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詰将棋おもちゃ箱 − ドキドキストリートドキドキ展示室 No.87 鳥本敦史さん |
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棋譜ファイル(柿木将棋kif形式) |
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本作は右図の加藤徹全作品No.144に61桂を加えただけの双子問題です。
では61桂により何が変わるのでしょうか。
龍を切って簡単というのが誘い手。
これには64飛、86飛いずれに対しても角の捨て合が用意されています。
3番目の96歩は、ちょっと気づきにくい筋。
右図のNo.144は実はこの筋が正解です。
83玉のあと75桂、92玉、72飛、82角合、同飛成以下の25手ですが、
ドキ展No.87では、23手73馬と入る手が61桂のためにできず、この筋では詰みません
(73馬ができないので、82角合のところ桂合でも逃れ)。
84龍、同玉、64飛、74角合、同馬、94玉、96馬、84歩、 83の合は取られる合なので、83香か桂が有力。 83桂の方が長手数で正解とはいえ、香合もかなり大変(棋譜ファイル参照)なので、 大道棋屋さん、客がこの問題を知ってると判断したら意図して香合することもありそうです。 続く75桂に82玉のところでも、72玉や92玉と変化する余地があり、作意順だけ覚えていても破るのは難しそうですね。 ちなみに、92玉の場合、62飛成、82桂合、74馬、91玉、61龍以下で詰むのですが、 右図のNo.144では、61龍で桂が取れないので、この詰筋は92玉と逃げて詰まない、というわけです (82玉なら、62飛成、72香合、83歩、81玉に73桂が打てるので詰み)。 62飛成、72桂合、74桂、81玉、 72に桂合以外は、83歩、81玉、72龍、同玉、63馬以下。 桂合の場合は、この攻め方では63馬に71玉で「惜しかったね」。 83歩ではなく74桂と攻めます。 馬筋を止めるのでちょっと打ちにくいかも。 61龍、71香合、同龍、同玉、 61龍でついに質駒の桂を取れました。 以下はきれいな捌きで収束します。
83桂、81玉、82歩、92玉、91桂成、同玉、81歩成、同玉、
作者 「加藤徹144の双子です。61に桂馬が付きました。 既存の詰筋ですが、62飛成以下きれいにまとまっています。 61桂の追加だけで、初手から詰筋がガラリと変わるのは、いかにも大道棋ですね。 それではみなさんの感想を。解答到着順です。
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ドキドキ展示室No.87 解答:9名 全員正解(下記)
嵐田保夫 池田俊哉さん S.Kimuraさん 小山邦明さん 当選者は、展示室で発表しています。 |