究極の軌跡曲詰といえば、9×9の石垣、つまり全格巡り。
この実現は夢としても、小型の石垣軌跡曲詰ならいろいろ創作できそうです。
本作は7×3の石垣軌跡曲詰。
寄り道もせず、ノンストップで石垣を描く手順をご鑑賞ください。
14銀、35玉、
34と、45玉、44と引、55玉、54と引、65玉、64と引、75玉、74と引、85玉、
95飛、86玉、85金、76玉、
75と、66玉、65と引、56玉、55と引、46玉、45と引、36玉、35と引、26玉、
16飛、27玉、26金、37玉、
36と、47玉、46と引、57玉、56と引、67玉、66と引、77玉、76と引、87玉、
86金 まで41手
アート展示室No.33は玉と龍のダブル軌跡曲詰でしたが、本作もまた、玉の7×3石垣だけでなく、5枚のと金の軌跡もあわせると5×4の石垣になっていて、ダブル軌跡曲詰といえるでしょう。

題名の「終演」は、このと金の動きから命名されたもの。
と金の幕が下りてくる光景が目に浮かびます。
作者 「と金を引いて玉の尻から王手し玉を送っていくのが狙い。
それに重きを置くために、折り返しを出来るだけシンプルにまとめた。
と金の列が下りていく様が、舞台終わりの緞帳のよう。
また、玉の軌跡が無停止一筆書きの3×7石垣になっている。詰将棋メモの軌跡曲詰のページからインスピレーションを与えてもらった。
TETSUさんありがとうございます。」
手順自体はよくある金鎖手順で、多段に亘って繰り返すのも、くるくる展示室No.216(菅野哲郎さん「SAND CASTLE」)など前例のあるところ。 趣向詰は繰返しがきれいな軌跡になることが多いので、軌跡曲詰と相性がよさそうですね。
7×3は面積21の石垣ですが、さて、最大面積の石垣軌跡曲詰はどの作品?
同じマスに重複して寄るのはOK、石垣からのはみ出しはNGとします。
記録に挑戦!の項目として登録したいので、ご存知の方は教えてください。
それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。
- 蛇塚の坂本さん:
- なんだか昔のインベイダーゲームを思い出しました。こちらからの攻撃は有りませんが、玉が七段目まで降りきってゲームセット
なるほど。 それっぽい動きですね。 一世を風靡したインベーダーですが、若い人は知らないかな。
- Pathfinderさん:
- 直線的な軌道でS字(?)を描く。
- 隅の老人Bさん:
- 静かに幕が下がって拍手が続く。アンコ−ルは何?
永安さん、次作を期待されてますよ。
- 小山邦明さん:
- 玉が期待通りに動いて大満足。
- 山下誠さん:
- 算盤玉を1個ずつ下に下ろす。子どもの頃によく遊んだ。
これもなるほどですね。 そろばんも、若い人は知らないかも。
- 占魚亭さん:
- 玉の軌跡は勿論のこと、と金の動きもいいですね。
- 池田俊哉さん:
- 3 x 7のベタ塗り。二段なら当たり前だが三段とすると面白味が出る
- やぶいりさん:
- 王様がほうきで掃いた。端は手抜き掃除。
- S.Kimuraさん:
- 最初は,95飛を同玉と取り,2筋から9筋の間を,下の段にずれながら,往復する軌跡だと思っていたのですが,玉に98から逃げ出されて悩んでいました.
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