。葉の部分に紅。
緑の中、模様だけを紅に発色させました。
緑の織部と同じ、銅による発色で生まれた紅。

窯の焚き方をコントロールすることでできました。

唐辛子だけを紅に発色。

下はアップ
「秋葵大壷」
秋葵は「オクラ」と読みます。
そうです、あのオクラです。
市民農園で育ててみて、
なんと美しい花を咲かせることよ!

個展会場では、
「ちゃんとオクラがなってますね」
と微笑みながら話しかけてくださったお客様も。
写真でも、ほら、花の真下あたりに・・・。

アフリカ原産。
奴隷として海を渡ったアフリカ人が,オクラの種を
たずさえて行ったそうです。
農園での苦役の日々。
ふるさとの花がこころを慰めてくれた。

葵科の花は、みな美しい。
五弁の花びらというのは、
美を構築する何か秘密があるのだろうか。

紅は辰砂釉。これも銅による発色です。
 「襲(かさね)天目釉」。
 数年前から取り組んでいます。

 襲織部釉と同じように、天目(黒)釉の下に
 別の釉薬で絵を描きます。

 天目釉は益子の吉川水城さんに調合
 を教わりました。
 「底無しの黒」と水城さんは言います。

 漆の黒に似ている。
 漆の黒を、「アジアの日陰を集めた黒」と
 言った人がいる。

 湿気を含んだ、モンスーンが生んだ漆黒。

 下は部分のアップ
 白化粧で描くグラデーション。
 長年やってきましたが、まだまだ思うようには
 できません。

 「あなたの雪はあたたかいから、
 北国の人ではないと思った」
 北国の人から言われました。

 温暖な瀬戸内、倉敷の生まれです。
 だから年に一度か二度積もる雪が好きだ。


「花鳥風月」ですね、と以前言われたことがあって、
違和感は覚えたものの、違うとも言えなかった。

小さな、いっしょうけんめい生きているいのちを描いているのかな。
意識していなかったけれど、自分が描いてきたものを見渡すと、どうやらそんな共通項が見えるようです。

「足がギュッと枝を掴んでますね」の声。 はい、しっかりと掴んでいます。

 のほほ〜んとした、なぁんも考えてないような
 花器が作りたかった。
 「つくる陶磁郎」に長年連載したエッセイ。
 挿絵もたくさん描かせてもらった。

 そんな「ヘタウマ」とも「タダヘタ」ともつかない絵を
 磁器に描てみた。

 真っ白ではなく、唐津の赤粘土を少し混ぜて、
 ゴマを散らしてみた。
同様の湯飲み。
下は部分
    


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