雑感 2001/09 |
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携帯電話について思っていたことを書いたら、長くなっちゃいました。 →【電源を、切ろう】
圧倒的な"Cold Violence"……強大な資本と軍事力を背景としたアメリカの圧迫はアラブ世界を虐げ、彼等は自由主義経済そのものに敵意を燃やすようになった。 フセインのクウェート侵攻でも、欧米の経済囲い込みへの挑戦がされていた。 今回のテロは、アラブの民衆を『感情的には』狂喜させてしまった。アメリカに『正義の鉄槌』を下したように見えたからだ。 じゃあ一体、誰が『正義の鉄槌』を下されたんだ? 経済囲い込みを日々進行させる悪魔か? ――そうじゃない、あれは虐殺だ。 武器持たぬ無辜の民が殺傷されたのだ。 数の暴力は、簡単に人の顔を覆い隠してしまう。 覆面を被った、機械的な敵にしか見えない。 ――そうじゃない、あなたと同じだ。 同じ、生きていく価値を持つ人々だ。 しかし、個人の尊厳などそこにはあり得ず、排除すべき邪魔な群としか考えられなくなってしまう。 手加減無しの暴力を犯す時には、相手はすでに個人ではない。その群にいる者なら、『誰でもいい』。 ――最近流行の無差別的犯行も、『ミクロなテロ』と言えるのではないか、と思います。 その背景に光を当てなければ、テロの根絶など不可能ですが、『ミクロなテロ』も、あるいはそうかもしれません。 その群にいる者なら『誰を殺してもかまわない』、アメリカの世論が、手加減無しの暴力を容認するのなら―― 怖い。 将来テロを犯すのは、外国人や異教徒だとは限らない……。
先日、西宮の駅前で、ある反戦ビラが撒かれてました。 写真のキャプションには、 「炎上・倒壊する世界の富の収奪の元兇・アメリカ帝国主義の中枢=世界貿易センタービル」 さらに、文中では、 「9・11の事態は、被抑圧民族によるやむにやまれぬ決死の戦いであり、彼らが訴えるものをしっかりと受け止めることなしには、このゲリラ戦争を非難することは許されません」 最後の方では、 「アラブ・中東人民に連帯し、日帝の参戦を許さず、参戦に向けた有事立法・改憲攻撃を日帝・小泉政権もろとも粉砕しよう!」 ――どのような思想が背景にあるかは、上記の語彙と、裏面の反戦デモin沖縄の写真の内容から、大体察しがつきました。それはさておき……。 上記の文を感情的に読み流してしまうと、どエライ事になってしまいます。 『テロ(※)と連携して資本主義を潰そう』 これじゃ無政府主義です。 (※ もちろん「アラブ=テロ」ではありません。上記のビラ文はあたかも同一視していますが、この図式は最もキライな考え方の一つです。念のため。) 確かに、ビラ全文において、論理的には全くテロを賞賛してはいない(し、非難もしていない)のですが……。 あまり感心できる表現では、ないと思います。『反戦』の名を騙る扇動的文章に、読まれてしまいかねません。もしくは、『わが祖国の志気沮喪を目論む宣撫工作か?』と、あらぬ警戒(?)を招きかねません。 平和遵守・反グローバリゼーションの考え方は、僕も共感できるのです。しかし、WTCの崩壊に快哉を叫ぶことは、絶対に、できません。虐殺を是として平和を唱え得ることは、断じて、ありません。 この事件に即して『平和』や『反戦』を叫んでいるのに、アラブ人民には清く人道的な同情をしているのに……『破壊殺傷行為としてのテロ』への非難がまったく無いというのは、全く不可解です。 ところで――このビラのような思想とアラブとが、どうやって連帯するのかも、興味深いことではあります。 イスラム圏の人々は、日本の民衆がアメリカへの反感を持っていると判断(or期待)しているように、思えます。 半世紀以上も前――我らが(?)大日本帝国は、アジアの正義の名の下、まさに『ジハード』をアメリカ相手に戦い、軍民もろともボコボコにやられた――、という部分で。 (もちろん『聖戦』・『正義』にそぐわない、慙愧に堪えぬ部分も非常に多く、日本人にとっては、かなり反省すべき戦争だったのですが。) ――「日帝を粉砕」したい思いとは、まるで正反対ですね。 (しかし、あの自衛隊の"旭日旗"だけは、どうにかならんのかなぁ……? 日の丸は好きなんだけど。)
トップページに書いた英文を訳しておきます。ちょっと意訳です。 (というか、英作はあんまし自信ないっす。) It is better to deny "the Exclusive & Intolerant JUSTICE", isn't it ? ... Anyway we choose, Why can't We say "ALL RIGHT!" still now !? "PEACE!" For ALL Various Partners on the Mother Earth... 『排他的で不寛容な正義』なんて、拒絶した方がいいはずなんだよね? ……ま、どう転ぶにしろ、なんで未だに僕等は、「っしゃぁあ!」って言えないんだろ? 「平和を!」母なる大地に立つ、全ての様々な仲間に……。 ――当然ながら、『平和の破壊者』を擁護する文ではありません。それが『誰であろうと』。 (うーむ。自己矛盾が内包されそうで、危うい……)
こういった事態に、同朋に『敵』と目されがちな人々のことを思いやるよう、勇気ある説得ができるか。 ブッシュ大統領は僅かながらも、友好的なムスリムの人々を敵視せぬよう、国民に呼びかけはじめた。 PLOのアラファト議長も同様で、血気に逸る国民が多い中、これらはなかなか言えることではない。 しかし、米大統領の演説は、かなり扇動的でもある。 『戦争状態』で為政者が戦意を鼓舞するのは当然のことだ。が、対岸からやや冷めた目で見れば、対戦前のボクサーの自己暗示のようである。泥仕合をけしかけているだけのようにも聞こえる。 いや、今までけしかけてきた張本人が、リングに引きずり出されたのか――?? アメリカは、場合によっては敵を葬り去ることも辞さぬ国だろう。だが、万一内陸部で泥沼化すれば、旧ソ連の轍を踏むことになりかねない(アフガンの冬は青森並みの寒さで、降雪もあるという)。 ますます、ひどくなりそうだ……。 (ところで、アツい方の意見は、こちら↓)
我々は、新たな罪の世紀に突入したのだろうか……?? ひどすぎる……。
旅に出たいケドお金が無いので(とほほ)、ここらで昔話でも始めつつ、ボルテージを上げてみようかな?と思います。 (→【インドX連発】) しかし、なんちゅートラブル続き!! しかもほとんど初心者トラブルばっかりのようで……。古いネタでなかなか恥ずかしいもんですが、笑ってクダサイ今日もまた♪ しかし、100連発も続くんだろうか?? 無かったら50連発に変えます(イイカゲン)。 〔2001/09/08 タイトルの「〜連発」は話数に対応することにしました。100連発程になる予定です。〕 ちなみにこのコーナー、多分フレーム無しの方が見やすいです。
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