ボリュームポット全開状態: 縦軸 0 dB 付近の特性
ボリュームポット絞った状態: 縦軸 -8 dB 付近の特性
ケーブルの特性は確実に音に影響します。しかもその影響は小さくありません。
音を変えたい場合には、まずケーブルを交換してみるのが早道です。
ケーブルの静電容量(pF)が選択するときの目安になります。
周波数特性グラフを見てみましょう。
ケーブルの静電容量(pF) が大きいほど、ピークの周波数(共振周波数)が
低くなり、ピーク値が大きくなる傾向が見られます。
このピーク値の形と共振周波数で、ギターの音の印象が変わります。
例えば 500Hz-3kHz にピークがあればJAZZギターのような中音域寄りの音になり、
4kHz-6kHzにピークがあればクリーンな中高音域寄りの音になります。
ギターに使うケーブルの場合、静電容量が小さいほど良い、
ということではありません。
使用しているギターとの組み合わせ(相性)と求めている音から、
ケーブルを選ぶことが大切です。
今よりも高音域が欲しい場合には、静電容量が小さいケーブルを試す。
逆に中音域が欲しい場合には、静電容量が大きいケーブルを試すのが良いでしょう。
静電容量の大きさはケーブルの長さに比例するので(長さが2倍になれば、静電容量も2倍)、
長さが違うケーブルを用意して、それぞれを試してみる手もあります。
ケーブルの静電容量は、メーカーのWebサイトで公開されていると思います
(ぜひ公開して欲しいです)
(H)シミュレーション:ケーブルの周波数特性
にも具体例があります。
またボリュームポット絞った状態ではトーンが甘く聞える傾向があります。
上下のグラフのうち、下側はボリュームポット絞った状態の特性です。
ピーク部分の山が平らになり、これによってトーンが甘くなっているのが分かります。