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詰将棋おもちゃ箱くるくるおもちゃ箱

くるくる展示室 No.427 やよいさん

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棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)

出題時のコメント:
二枚飛車の力 40手台

くるくる展示室No.427 やよい

作者 「パズル展示室28からの派生図で、こちらは規則的な動きのくるくるです。 変化紛れが何か所かありますが、そう難しくはないと思います。」

パズル展示室No.28棋譜ファイル)は左図。 本作と同様に二枚飛車で横に送る問題です。

ただし、本作の7段目の銀3枚に対して8段目の金4枚で押さえる形になっているので、 常に左右に逃げる順があって単純には追えず、どこでどう追い詰めるか難しいパズルになっています。

私は、今回の投稿図を見て、老花現象さんのくるくる展示室No.11棋譜ファイル)を思い出しました。

これも二枚飛車で追い詰めるのですが、左右両端まで行くと9段目の銀が出動して後戻りできないようになり、最終的に中央付近で捕まるというストーリー。 初形左右対称で、詰上りも再び左右対称になるという立体曲詰になっています。

さて、やよいさんの今回の作品では、両端から追い詰めるのではなく、左から順に3筋ずつ送る規則正しい趣向詰になっています。

初形の75玉では、74飛に対し65にも85にも行ける形ですが、これを94飛84飛型を作り86銀とすることで左3筋に行けなくします。 銀は3筋毎に用意されているので、これにより3筋ずつ右に移動していくわけです。

  74飛、85玉、84飛、95玉、94飛、85玉、84飛右、75玉、
  86銀、65玉、64飛、55玉、54飛、45玉、

74飛にすぐ65玉と逃げるのは76銀で簡単。 85玉と逃げる一手で、狙いの94飛84飛型を作るのに成功して85銀と封鎖します。 この14手で、初形と飛車の位置は違うもの3筋ずれた形になったので、あと2回、この手順を繰り返すことができます。

  44飛、55玉、54飛左、65玉、64飛、55玉、54飛右、45玉、
  56銀、35玉、34飛、25玉、24飛、15玉、

56銀に46玉は、47銀から36銀左で47歩まで。 さてもう1回楽しみましょう。

  14飛、25玉、24飛左、35玉、34飛、25玉、24飛右、15玉、
  26銀、16玉、

最後は26銀でこれ以上右側に逃げられないので、そのまま収束します。

  17歩、27玉、37飛 まで41手

二枚飛車によるパズル的手順を3筋毎に3回繰り返すおもしろい趣向詰でした。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

山下誠さん:
二枚飛車を使ってゆっくり玉の行動スペースを狭めてゆく。
小山邦明さん:
飛のスライドによる玉の1筋の方への送り手順はパズル感覚でした。
山路大輔さん:
銀のロックで玉を帰さない。
占魚亭さん:
一旦、玉を戻すタイミングが大事。
おかもとさん:
パズル的なものかと思いちょっと身構えたが、案外楽でした。
S.Kimuraさん:
飛車でどこまで追いかければよいのか分からず,苦労しました.
池田俊哉:
二枚飛で横追い趣向はややこしい作品が多いが、本作はシンプルなところが素晴らしい。 ただ後半16玉の形でちょっと悩む、まさかそこから3手詰とは...

くるくる展示室No.427 解答:7名 全員正解

  池田俊哉さん  S.Kimuraさん  おかもとさん  小山邦明さん
  占魚亭さん  山路大輔さん  山下誠さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。