自然に触れる休日   4/30     
昨日、石神井公園に行きました。さわやかな青空のもと、大勢の人たちが訪れていましたが、ディズニーランドのような混雑ぶりではないところが嬉しい。ジョギングや散歩をする人はもちろん多いのですが、あちこちで写真撮影をする人、スケッチや油絵制作をする人をたくさん見かけました。この公園は、光が丘公園と違って、古くからの自然が保存されていて、絵になる風景が多いのです。
ぼくもスケッチブックを持っては行ったのですが、今回はどちらかというと虫採りの方を優先していたので、スケッチは次回までお預け。チョウを数頭捕まえたので、いつかこのサイトでお見せするときがあるかもしれません。
予定外の収穫はニホントカゲの成体でした。カナヘビよりずんぐりしていて、少し大きい。実は、それがニホントカゲだとは知りませんでした。家に帰ってからインターネットで調べて、やっとわかったのです。メタリック・ブルーの美しい幼体は今までにも何度か捕まえたことがありますが、大人になると色も形も変わってしまうんですね。
手に乗せてもおとなしくしていて、かわいいのです。でもカナヘビに比べると飼育が難しいので、写真だけ撮ってから放してやりました。
きょうは光が丘公園でベニシジミチョウを撮影しました。Toshi Watches をごらんください。クロアゲハやアオスジアゲハも飛んでいたけど、速くて撮影できませんでした。

生きづらい社会?   4/28     
明日から連休。最近東京では、テロを警戒して多くの人が集まる駅やイベント開場などでのチェック体制を厳しくしているようです。テレビで避難訓練などのニュースをよく見ますが、ああいう報道は、テロリストを
牽制するねらいもあるのでしょう。
昨日のNHK
ニュース10で、いま子どもたちに GPS を用いた発信器を持たせる家庭が増えているということを伝えていました。GPS(Global Positioning System) は身近ではカーナビなどで使われているシステムで、発信器を持っている人の現在地を知ることができます。ひと月500 円〜800円ほどで導入できるそうです。
子どもたちが犯罪に巻き込まれる事件が多発しているので、こういった対策が増えているのでしょうが、ニュースを見ていてなんだか息苦しくなってきました。おとなも子どももみんないつも誰かに監視される社会になってきてしまっているのですね。
そして安全や平穏が何かジワジワと少しずつ、町の空き地と同じように、減らされているような感じです。イラク人質事件以来「自己責任」という言葉が流行ってますけど、今の日本はどこを歩くにしてもそれこそ自己責任で安全を確保しなければならなくなったと言うことなのでしょうか。
さて、そのイラク人質事件、いろいろ考えさせられています。迷惑をキーワードに「ということば……」でちょっと取り上げてみました。
今の日本は生きづらくなってきているのかどうか。いやいやそれでもまだまだ日本は平和で安全だとは言われますけど。
きっとぼくたち家族も、テロなどまるで他人事のような感じで連休中どこかに出かけるに違いありません。

なくて口癖   4/26    
人間、なくて七癖と言いますが、自分で気づかない口癖もけっこう多いものでございます(なんだか落語調)。
先日電話で人と話をしていたら、終わったあと娘から「お父さんは『よっぽどうまくやらないと』をよく言うね」と指摘されてしまいしました。「逆に言えば」というのは自分でもよく言ってるなあと思ってましたが、へぇー、そりゃ気がつかなかった。
しかし言われてから急に意識するようになって、確かにしょっちゅう言ってるのがわかりました。言ったあとで、おっとっと。
しぐさの癖も口癖も、その人の性格や考え方を自ずと表すものです。自分が受け取る世界をその言葉で切り取っているわけですからね。道具(言葉)の種類が多ければ料理の仕方も多様になってくるけれど、決まった道具を偏って用いるようになると、できあがるものが貧しくなってきます。口癖が怖いのは、それが無意識のうちに行われ、惰性に陥っているというところですね。思考の轍(わだち)にはまってしまう。
よっぽどうまくやらないと……、そうなんですねえ。きっとこれは、物事がうまくいった試しがないってことですよ。で、いろいろと痛い目に遭ってるものだから、つい必要以上に慎重になる。そういう心理の動きがこのセリフを吐かせているのでしょう。

