棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)
軌跡曲詰は、ある駒(玉のことが多い)で一筆書きすることになるので、四角形や菱型は比較的表現しやすい形です。 四角形が3×3から9×9まで一通り作られているのに、菱型はまだ作例が少ないので、有名な古図式「水車」を元に試作してみたのが本作です。 「水車」はぐるぐると何周でも回ることができます(千日手になってしまいますが)。 このとき、玉の軌跡は菱型、龍の軌跡は八角形になっています。 「水車」は収束でその軌道を外れてしまうので軌跡曲詰とは言い難いのですが、菱型の軌道のままで詰め上がるようにすればきれいな軌跡曲詰になるわけです。 そこで、52玉からスタートして、菱型のコースでちょうど1周して52玉の還元玉で詰め上がるようにしてみました。 龍は73からスタート、こちらは八角形のコースをたどって、これもちょうど1周して73で還元龍になります。 1周しただけで何も変わらなければ初形に戻ってしまうので、63桂を配置して、1周することによってこの桂を消去するようにしました。 壮大な邪魔駒消去ですね! では手順を見ていきましょう。 62龍、43玉、42龍、34玉、33龍、25玉、 24龍、36玉、26龍、47玉、37龍、58玉、 48龍、67玉、68龍、76玉、77龍、85玉、 86龍、74玉、84龍、63玉、73龍、52玉、 62角成 まで25手 63桂がいなくなれば1手詰。 玉と龍の軌跡は、右の図のようにきれいな菱型と八角形になります。 ノンストップで、極力余分な手が入らないようにするのも、軌跡曲詰のポイントですね。 軌跡曲詰はまだまだ作例が少ないので、早いもの勝ち。 みなさんも作ってみませんか。 それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。
アート展示室No.33 解答:15名 全員正解 池田俊哉さん 市原誠さん 井上賢一さん S.Kimuraさん キリギリスさん クニさん 小山邦明さん 隅の老人Bさん 占魚亭さん 塚ア彰仁さん 長谷繁蔵さん Pathfinderさん 蛇塚の坂本さん やぶいりさん 山下誠さん
当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。