本シュミレーションは,異なる1次元媒質の境界(太さの異なる2本の弦の接続点など)に波が入射したとき,どのような反射波・透過波が生じるかをシュミレートするものです。
媒質I,Ⅱを伝わる波の速さの比v2/v1によって,反射波・透過波の振幅,および固定端反射になるか自由端反射になるかが変わってきます。v2/v1の値をいろいろいじってみてください。
◎操作方法:
まず
「リセット」ボタンを押す。
「リセット」 → 「スタート」 の順に押してください。
パラメーター変更後も,必ず
「リセット」ボタンを押して,変更を確定してください。
媒質II中での波の速さは,
「波の速さの比 v2/v1」のスライダー,スマホの場合は
「波の速さの比 選択」より選んでください。
これを『0』にすると媒質II中に波は伝わらず,
固定端型の完全反射が起きます。また『100』を選択すると媒質II中を波がほとんど一瞬に伝わることとなり,
自由端型の完全反射に近い状態となります。
注) 端末の処理能力により再生スピードが異なりますので,周期,よって波の速さは相対値となります。
入射波として,パルス波と正弦波のいずれかが選択できます。
「入射波」,「反射波+透過波」にチェックを入れると,これらも表示されます。
「スピード」で,表示の速さを変えてください。
☆概 要:
密度などの物理的性質が異なる媒質が接していてその境界に波が入射すると,一般に必ず反射波と透過波が生じます。それぞれの振幅と位相差(固定端型の反射か自由端型反射の違い)は,どのような媒質同士が接しているかによって異なってきます。
弦の場合の反射波は,「波の透過媒質Ⅱの波の速さv
2」が「波の入射媒質Ⅰの波の速さv
1」の何倍か(v
2/v
1)によって,固定端型反射になるか自由端型反射になるかが変わってきます(詳細は解説の『
波の反射と透過』参照)。
「 v2/v1 < 1 」なら固定端型反射, 「 v2/v1 > 1 」なら自由端反射 となり,
v2/v1 = 0 なら完全な固定端反射,v2/v1 = ∞ で完全な自由端反射になります。
本シュミレーションでは波動の式にもとづいてシュミレートしていますが,
力学的解析のページでは,媒質中の各質点にはたらく力を考慮して運動方程式を立て,その数値解析をもとにシュミレートしています。言うなれば,実態に近い解析と言えます。
2つのシュミレーションを比較することにより,理論が実態に即応していることが確認できるでしょう。
さらに参考として,過去に大学入試に出題されたレベルの範囲内で,質点列を伝わる横波,および縦波の伝わる速さについての解説も併せて掲載しておきました。