裁判員制度   4/23     
日本の裁判史上の画期的な新しい制度が導入されそうです。裁判員制度修正案がきょう衆議院を通過しました。
殺人などの重大事件を扱う裁判で、3人の裁判官に加えて、20才以上の一般市民から無作為に選ばれた6人が参加することになるそうです。だれにでも依頼(要請?)が来る可能性があります。ぼくの正直な感想としては、こうい
うのが来るとちょっと面倒だなあという気持ちと、裁判がどんなものかを体験してみたい興味とが半分ずつあります。
それにあわせてかどうか知りませんが、先週の14日にTV東京で『12人の怒
れる男たち』を放映していました。ヘンリー・フォンダ主演の往年の名作。ずっと前にビデオで見て感動したのですが、筋の方はほとんど忘れてしまっていたので、もう一度見てみました。
ある殺人事件で判決を下すために、控え室に集まって話し合う12人の陪審員の物語です。初め被告の有罪がほとんど決まりかけていた状況だったのが、一人の陪審員の問いかけから事件の検証が始まり、最後は全員が無罪に賛成するというストーリー。控え室だけで展開される見事な「言葉の劇」です。でもそのすばらしさは認めつつ、今見ると、変なところで突っ込みを入れたくなってしまいました。話し合いの中で出てきた疑問は審理の中ではまったく触れられなかったのか、弁護士も検察官もそんなにヘボだったのかなあ、と。
ま、そこはフィクションということですか。

落語はおもろいなあ  4/19     
土曜日の午後、妻がたまたまテレビのスイッチを入れたら、NHK教育で「話芸」という番組が始まったところで、桂三枝の落語をやっていました。ほんとうは他の番組を見ようとしていたのだけど、ま、いいかという感じで何気なく見始めました。
ところが、おかしくてたちまち引き込まれました。演目は創作落語「妻の旅行」。定年退職した夫と奥さんの話なんだけど、身につまされる部分も多かった。そういうことがわかってしまう歳になったんだなあ。30分間、笑えた笑えた。やっぱり三枝はうまいもんやなあ、と感心。お話の内容もいいし、演技もすばらしい。
ぼくは今まで落語を実際に聞きに行ったことはありませんし、テレビでもここ数年見なくなっていました。落語を楽しんで見ていたのは、枝雀が活躍していた頃まででしょうか。
今回 ほんとに久しぶりだったのですが、いやあ、落語ってほんとにいいですね。プロフェッショナルな芸で見せる笑い。バラエティー番組で見られるような、アホなタレントの悪ふざけとはまったく質が違う。
しかもしゃべくりなら、やっぱり上方落語やね。
数十年前、大阪に行ったとき、地下鉄のプラットフォームでふたりの女子高校生がしゃべっている横を通り過ぎました。まるで漫才。さすが大阪、町の至る所で市民が漫才をやっている。層の厚さを感じましたねえ。

ダ・ヴィンチ生誕552年  4/15     
今日はダ・ヴィンチの誕生日です。
彼のような旺盛な探求心を、ぼくももって生きていきたいものです。
といって、きょう特別ダ・ヴィンチふうのことをしたわけじゃありませんが、昨日今日と公園に出かけて花や虫を眺めました。科学者の目とは言い難いけどね。西洋タンポポと関東タンポポの違いを知りました。ガクのような部分が反り返っているのが西洋タンポポで、っていないのが、土着の関東タンポポなんだそうです。
去年の暮れからニワトリに興味を持つようになって、小学校や公園で何度か絵を描いているのですが、昨日も公園で数羽をまたスケッチしました。ボランティアでお世話をしている年輩の女性がたまたまそこにいたものだから、しばらくおしゃべりをしました。
昨日はペンで形を取って帰ったのですが、今日の午前中、彩色のためにデジカメをもって撮影をしに行きました。その時、またその人とお会いして、小屋の補強をちょっとお手伝いしました。お世話も結構大変ですね。
その場にいた別の男性とも話をして、なんだか心温まるひとときでした。幼児を連れたお母さんたちもよく来るし、公園内の意外な名所になっているんですよ。
スケッチは明日にでもここでお見せできればと思います。

