|  Pathfinder(パスファインダー)さんはスマホ詰パラやネットで活躍している詰将棋作家。
    最近では詰パラ本誌にも進出されています。
    おもちゃ箱でも解答者や年賀詰展示室ではおなじみで、ついに展示室でもきれいな金一色図式で初登場です。 
 金4枚が一直線に並ぶ無防備金一色図式。
    データベースで一直線の金一色図式を探してみたら、次の作品がみつかりました。
 
      猪瀬達郎 26金37金48金59金|15玉|銀4 23手 詰棋界1953年3月
      添川公司 15金33金42金|11玉24金|飛 13手 近代将棋1986年6月
      大橋永治 |16金17玉26金36金46金|飛飛銀4 13手 詰パラ1992年8月
     無防備は有名な猪瀬達郎さんの作品(アートNo.6)しかなく、本作が2号局でしょうか。 
 金4枚は強力とはいえ、玉から離れているので、簡単には使えません。
    玉を金に近寄せ、かつ金を使えるようにする手順は、と考えると、「34角、23X合、同角成、同玉、34角」という手順が浮かびます。
    34角を据えれば、25や52にも利くので、端から逃げ出される心配はなくなります。
 
 34角に逃げる手も11玉・21玉・22玉・13玉と4種類もあって、確認するのはちょっと手間ですが、いずれも簡単です。
    23合は取られる合駒なので、打歩詰に関係しなければ歩か桂。
    とりあえず保留して先に進めましょう。
    同角成、同玉、34角に、また逃げ方がたくさん。
    順につぶしていくしかありません。
 
 22玉なら23銀以下、 32玉か33玉なら43金以下、14玉か24玉なら25金以下。
    これらは23合がどちらでも簡単そう。
    したがって正解は13玉です。
    13玉には14歩と叩いて、取れば23銀だし、24玉は25金、33玉、43金なので、22玉と逃げる一手。
    ここで持駒は銀と合駒の歩か桂ですが、銀歩なら23歩で簡単。
    ここまで来て23合は桂に決まりました。
 
 34角、23桂合、同角成、同玉、34角、13玉、14歩、22玉、
 
 持駒銀桂だと23銀と打つしかありません。
    31玉であと桂1枚で詰むのか、ちょっと不安になってきますね。
    でも大丈夫、桂金を巧みに捨てて玉を引き寄せ、54の金が最後に活躍して捕まるんです。
 
 23銀、31玉、
 43桂、41玉、51桂成、31玉、41成桂、同玉、
 52金、31玉、42金、同玉、
 43金、41玉、32銀成、51玉、52金 まで25手
 
 作者 「金一色図式。 非限定は2か所、歩合いは叩く駒が増えるので早い。」
 
 非限定2か所は角と銀の成生で問題なし。
    若干の煩雑さはあるものの、きれいな形からきれいな手順。 Pathfinderさんらしい素敵な作品でした。
 
 それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。
 
      STさん:
      ヒントが、とても役に立ちました!
     
      蛇塚の坂本さん:
      最終手2五金までの23手詰みと成りました。感想 収束前の軽い3四金がニクイアシスト的な手に見えます。
 逃げ方を間違えたのかな。 23手では残念ながら不正解です。 
      隅の老人Bさん:
      変化読みの煩わしさ、綺麗なバラには棘がある、か。
     
      井上賢一さん:
      初形からしたら、良く出来ている。
     
      小山邦明さん:
      初手に対する桂合が限定でき、その駒も捨ててきれいな収束。
     
      山下誠さん:
      手の付け方に結構迷う。それにしてもきれいな金一色の初形。
     
      占魚亭さん:
      2度目の34角が決め手。 
      池田俊哉さん:
      二手目の合駒は考えたくないがとりあえず取って34角と打ち込む。桂-金をさばいて42玉と持ち上げるあたりは面白い
 
      S.Kimuraさん:
      No.35以降は難しかったので,柿木将棋に次の手を教えてもらいながら,解きました.角を34に置いて,玉を5筋の方に追えば良かったのですね.
 展示室は将棋ソフトの利用はOKなので、
    解けない作品はソフトに解かせて鑑賞することをおすすめしていますが、協力して一緒に解くというのもいいですね。
    短手数の作品なら、柿木将棋の詰将棋対戦で受方を担当してもらう手もあるかも(スマホ詰パラみたいに)。 |