名人戦
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名人戦index
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第2期名人選定方法

(1)

本棋戦の参加棋士は七段以上とし二カ年以内に之を遂行するものとする。

(2)

先づ七段7名の先後2局宛のリーグ戦を行い優勝者1名を選出しそのものを次の次の八段戦に参加せしむるものとする。
但し、第1次(6局)リーグ戦に於いて1勝5敗以下の成績者は第2次リーグ戦に出場することを得ず。
七段リーグ戦に於いて勝星同率の者2名となりたる時は更に両者の決戦3局によって優勝を決定す。

(3)

八段7名及び七段中より選出の1名を加えたる8名によって先後2局宛のリーグ戦を行い優勝者1名を決定し名人挑戦資格者とす。
但し、第1次(7局)リーグ戦において1勝6敗以下の成績の者は第2次リーグ戦に出場することを得ず。
八段リーグ戦において勝星同率の者2名となりたる時は更に両者の決戦3局によって名人挑戦資格者を定むるものとす。
尚、第1位と第2位の勝星の差1つなる時は更に両者の決戦4局によって名人挑戦資格者を定むるものとす。
(注)第1位1名第2位2名なるときは決戦を行わずして第1位の者を名人挑戦資格者とす。
(注)同率3名なるときは更に3者の1局宛のリーグ戦を行い優勝者を名人挑戦資格者とす。

(4)

引き続き名人と名人挑戦資格者との間に平手戦先後7回戦を行い名人優勝したるときは名人位に留まり、敗れたる時は八段に降り優勝者を名人に推薦す。
名人は不可抗力によるにあらざれば前項挑戦資格者の挑戦に応ずる義務あるものとす。
不可抗力の場合と雖も名人前項の決勝戦に応ぜざる時またはこれを完了せざる時は八段に降り名人候補を名人に推薦す。

(5)
本棋戦と昇降段棋戦との平均得点45点以下なる者、または不可抗力によるにあらずして本棋戦を完了せざる者は次の名人戦に参加することを得ず。
(注)本則中「1勝6敗以下」或いは「1勝5敗以下」または「45点以下」とあるは「1勝6敗」「1勝5敗」「45点」をも含む。
「補則」
持将棋及び千日手は指し直しとす。
手合細則は別に定む。

競技細則

(1)対局開始時間

午前10時、但し六、七、八、九の四ヶ月間は午前九時半とす。

(2)持時間

七段戦・・・各11時間宛
八段戦・・・各13時間宛
名人対挑戦者戦・・・各15時間宛

(3)対局者所要日数

七段戦、八段戦 連続2日間
名人対挑戦者戦 連続3日間

(4)対手時間
(振り駒の時間)

凡て午前8時とす

(5)対局順
抽選により決定
(6)対局休止期間
(省略)
(7)対局不能及び対局日変更の場合

1.不可抗力による場合は7日以内において対局すること
2.延長期間を終わるもなお対局不能の場合はいかなる自由によるも故障者は不戦敗、相手方は不戦勝とす
 但し次の対局以後は故障者は休みとし相手方は不戦勝とす
 (注)「休み」の採点について
     名人挑戦者の採点に限り「不戦敗」としその他の場合は採点せざるものとす
3.第1日目対局し第2日目において対局不能となりたる場合はいかなる事由によるも故障者は不戦敗、相手方は不戦勝とす

挑戦者決定八段リーグ

土居市太郎八段
金易二郎八段
花田長太郎八段
金子金五郎八段
神田辰之助八段
萩原淳八段
斎藤銀次郎八段
坂田三吉八段格
渡辺東一七段
 第1期では全八段の特別リーグ戦(毎日棋戦)と普通戦(各社棋戦)との総合成績により優勝者がそのまま名人に推戴された。
 第2期では普通戦の成績は採用せず八段リーグ戦(特別リーグ戦を改称)単独の成績で優勝者即名人挑戦者と決定。続いて名人と7番勝負を行いその勝者を名人に推戴することとなった。
 八段リーグの参加資格者は第1期では全八段と限られていたが第2期からは五段〜七段戦の優勝者1名の参加が認められた。
 第2期には前期(第1期)の全八段(木見八段を除く)のほかに、その後昇段した斎藤銀次郎八段、並びに将棋大成会(後の日本将棋連盟)と絶縁状態となっていた大阪の坂田三吉氏(当時69歳)が作家・菊池寛氏の仲介で八段格として新たに参加した。
 従って、第2期八段リーグ戦参加棋士は左表の9名となった。渡辺七段は七段戦優勝者。
 八段リーグ戦は第1次戦と第2次戦(第1次戦で2勝以上が参加)の2回に分けて昭和13年5月から昭和15年5月まで行われた。
 2年間にわたるリーグ戦は、土居市太郎八段が第1次戦で8連勝、第2次戦で5連勝、通算13連勝のぶっちぎりで優勝、木村名人への挑戦権を獲得した。
 なお、第1期名人戦2位の花田八段は第1次戦で失格。坂田八段格は第1次戦2勝6敗、第2次戦6勝2敗の指し分けに終わった。5勝2敗であった。
第一次戦
第二次戦
総合
土居 花田 金子 神田 萩原 斎藤 坂田 渡辺 土居 金子 神田 萩原 斎藤 坂田 渡辺
土居市太郎八段
-
8勝0敗
-
5勝0敗
13勝0敗
金易二郎八段
-
4勝4敗
-
1勝6敗
5勝10敗
花田長太郎八段
-
1勝7敗
失格
金子金五郎八段
-
5勝3敗
-
1勝4敗
6勝7敗
神田辰之助八段
-
4勝4敗
-
4勝3敗
8勝7敗
萩原淳八段
-
6勝2敗
-
3勝2敗
9勝4敗
斎藤銀次郎八段
-
4勝4敗
-
2勝4敗
6勝8敗
坂田三吉八段格
-
2勝6敗
-
5勝2敗
7勝8敗
渡辺東一七段
-
2勝6敗
-
3勝3敗
5勝9敗

第2期名人戦七番勝負
木村義雄名人[35]−土居市太郎八段[52] (3日制・持時間各15時間)


指し直し(1)

指し直し(2)
 
名人
木村義雄
 4勝
挑戦者・八段
土居市太郎
 1勝

第2期名人戦七番勝負
名人 木村義雄−挑戦者・八段 土居市太郎
木村義雄名人
土居市太郎八段
先後
消費時間
勝負
消費時間
先後
手数
第1局 昭和15年4月28日,5月1,2,3日 東京「将棋大成会」
後手
14°57′
11°59′
先手
154
第2局 昭和15年5月11,12,13日 兵庫「宝塚松涼庵」
先手
14°39′
13°03′
後手
137
第3局 昭和15年5月21,22日 福岡「延寿館」
後手
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先手
55
第3局指し直し 昭和15年6月3,4日 東京「将棋大成会」
後手
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先手
66
第3局指し直し 昭和15年6月25,26,27日 北海道定山渓温泉「定山園ホテル」
後手
14°59′
14°53′
先手
145
第4局 昭和15年7月11,12,13日 東京「将棋大成会」
先手
14°37′
14°46′
後手
115
第5局 昭和15年7月23,24,25日 東京「将棋大成会」
後手
14°49′
14°34′
先手
120
4勝1敗2千日手で木村名人初防衛!!