キムタクが宮崎アニメに?  4/13     
今朝の新聞にキムタクが『ハウルの動く城』に出演するというニュースが出てました。率直な感想としては、この作品、ちょっと見る気がなくなった。好みの問題を引っぱり出しちゃいけないかも知れないが。
宮崎アニメでは、声の出演でいつも面白い人選をしています。その辺はしっかりビジネスを考えてのことでしょうし、確かに桂三枝さんや菅原文太さんなどはいい味出してましたね。でも中には必ずしも成功し
てるとは言えないものもあります。
ぼくは『トトロ』にお父さん役で出てきた糸井重里さんのしゃべり方にいつまでもなじめませんでした。いかにも台本を読んでいるようで、画像とのギャップが大きかったのです。また、宮崎監督が直接指揮した作品ではありませんが『耳をすませば』の立花隆さん(こちらもお父さん役)などは、見ている方が気を使ってあげなくてはいけないような素人っぽい話し方で、聞いていて緊張を強いられました。
今度のハウルの人物設定はキムタクのキャラに合うものなのかどうかわかりませんが、人寄せパンダ的人選という要素が8割以上あるように思えてしまいます。他にもっと適切な声優がいるんじゃありませんか?
今や世界のブランドとなった宮崎アニメは、常に前回の興行収入を上回ることが義務づけられているのでしょう。その現実的課題をクリアするためにスタッフもいろいろ苦労しているんだろうとは思うけど。

こんな時代が来るなんて  4/10   
3日前、アメリカのメジャーリーグで松井稼頭夫選手が信じられない活躍でデビューを果たし、そのニュースを見てぼくも興奮しました。翌日には、イラクから日本人3人がイスラムの過激派に拘束されたという、とんでもないニュースが飛び込んできました。
国内では児童虐待、医療ミス、年金問題、凶悪事件が連日報じられています。こんなニュースを見るたびにふと口ずさんでしまうのが、ジョン・レノンの最後のアルバムにあった歌(タイトルは何だったっけ?)のサビの部分─ "Nobody told me there'd be days like these. Strange days indeed!" (こんな時代が来るなんて、だれも教えてくれなかった。全くおかしな時代さ!)。20年以上も前の歌なのに、今ますます実感がこもる詞です。いや、今に比べれば、1980年ははるかにのんびりしていたようにも思います。
昔が良かったなどと言う変な懐古趣味は持ちませんが、人間の歴史が必ずしも良い方向にだけ向かっているわけではないことは確かなようです。そのしんどいところを、ぼくたちは覚悟して、引き受けていかなければいけないのでしょう。

似顔絵ですよ  4/8    
先日もちょっとお知らせしたのですが、似顔絵を再開して、ご覧のとおり、トップページに掲載しています。そして新しく「似顔絵ですよ」コーナーとして独立させて、左のメニューにボタンを設けました(ついでに、ボタンの書体もちょっと変えたのですが、そんなこと誰も気がつきませんね。別に構わないけど。要するにちょこちょことマイナーチェンジをしているってこと
)
One Day One Dace「一日一顔」という言葉を
思いついて喜んでいるのですが、どこまでできることやら。とにかくそういう精神で制作していきます。いろんな分野の人を描いていくことになりますが、考えてみれば似顔絵の題材になる人々は国内外を問わず、おおよそ次のカテゴリーに分類できるでしょうね。すなわち、政治家、スポーツ選手、芸能人、文化人といったところ。
サッカーが好きなものだから、先日から山本監督ジーコ監督、そして今日は旬の平山選手を描きました。このあとも何人か予定しているのですが、年輩の人が見ても知らない人が多いかもしれません。
そんなときはどうぞ「こんな顔なんだろう」と思ってください。
もちろん、他のコーナーも今までどおり続けていきますよ。
そうそう、今日、面白い本をまた買ってきました。その紹介はまた今度。

