2002年 W杯観戦と
セットで
初めての家族旅行
大分・別府・阿蘇へ
大きな旅

episode 1「行き掛けの駄賃に殴り込み」大分ハーモニーランド 
名古屋から空路、大分へ。
朝5時半起床、6時出発、7時25分発の飛行機。なのに、夫婦ともども興奮のためか寝られず、4時頃からごそごそ。子ども2人と介添え役の義母はぐっすり。器の違いがはっきりする。名古屋空港までは高速道路で約1時間。早朝のため、道は空いている。余裕と思われたが、降り口を間違えて行き過ぎる。早くも暗雲がたちこめる。
名古屋空港に到着。我々の乗る大分便は席数より多く予約を受けたため、別の便への変更をアナウンスしている。申し出たお客には代替え交通の費用+協力金1万円を進呈。我々は、無事に搭乗手続きを完了。セキュリティをくぐるとき、空港で借りたベビーカーに乗っていた息子に金属探知器が激しく反応。ベビーカーだからだろうが、係りの人は息子のボディや尻の下を入念に確認。何のこっちゃという顔の息子。大物の片鱗。 待合室にイタリアユニフォームを着た日本人多数。今夜の試合に行くのだ。ええ年したおっさんの背中にもデルピエロの文字。THIS IS WORLD CUP!  飛行機が飛び立つ。子どもたちは膝の上。息子は高度が上がり耳がキーンとするのが不快で泣き出す。娘は、本を読め、お菓子をよこせ、ジュースを飲ませろと普段通り。大分空港に到着。多少、W杯の盛り上がりが見て取れる。我々はレンタカーを借りて出発。夜8時30分のキックオフまで約12時間。まだまだ1日は長い。
ここはアウェイだ、キティの城だ。
やって来たのは「大分ハーモニーランド」。大分空港から高速道路で30分。キティちゃんをはじめサンリオキャラ総出演の悪の巣窟である。子供だましのオンパレード。ワンデイパスポート、大人3,800円也。しかし、4歳以下は入園も乗物も無料というのは良心的。もちろん娘は大喜び。ゲートを入ると、おみやげや食事の店が並ぶストリート。奥には、キティちゃんの家やアトラクションが並ぶエリアがひろがる。まったくディズニーランドのパクリである。
キティだらけで満腹っス。
朝食がまだの一行は、園内のファーストフードで朝食を摂る。平日の朝9時過ぎ。人影はまばら。静かなものである。山頂にあるため、爽やかな風も吹く。しかし、こんなに閑散としていてやっていけるのか? 土・日には満員になるのだろうか? もちろん、朝食のセットのそこかしこにキティちゃん。料金の半分はキティちゃん代だな、きっと。園内を寂しげにマイメロディが歩いてゆく。
ほーら、本物だよ。
「ハーイ、わたしキティ」とは言わなかったが、妙なボディランゲージを繰り出すキティちゃん。ここは彼女の家の中。しかし、でかくないか? 娘は引き気味。息子は不思議そう。このキティ、最初は、この家の中のトイレの所に立っていた。用足ししたところだったのだろうか。必死に握手したり、抱きつこうとするキティを、娘は必死で避ける。かわいそうな、キティ。
健気な踊り子さんに乾杯。
子供だましの遊園地の乗物に必死で乗る。だってワンデイパスポートだもん、乗らなきゃソンソン。そのうちにショウが始まる。引っ込み思案のキティが魔法の杖で悪い雑草の悪魔をやっつけて花の国に平和をもたらすストーリー。観客は20人あまり。一生懸命演じてくれるから、一生懸命見る。もう少し観客数が多いと盛り上がるだろうに。
それでもパレードは続く。
正午近くにパレードが始まる。ディズニーランドの100分の1ぐらいの規模。でも、手作り感覚で健気。気温も上がり、演者は汗だく。踊り子の中には、お姉さんと呼べない年の人もちらほら。足が上がらない。みんな必死で盛り上げようと観客に近寄りコミュニケーション。でも、アップで見ると汗でメイクが剥げてる。娘はもちろん引き気味。踊りの輪に手を引かれて入れられたが、すぐに怒った顔で出てきた。そりゃ怖いわなあ。
おみやげもキティだらけだ。
大分の名産のひとつである「かぼす」をモチーフにしたおみやげ各種。かぼすゴーフレット、かぼす饅頭。単にかぼすの絵をバックに緑の服を着たキティがいるだけのパッケージデザイン。全国47都道府県それぞれにキティみやげがあり、園内でも売っていた。山形のサクランボキティとか、イチゴのキティとかは可愛いが、かぼすはちょっとなあ。午後2時、おみやげを購入して、大分ハーモニーランドに別れを告げる。次の目的地は、今夜のベースキャンプとなる別府、鉄輪温泉「おにやまホテル」。キックオフまであと6時間30分。
Visited 02.6.13 (C)YAJIKITA NET

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