LOTR『王の帰還』  4/7    
春休みの最後の日、『
ロード・オブ・ザ・リング』第3部を子どもたちと見に行きました。ここ数年、映画はビデオで見ることの方が多くなりましたが、劇場で見たほうがいい作品は必ずあって、これもその一つ。
すさまじい映画です。戦闘シーンの映像と音響は一つの体験と言っていいでしょう。CGの発達ぶりに目を見張るばかりです。画面の隅々まで気配りがされていて、ずっと遠くで岩石が降っていたり、兵隊とモンスターの戦いが繰り広げられていたりするから、リアリティーがあります。
上映時間は休憩なしで3時間20分。これだけ長いと途中でお尻が痛くなる。トイレに行く(と思われる)人も何人かいました。でも退屈はしません。あの演出力はみごとですね。西洋のキリスト教的世界観が肌に合わない、という変な理由で低い評価しか与えない映画評論家もいますが、物語は人間の本質をよく描いていて、ぼくは好きです。
原作を読もうと思いながら、もう2年以上も経っています。映画との違いなどを見つけるのが楽しみです。
主人公の一人、アラゴルンを演じた俳優が、来週(12日放映)のNHK『英語でしゃべらナイト』に出る予定です。娘も、これはぜひ見ようと言っています。フロド役のイライジャ・ウッドも出ましたね。ついでながら、この番組はかなり面白いので、英語に興味のある方、ぜひご覧ください。普通の英語番組とはひと味違います。

猫おじさん  4/3   
ぼくの住む光が丘団地には、野良猫が結構います。去年あたりからこの近所で見かけるのは4匹。ときどきスケッチや写真のモデルになってもらっています。
団地では猫や犬を飼うことは禁止されていますが、ひそかに飼っている人もいます。
自宅で飼えなくても、野良猫たちの相手をするだけで楽しいものですが、その野良猫たちをかわいがって世話をしているご老人がいます。最初に見たのは10か月ほど前でしょうか、芝生であぐらをかいて猫たちと戯れていました。
初め、ホームレスか変質者かと思っていたのですが、おじさんと顔見知りになった子どもたちによれば、その人は、飼い猫が死んでからここで野良猫たちの相手をするようになったのだそうです。ぼくも挨拶をするようになりましたが、確かにごくフツーの穏やかな人でした。
団地には猫嫌いの住民もいて、僕たち親子も、猫に話しかけていただけで、ベランダから水をかけられたことがあります。ひと月ほど前には住民の一人がおじさんと言い争っていました。数日後、団地の壁には「野良猫にエサを与えるな」
の張り紙が。
それでもおじさんはめげずに、猫たちの所にやってきます。ぼくはその不屈の精神がエライと思いました。おじさんが呼びかけると、どこからともなく現れてくる猫たち。今日も、春の陽ざしを浴びながら、おじさんのひざの上でひなたぼっこをしていることでしょう。

エイプリルフール?  4/1         
今日、まさにエイプリルフールじゃないのと思わせるような出来事がありました。
朝、メールチェックをしたら、「お礼」という件名のメールが届いていました。最近はウィルスメールの数が増えてきたので、用心しながらチェックしています。差出人の名前を見ると、Yoritsugu Katagiri。
声に出して読んでみたら「え、あのダ・ヴィンチの本の著者!?」これにはびっくり。開いてみると、ぼくの記事へのていねいなお礼が書いてありました。まさか著者の方に読んでいただいて、お便りまでいただけるとは。今日から1年間、在外研修でローマに滞在されるそうです。ぼくからお礼のメールを出したら、今後はさらに奥様からまたお返事をいただきました。
ここがインターネットのおもしろさですね。以前にも、『スロー・イズ・ビューティフル』の辻信一さんが、ご自身の主催されるナマケモノ倶楽部のMLで、ぼくの記事へのコメントを寄せてくだったことがあります。「ぼくの好きな絵本」を読んで感想を送ってくださる方たちもいらっしゃいます。こういうのはほんとうにうれしいですね。
ぼくにとっては、面白かった本の読後感をこんなふうに文章にまとめることで、読書という行為が完結するような感覚があります。他にもまだまだ紹介したい本があるのですが、書くほうが追いつきません。でも、この楽しい行為は続けていきたいと思います。新年度もまた。

3月の「ごあいさつごあいさつ」